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 関西蹴球だより 07/04/14 (土) <前へ次へindexへ>
大阪体育大学イレブン

 慎重に、手堅く大院大が初戦白星スタート
 第17回関西学生サッカー春季リーグ1部 開幕戦 大阪体育大学vs.大阪学院大学

 取材・文/ハヤシ ヒロヒサ
 次年度以降は通年のリーグ戦が予定されている関西学生リーグだが、今年度までは短期決戦のリーグで争う。短期決戦となると、勝ち点1の差で全国への道が決まることもあれば、逆に降格圏に足を踏み入れる場合もある。繊細な勝ち星計算がために、試合ではリスクを冒さない展開がしばしば観られる。

 大阪体育大学(以下、大体大)と大阪学院大学(以下、大院大)の試合は、春季開幕戦という要素も絡み合って、両校の慎重さは余計に増したのかも知れない。雨の鶴見緑地球技場。中盤で激しいプレスを掛け合っているわけでもなく、無駄にロングボールを放り込んでいるのでもない。ただ、幾本かのショートパスが繋がった後にミスなどで相手にボールが渡ってしまい、相手もそれに同調してしまう。そんな光景が長く続く。両校にとっての初のシュートらしいシュートは、前半19分まで待たなければならなかった。

 大体大は、3バックからボランチにボールを入れるまでは良いのだが、そこからが上手く進まず強引にFW熊元に当てるが収め切れない。対する大院大は右サイドをこじ開ける狙いを持っていたが、大体大のDFブロックがそれを許さない。大体大の3−2−3−2と表現するに相応しい布陣の後ろ5枚が、屈強で統率の取れた守りを見せて大院大は相手PA内にすら進めない。

 そこで、大院大は攻めのパターンを変更。どんどんと遠目からのシュートを放ち始める。枠を捉えたミドルシュートを連発する流れの中で、CKを取り、こぼれ球を拾えるようにもなる。流れを引き寄せた大院大と、流れを失った大体大。大体大の守備のバランスがやや崩れかけた時、大院大はしっかりと結果を出した。

 前半の32分、大院大FW稲積がDFとの競り合いに勝って、フリーで待つFW坂本にパスを通す。坂本は、シュートを1度はGKに当ててしまうものの、そのこぼれを再び蹴り込んだ。そして、大院大が少ない決定機をモノにしたことで、否応なしにゲームは動き始める。大体大は、中央でのドリブルや、サイドへの展開で何とか活路を見出そうとし、大院大は、前半の残り時間をカウンター狙いでかわし切って、リードしたまま後半に入った。



 後半開始からも大体大のラッシュ。前線からの活発なプレスが始まる。ただ、ファーストディフェンダーとその次、さらに先という連係が上手くいかない。結局ボールを奪えたとしても低い位置になってしまっていた。そうなると、高さに自信を持つ大体大は空中戦も攻め手に加えるしかなかった。そして、大院大がプレスから逃げ切れたこともあり、チャンスは大院大に多い。サイドを使ったカウンターが有効な攻撃になっていた。両ゴールラインをボールが行き来する試合展開は、どこでゴールが生まれてもおかしくない雰囲気に満ちていた。

 大体大は、キックの精度に優れた3バックの左を務める橋本が、高い位置取りから鋭い弾道のクロスを連発するようになる。後半はリスクを背負うことを厭わない姿勢がはっきりと見られた。ただし、サイドをえぐってからのクロスではなく、アーリークロスということもあり、かつ、DFが予測した所に上がって来るので、決定機には繋がらない。大院大の2トップが狙うカウンターの方がゴールの匂いは強かった。

 試合の経過とともに雨が激しくなり、ゲームも力比べ・我慢比べの様相を呈していく。そんな流れの中、70分に3人を一気に交代した大体大が、やがてハーフコートで押し込むようになったが、大院大の人垣とGKを破ることは最後までなかった。結局、試合は1点のリードを守り切った大院大が勝ち名乗りを挙げた。



 力関係なら、大体大が上だったと言える。大体大の選手が、「これがよくあるサッカーの負け方のパターンです」と肩を落としながら話してくれたが、試合展開が解っていてもどうにも出来ないもどかしさを、選手は痛感したことだろう。開幕戦の、短期決戦の1試合の難しさを思い知らされる90分だった。


(大阪体育大学) (大阪学院大学)
GK: 青木 GK: 稲田
DF: 山道、込山、橋本 DF: 奥田、吉井、藤尾
MF: 中杉→清武、西谷、田所、小久保 MF: 濱田、馬場、趙、佐藤→小森、妹尾→加藤
FW: 森→池田、熊元→藤川 FW: 稲積→林、坂本
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