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| 関西蹴球だより 07/03/14 (水) | <前へ|次へ|indexへ> |
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兵庫からマンチェスターへ。13歳の晴れ舞台 取材・文/ハヤシ ヒロヒサ |
大会名称の変更などはあったものの、中学生年代のビッグイベントとしてかなり根付いてきた「JFAプレミアカップ」。都道府県レベルからドンドン勝ち抜けば世界へと道が通じており、ヨーロッパや南米の名門クラブと勝負するチャンスもある。過去にはヴェルディの下部組織が世界大会決勝まで進んでいる。
またこの大会は、JFAのレギュレーション(今大会の出場資格は、1993年1月1日以降生まれの選手)により、これまで公式試合をあまり戦えなかった年代にとって貴重な経験を積める場でもある。“勝ち抜けば〜”とは書いたが、この大会は当然ながら、結果よりも選手が育ってゆくための大切な機会である。
3月10日。関西大会の幕が開いた。各府県の優勝クラブまたは中学校(大阪・兵庫は2位まで)が登場。兵庫のクラブを追う私は、第2試合のヴィッセル神戸ジュニアユース対京都サンガU−15、第3試合のエストレラ姫路FCイーグレット対甲賀市立甲南中学の2試合を取材した。
【ヴィッセル神戸−京都サンガ】
4−5−1で中盤にテクニックのある選手を揃えたヴィッセル神戸、4−4−2で2トップに身体能力に優れた選手を配した京都サンガ。この世代では、体格差がどうしても大きいので、それにどう対応するのか、もしくはどう活かすのかにも注目した。
序盤は中盤の攻防戦。中央を突くヴィッセル神戸と右サイドを使う京都サンガの構図。決定機はなかなか訪れないものの、目を見張ったのが、ピッチに立つ選手たちの浮き球処理の巧みさ。コントロールを誤る場面が少なく、きっちりとマイボールにする。観ている側も嬉しくなる技術の向上ぶり。
試合は、前半15分(30分ハーフ)に動く。ヴィッセル神戸の呉屋がクロスに勇気を持って頭から飛び込み先制ゴール。巻き返しを図る京都サンガも2トップの国領と山田が体躯を活かしたポストプレーと抜群のテクニックで攻撃の中心となる。簡単にルーレットのようなフェイントを使いこなし、観客から感嘆の声。前半が終了し、ハーフタイムでは、ヴィッセル神戸はコーチングの意識の徹底が伝えられた。
後半は、京都サンガの2トップにヴィッセル神戸のCBが慣れてきて封じ込める。京都サンガも活発に交代選手を送り込み、ヴィッセル神戸の中盤に仕事をさせない。ミスの応酬ではなく、防御のレベルが上がっての膠着状態。この試合ヴィッセル神戸は意図的に選手交代をしなかった。そのために最後に疲れが出たのかも知れない。後半28分、京都サンガの山田がゴール前のこぼれ球をボレーで突き刺し同点。そのままタイムアップ。まさに互角の勝負だった。
| (ヴィッセル神戸メンバー) | (京都サンガメンバー) | |||||||
| GK: | 前田 | GK: | 高田 | |||||
| DF: | 但馬、仲島、,鈴木、西川 | DF: | 内田→鶴見、岡井、中尾、中野 | |||||
| MF: | 免田、堀江、酒井、呉屋、広田 | MF: | 岸本、樋口→高橋、小出、深尾→中村 | |||||
| FW: | 森永 | FW: | 国領、山田 | |||||
【エストレラ姫路イーグレット−甲南中学】
ヴィッセル神戸と京都サンガがJ同士の戦いなら、この試合は町クラブと中体連の勝負。試合前に整列したメンバーを観ると、明らかに甲南中学の方がワンサイズ大きい選手が揃っている。正直に言うと、「甲南中学は体力勝負で来るかな」と思った。しかし、実際は高い技術を披露しつづけてくれた。変な先入観を持った事を反省した。
甲南中学が高い技術を見せれば、エストレラ姫路も技術で応じる。エストレラ姫路の中盤を司る小柄な選手たちは、相手に寄せられても見事にすり抜ける。印象的だったのは、左右両足を駆使しての抜き技やキープ。基本技術の高さが備わっている証である。守備においても、エストレラ姫路の各選手からさかんに「サンド!」の声が飛び、見事に挟み込んでのディフェンスをしていた。
しかし先制したのは甲南中学。鷲塚がテクニックで右サイドを崩し柿迫が詰めた。甲南中学の縦への速さに個人技が加わった場面だった。失点後、エストレラ姫路は左右から揺さぶりをかける。甲南中学は、中盤が最終ラインに吸収されピンチを迎える。エストレラ姫路のCF野田の高い個人技が冴えるもののゴールが割れることはなかった。ハーフタイム。エストレラ姫路は、選手たちでコミュニケーションを確認し合い、コーチから前半の失点に関するケーススタディを受けた。
後半、まず点を奪ったのは甲南中学だった。CF山田がDFからボールを奪うと冷静にゴールに流し込む。エストレラ姫路も野田がチャンスを迎えるもゴールが遠い。ループシュートがポストに当たる不運も。試合は2−0で甲南中学が制した。
この試合で印象に残った事が2点。
1つは、選手同士の距離間が見事に保たれていた点。サポートの位置、スペースへのランニングなど、ボールホルダーに寄り過ぎず適度なポジショニングだった事に感心。もう1点は、エストレラ姫路のDF、9番を背負っていた佃直樹。タイミングを見ての攻め上がりや一対一の強さもさることながら、トラップが上手い。足の甲や裏でしっかりとボールを止める技術一品。この世代で個人を持ち上げることに躊躇いはあったが、素晴らしい選手には素直に賛辞を送りたい。
| (エストレラ姫路メンバー) | (甲南中学メンバー) | |||||||
| GK: | 坂口 | GK: | 森田 | |||||
| DF: | 三枝→吉川、三木、佃、橋本→八木 | DF: | 奥田、堀池、上杉→市原、中辻 | |||||
| MF: | 植木、天川、久呉→安福、石井 | MF: | 八里、井関、鷲塚→藤原、堀内→大石 | |||||
| FW: | 辻、野田 | FW: | 柿迫、山田 | |||||
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