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| 頑張れ!女子サッカー 06/01/23 (月) | <前へ|次へ|indexへ> |
| 優勝した早稲田大。笑顔が並ぶ。 |
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早稲田大、延長戦の末、インカレ女王に輝く。 取材・文/西森彰 |
第14回全日本大学女子サッカー選手権大会決勝 東京女子体育大学vs.早稲田大学体育局ア式蹴球部女子
2006年1月15日(日)12:00キックオフ 国立霞ヶ丘陸上競技場 天候:晴
試合結果/東京女子体育大学1−2早稲田大学体育局ア式蹴球部女子(前1−1、後0−0、延前0−1、延後0−0)
得点経過/[東京女子体大]四宮(5分)、[早稲田大]佐藤(15分、91分)
前日の荒れ模様から一転、決勝戦は快晴に恵まれた。サッカーを志すものであれば、誰もが一度は立って見たい、聖地・国立霞ヶ丘陸上競技場のピッチ。今日、そのステージに立てるのは、70名から選ばれた東京女子体育大学のイレブンと、24名を代表する早稲田大学体育局ア式蹴球部女子のイレブン。そして大畠千枝主審である。
リーグ戦では早稲田大が5対1で勝利を収めている。しかし、このゲームで先手を取ったのは、大方の予想を裏切って東京女子体大だった。岩澤和の左コーナーキックに、150センチの小さな体を投げ出したのは、スカイブルーの10番・四宮由美子。ニアサイドで頭をあわせると、ユニバーシアード代表GK・岸星美の守る早稲田大のネットが揺れた。前半5分、前日の勢いを、この決勝戦まで持ち越したような先制だった。
四宮のヘディングシュートで、東京女子体大が先制。 後藤(エンジ・2)は、効果的な攻め上がりを見せた。
しかし、出鼻を挫かれた格好の早稲田大が、それほど大きく動揺することはなかった。「リーグ戦でも先制されましたが、その後に逆転して最終的には5対1で勝ちました。その時のイメージが私の中に残っていましたし、選手も同じだったと思います」と堀飯豊監督。リスクを避ける前日の戦いぶりとは一変。きっちりとボールをつないでビルドアップして、好機を窺う。
そして15分、中央の河田優から、左に開いた堂下弥里にいったん振っておいて、堂下が再び中央へ折り返す。ボールに目がいってマークする相手を見失ってしまった東京女子体大のDF。ファーサイドでフリーになっていた佐藤衣里子が、ヘディングシュートでお返しのゴール。それほど苦労もせずに、早い時間帯に追いついた。
その後は完全に早稲田大のペースになった。キックオフが2時間遅く、しかも雨中のぬかるんだピッチでゲームをしていた不利を、堀監督も心配していたようだが、エンジのユニフォームはそんなことはお構いなしに躍動する。前日は脇役だったDF陣が、この日は特に目立っていた。何回も効果的なオーバーラップを見せていた右サイドバックの後藤史。そして、上手くバランスを保ちながら、相手の攻撃の芽を摘んだ山本りさだろう。攻撃陣では、佐藤がパワー溢れる左足を武器に、ゴールを奪った後も軸となった。
劣勢に立たされた東京女子体大も、前日から引き続いて活躍する井上光保を中心に、早稲田大の攻撃を良く凌ぐ。そして、四宮らも前線で一瞬のカウンターを狙う。全くゲームを諦めない。60分を過ぎる頃になると、連戦の疲れがどちらにも見え始め、全般には早稲田大が押す展開は変わらないものの、どちらのアタッカーからもゴールが遠のいていく。数人の選手交代を行なって、どうにか運動量を保った両チームは、規定の90分間を戦い終えた。
そして延長突入直後、ポジションバランスを崩して最前線に突っかけた、早稲田大MF・松長佳恵のチャレンジがPKをもたらした。「後半の最後からは、戦術も何もない、個人の能力で突破できるか、やられるか。バランスを取れとか、誰それがどうしろという次元ではなくて。最後は相手が引っ掛けましたが、ウチもペナルティエリアの手前で似たようなのがありました。それが逆に転んでいたら…」と堀監督。このPKを佐藤が落ち着いて蹴り込んだ。結局、このゴールで逆転した早稲田大が、単独でインカレ初優勝を飾った。
どちらも前日から合算して180分間をプレーしていたのである。そのうえ、前後半のインターバルは10分間で、延長戦までのそれは5分間という厳しい設定。10分ハーフの延長戦でも決着をみない場合は両校優勝。それならば、90分間を戦い終えていた時点でゲームを終了する形式でも良かったのではないか。前日の準決勝と比べて明らかにパフォーマンスが低下していた両チームの選手たちを見ていてそう思った。
山本(エンジ・3)は、好守備でチームに貢献。 佐藤がPKを決めて、早稲田大が優勝。
唯一の救いは、その残酷な結末にも拘わらず、東京女子体大の選手たちの多くが、スタンドの応援席に笑顔で挨拶に向かったこと。憧れだったコクリツのピッチに立つことができたから。そして、そこで悔いのないパフォーマンスができたから、だろう。5回目の挑戦も実らなかったが、スカイブルーのユニフォームは、6回目の挑戦権を得るために、新しいスタートラインに向かう。
勝った早稲田大の堀監督は「コクリツは初めてですし、大きいですから。選手同士の指示も通らないし、ベンチからの指示も伝わらないし。11人が孤立された状態でのゲームだったと思います。ゴールデンウィークに韓国遠征した選手たちが半分、そしてユニバーシアード代表の選手たちが4人。その経験しかないと思っていました」。最後には「個」の強さが生きたことは間違いない。
その一方で、部内には1年生3人を含め、大学に入ってからサッカーを始めた選手たちがいる。「実際問題として、いきなりサッカーを始めた彼女たちは、まだまだユニバーシアード代表の選手たちと一緒にプレーするレベルにはありません。でも、一所懸命いろいろな用事も含めてこなしてくれている彼女たちの献身は、確実にチームの力になっています」と堀監督は言う。そんな早稲田大ア式蹴球部女子の総合力がもたらした、大学女子日本一の座かもしれない。
チームで最も大きな番号「24」を背負ったキャプテン・近藤絵梨佳は、コクリツの決勝戦をこう振り返った。
「コクリツでサッカーをやる機会は、サッカー人生の中で一度もない、と考えていました。今日、そこでやることができて、しかも勝つことができました。自分の人生の中で、本当に良い思い出になったと思いますし、こういった機会を与えてくださった皆さんに感謝しています」
(東京女子体育大学) GK: 諏訪江利乃 DF: 村上裕子、井上光保、室井麻美(99分/松本知子) MF: 平山茶久美(107分/福庄希実)、海老沢有香、詫間美樹、大澤三恵子(58分/田村由佳)、岩澤和(70分/中村公美) FW: 斉藤有里、四宮由美子 (早稲田大学体育局ア式蹴球部女子) GK: 岸星美 DF: 後藤史(89分/山崎さやか)、深澤歩美、山本りさ、武末彩子(75分/近藤絵梨佳) MF: 藤本知恵、松長佳恵、河田優、堂下弥里 FW: 渡辺夏奈、佐藤衣里子
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