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| 頑張れ!女子サッカー 06/07/26 (水) | <前へ|次へ|indexへ> |
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なでしこ、11得点の爆発で、決勝トーナメント進出を決定。 文/西森彰 |
AFC女子アジアカップ2006オーストラリア・グループA なでしこジャパン(日本女子代表)vs.チャイニーズ・タイペイ女子代表
2006年7月21日(金)14:30キックオフ ハインドマーシュスタジアム 観衆:200人 天候:晴れ
試合結果/日本女子代表11−1チャイニーズ・タイペイ女子代表(前4−1、後7−0)
得点経過/[日本]大野(9分)、永里(29分、33分、46分、71分、92分)、[チャイニーズ・タイペイ]HSIEH,I-Ling(35分)、澤(38分、80分)、[日本]阪口(48分、89分)、柳田(68分)
今春、親善試合のため来日したアメリカ女子代表は、なでしこジャパンに180分間のレッスンを行って、帰っていった。そのグレッグ・ライアン監督が、熊本県民総合運動公園陸上競技場(KKWING)のゲームを終えた後の記者会見で「たぶん、若い選手なんだろうけれども、良い選手だ」と永里優季を褒めていた。
それでも本人は、自分のデキには納得していなかった。アメリカ戦の収穫は「できないことや課題がみつかったこと」。その厳しい言葉は、相手のレベルが高くてもゴールを奪わなくてはいけないという、エースとしての自覚から来ている。
グループリーグ突破をかけた重要な試合、チャイニーズ・タイペイ戦で、永里が爆発した。
なでしこジャパンはこのグループリーグ第2戦で、初戦の4-4-2から3-5-2にシステムを変更して臨んだ。2日前に行われたヴェトナム戦で、なかなか得点が奪えずに苦しんだ反省。中国でさえ2点しか奪えなかったチャイニーズ・タイペイの守備力、サイドの攻防でイニシアチブを握る狙い。そういった点から、中盤に攻撃力の高い選手を起用した。その布陣が当たった。
前半9分、今シーズンのなでしこリーグで無得点の大野忍が、渇望していたゴールを奪ったところからラッシュが始まった。29分、33分と永里が2得点で続く。35分、寄せが1テンポずつ遅れたところをつながれ、最後は福元美穂の前でフリーになったHSIEH,I-Lingに今大会初失点を許し、水を差された。すると、その3分後には澤穂希がすかさずゴールを奪い返し、前半を4対1でターンする。
後半に入っても、なでしこジャパンの勢いは止まらない。きれいな崩しを見せた後、最後に永里が詰めてハットトリックを達成。さらに、後半から途中出場した阪口夢穂も2試合連発のゴールを決める。10代の活躍に刺激されたか、柳田美幸の豪快なミドルシュートも炸裂。さらに永里、澤が1点ずつを加え、点差がどんどん開いていく。残り2分で出てきた新手のGKからも、阪口、永里と10代の選手が容赦なくゴールゲット。最終スコアは11対1になっていた。
頭で、足で5得点を奪う大車輪の活躍を見せた永里、そして先制ゴールを挙げた後も得意のドリブルからチャンスメークした大野、そしてトップ下の澤。日テレのトライアングルが8得点を奪い、日本の攻撃を牽引した。チャイニーズ・タイペイの3バック+フォア・リベロの4人が、マン・マーク気味で守ったことで、流動的なポジショニングが活きた。
また、1失点こそ喫したものの、その後は選手たちの守備意識も高まった。特にミッドフィールドの攻防を制した強烈なプレスは、初戦のヴェトナム戦よりも遥かに向上していた。日本ゴールを揺らしたHSIEH,I-Lingのシュートは、今後、大会を戦う上で良いお灸になったと言えよう。
チャイニーズ・タイペイ女子代表は、'77年、'79年、'81年と女子アジアカップで優勝している伝統国だ。ごく最近でも、'99年大会で準優勝しているが、その時には日本を準決勝で負かしている。それが、2年前の暮れに国立スポーツセンター西が丘サッカー場で行われた大橋ジャパンのオープニングマッチで11対0。この日のゲームでも大差が開き、十年一昔、現段階で両国の力差はハッキリとしている。
両国ともに若い選手たちがピッチを駆けていたが、その理由は異なる。チャイニーズ・タイペイのほうは、学生が主体のチーム。2年前の来日時に聞いた話によると、チャイニーズ・タイペイでは女子サッカーを「学生の人気スポーツではあるが、社会人になってまで続けるものではない」という空気が取り巻いているらしい。だから、国際大会で好成績を残しても、それが次世代に引き継がれない。一部の情熱的な選手、スタッフの努力で、それなりの力を保っているに過ぎない。
なでしこジャパンに若手が多いのは、テクニックを重視する大橋浩司監督の好みによるところが大きい。日本の若い選手たちは、彼女たち以前の世代に比べて、ボールを蹴り始めた時期が圧倒的に早い。同レベルの才能を与えられたら、早くスタートを切った者が優位に立つのは当然のこと。そして、幼少時からサッカーを始めるきっかけを作ったのは1993年に始まったJリーグだ。
Jリーグを見てサッカーを始めた選手、あるいはJリーグを見てサッカーを始めた兄に続いた選手たち。Jリーガーの兄・源気を持ち、この日5得点を挙げた永里は、その代表格でもある。今後は、なでしこジャパンの活躍を見てサッカーを始める女の子も増えるだろうし、サッカーをやっていたお母さんの影響を受けてサッカーを始めたという代表選手も出てくるかもしれない。そんなサイクルが生まれてくれば、この国のサッカー力も一段上のレベルに上がっていくことだろう。
| (日本女子代表) | (チャイニーズ・タイペイ女子代表) | |||||||
| GK: | 福元美穂 | GK: | HUANG,Feng-Chiu(87分/CHEN,Yi-Ju) | |||||
| DF: | 磯崎浩美、下小鶴綾、矢野喬子(74分/四方菜穂) | DF: | HUANG,Yu-Chen、WANG,Chia-Yu、LU,Hui-Mei(41分/LIN,Chiung-Ying) | |||||
| MF: | 安藤梢、宮間あや(46分/阪口夢穂)、酒井與惠(62分/中岡麻衣子)、柳田美幸、澤穂希 | MF: | CHEN,Shu-Chiung、TSAI,Li-Chen、HSIEH,I-Ling、CHEN,Ya-Huei(67分/CHUANG,Shu-Mei)、LAN,Mei-Fen | |||||
| FW: | 永里優季、大野忍 | FW: | LEE,Ming-Shu、TSENG,Shu-O | |||||
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