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| 関西蹴球だより 07/10/20 (土) | <前へ|次へ|indexへ> |
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全日進出は、日ノ本と大体大! 第36回 関西女子選手権大会 準決勝 取材・文/ハヤシ ヒロヒサ |
関西から、全日本女子選手権への枠は2つ。近年、常連となってきた日ノ本学園高校と大阪体育大学が順当に駒を進めるのか、新しい挑戦者が全国へ羽ばたくか。準決勝(=実質的な代表決定戦)は拮抗した争いが予想された。
今回の予選は雨に降られることもほぼなく、良い環境下で開催された。しかし、ほとんど全てのチームが他の大会と掛け持ちであり、日曜日の全日予選とその前後の日に行われるリーグ戦などの試合が立て込み、ターンオーバーが出来ないチームは疲弊があった。そして、この準決勝から、35分ハーフより延びて40分ハーフ。体力勝負の側面も予想され、実際走れるチームは有利だった。
【日ノ本学園vs.FCヴィトーリア】
兵庫のU-18女王・日ノ本学園(以下、日ノ本)と、大阪のU-18女王・FCヴィトーリア(以下、ヴィトーリア)が激突。この予選の2回戦で、大阪桐蔭にPKで辛うじて勝った日ノ本の調子を考えれば、平均年齢の若いヴィトーリアにも多いチャンスはある試合だった。
両チームが主導権を奪い合うように激しい立ち上がり。試合は早々に動く。6分、ヴィトーリアの攻撃。FW尾山沙希のクロスをFW中島がエリア内でトラップ。ここで日ノ本のDFともつれて判定はヴィトーリアにPK。全国が懸かっているだけに痺れるキックだったが、中島自身が沈めてヴィトーリアが先制。これで流れはヴィトーリアに傾いた。
攻撃面ではハーフ陣が3ハーフの日ノ本のサイドのスペースを活用して攻め込めば、守備面では高橋・高野のCB2枚がヴィトーリアの堅守を支える。日ノ本はその壁を回避すべく、DFライン裏にFW小道・田上を走らせるて何とかシュートには持ち込むものの、決定機とは呼べない。
攻め込むヴィトーリアが追加点を叩き込んだのは23分。中島がエリア内で縦に仕掛けてGKとDFの間に絶妙のグラウンダーのクロスを供給。尾山沙希が合わせる見事な崩し。その後もヴィトーリアが速い展開でワイドに攻め、中盤もしっかりとこぼれを拾い、ゲームを支配する。
散発的な攻撃だった日ノ本が地力を見せたのは33分。DF横川がゴール前に入れたFKをFW小栗が上手くすらしてゴール。簡単には引き下がらない。同時にヴィトーリアの課題であるマークの甘さが露呈した。そして、ゴールを決めた小栗がここからキレを発揮。38分には見事なクライフターンから同点弾をゲット。前半で追いつくメンタリティーは日ノ本らしさだろう。
後半になると、日ノ本が試合を支配して攻め続ける。セカンドボールも悉く拾うため、ヴィトーリアはカウンターにも入れない。そして、ヴィトーリアがバタバタとしている間に、日ノ本は好機を掴む。GKのナイスセーブもありゴールにはつながらないが、入れば、それは決勝点になるだろう展開。局面の1対1を制し続ける日ノ本はチャンスを量産。遂に65分、CKからDF菊地がヘッドで決めて3−2と勝ち越した。
そして、強引に反撃に出るヴィトーリアの前に立ちはだかったのが、日ノ本のセントラルMF今中(悠)。驚異的な運動量とボール奪取力、キープ力で中盤を制圧した。ヴィトーリアは高橋を上げてパワープレーに出たが実らず。勝ちを知っている日ノ本がまずは、全国への最初の切符をモノにした。
| (日ノ本学園) | (FCヴィトーリア) | |||||||
| GK: | 鈴村 | GK: | 川原 | |||||
| DF: | 菊地、横川、山懸、武田 | DF: | 高橋、高野、阪口、浦谷 | |||||
| MF: | 今中(悠)、藤田、堀井 | MF: | 藤井(志)、乃一、池田→谷舗、尾山(沙里)→川内 | |||||
| FW: | 小栗、田上、小道 | FW: | 中島、尾山(沙希) | |||||
【INACアマチュアvs.大阪体育大】
この試合に関しては、大阪体育大(以下、大体大)にINACアマチュア(以下、INAC)が挑戦する構図。今年の大体大を何試合も観て来たが、心技体ともにレベルが高い。全国レベルでどうかは別にして、関西での強さは磐石だ(もちろん、なでしこリーグを除く)。一方、INACは技術的には高いが、いろんな意味でまだ線が細い。それにクラブのスタンスとして、実力があればトップチームに籍を置くので、この大会がメインターゲットにはならない。しかも、INACはU-19日本代表に2人送り込んでおり、その不在の大きさは否定できない。
試合は、やはり大体大がコントロールした。お得意のキック力を活かしたロングフィードをダイアゴナルに通して、ピッチ全体を使ったサッカーを披露する。女子チームでは、この大きな展開に対処するのは難しい。そして開始早速の6分、これも武器であるセットプレーから先制する。CKをボランチ鈴木が合わせた。鈴木はゲームをコントロールするだけでなく、得点に絡む仕事が多い3列目の選手であり、相手にとっては捕まえ辛いタイプである。
対するINACは競り合いに勝てないため、トップにボールが収まらない。そして大体大は上級生が積極的なコーチングでチームをリード。雰囲気的にも押し込んでゆく。ピッチ上で打開策を模索するINACはDFラインでゆっくり試合を作ろうと画策するが、大体大はそこをも狙う。INACのサイドバックにボールが入った瞬間に数人が連動してプレス。そこで奪ってからは、3−5−2のサイドがクロスをどんどんと供給する。20分、MF喜代原のクロスを再び鈴木が決めて、INACを突き放した。
後半も、大体大は大きな展開で攻め入り、相手DFにプレスを掛けてショートカウンターに入る方法論を継続。INACのボール保持は「持たされている」という表現が相応しかった。ただし、大体大も立て続けに決定機を外し、勝負を決めきれない。
INACは技術のあるボランチの高木をトップに上げて局面に変化を齎そうとするが、自慢のショートパスも大体大の網にかかる。懸命に体を張ってボールに喰らいつくINACから、勝利への執念が窺えたが、唯一の決定機もDF小林のシュートはポスト直撃。その後は大体大がサイドに起点を作るサッカーでゲームを落ち着かせてしまう。そして、終了間際には、大体大がカウンターから喜代原が抜け出し3−0。横綱相撲と呼べる内容で勝ち上がり、今年も全国へ挑戦することとなった。
| (INACアマチュア) | (大阪体育大) | |||||||
| GK: | 木原 | GK: | 大野 | |||||
| DF: | 梅林、後藤、井本、小林 | DF: | 鶴岡、藤本、堀本 | |||||
| MF: | 清水→大福、高木、福田、山辺→秋定 | MF: | 鈴木、末田→山内、中川→古川、喜代原、岡 | |||||
| FW: | 川本、籾井→田邊 | FW: | 島村、白井 | |||||
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