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 頑張れ!女子サッカー 06/09/27 (水) <前へ次へindexへ>
選手兼任監督としてチームを引っ張る河島美絵(オレンジ)。負けられない戦いは続く。

 昇格に向けて負けられないアンクラス。狭山を5−0で下す
 

 取材・文/中倉一志
mocなでしこリーグ ディビジョン2 第16節 福岡J・アンクラスvs.ASエルフェン狭山FC
2006年9月24日(日)13:00キックオフ 宗像グローバルアリーナ 観衆:212人 天候:晴
試合結果/福岡J・アンクラス5−0ASエルフェン狭山FC(前3−0、後2−0)
得点経過/[福岡]光成(7分)、深澤(10分)、光成(14分)、川村(52分)、光成(61分)


 1年でディビジョン1昇格を目指す福岡J・アンクラスは負けられない戦いを続けている。6試合を残して上位2チームとの勝ち点差は首位の大原学園と9、2位のアルビレックス新潟レディースとは7。目標を達成するためには、それぞれと残っている直接対決を含め、全てに勝利を挙げることが最低条件。上位2チームの安定度は非常に高く、勝ち点を落とした時点で今シーズンが終わる。「最後まで諦めない」を合言葉に今日も勝ち点3を目指す。

 一方、アウェーのグローバルアリーナにやってきたASエルフェン狭山FCは、ディビジョン2の中堅どころ。15節を終えて6勝3分6敗の5位につけている。6位以下には4勝2分と負けがないが、4位以上には2勝1分6敗。上位チームとどれだけ戦えるかがステップアップへの鍵だ。アンクラスとの対戦成績は1勝1敗。前回の対戦では0−5で大敗したが、初対戦では1−3から逆転勝利。その再現を狙って戦いに臨む。



狭山のゲームキャプテン・関根めぐみ(白・10)。この日は前線で孤立して力を出し切れず。
ハットトリックを達成した光成芳恵(オレンジ・9)。前を向いてゴールを目指す力強さが戻ってきた。
 試合は風上に立つアンクラスのペースで幕を開ける。少ないタッチのショートパスをつないでリズムを作り、両サイドにボールを散らして狭山に的を絞らせない。そして相手を引き付けておいてDFラインの裏へボールをフィード。そこへ3トップが自由に飛び出していく。ボールを後追いする形になる狭山は、中盤でのプレスをかけられず、いい形でボールを奪えない。キャプテンマークを巻く関根めぐみも前線で孤立してしまっている。

 そして立ち上がりの勢いのままアンクラスが先制点を挙げた。時間は7分。川村からのフィードに光成が反応。DFを振り切ってラインの裏へ飛び出すと、GKの動きを確認して鮮やかなループシュートを決めた。その3分後に生まれた2点目も、狙い通りの形から。パス交換から右サイドで起点を作って内堀律子がラインの裏へ。そこへ飛び出したのは深澤理沙。先制点と同じような形から追加点を奪った。

 さらにアンクラスは畳み掛ける。14分のチャンスはペナルティエリア手前の直接FK。中央、やや左よりの位置からゴールを狙うのは先制ゴールをゲットした光成だ。「得意なコース。壁の上を通すとボールが見えないんですよね。最初から狙ってました」という言葉通り、鮮やかな弾道を描いて壁の上を通過したボールがゴールネットに吸い込まれた。この後も、運動量、パスワークでまさるアンクラスが主導権を握り続け、危なげなく前半を終えた。



 しかし、このままでは終われない狭山は後半に入ると高い位置からボールを追う。対するアンクラスは両サイドのMFが高い位置に上がってしまい、中盤には河島美絵が1人だけ。こうなると中盤のせめぎあいは当然のように狭山が有利だ。ルーズボールを確実に拾う狭山は連続攻撃を仕掛け、ボールサイドに寄せてくるDFラインの反対側へボールを送ってゴールへと近づいていく。アンクラスはボールをつなげず、前に蹴っては狭山に渡してしまう悪いパターン。いつしか主導権は狭山へと移っていく。

 狭山にとっては勝負所の時間帯。3点のビハインドを追っているとはいえ、1点を返せば試合の流れは大きく変わる。ところが、次の1点を奪ったのはアンクラスだった。GKからのフィードが光成を経由して川村へ。ドリブルで中央を駆け上がって右足からシュートを放つ。際どいコースに飛んだシュートはGK大谷明日香がセーブしたかに見えたが、両手からこぼれたボールがそのままゴールへ転がり込んだ。

 これで試合は決まってしまった。その後も、ほとんどの時間帯をアンクラス陣内で過ごす狭山だったが、要所を締めるのはアンクラス。あと一歩の力強さが足りない狭山はどうしてもゴールが遠い。そして61分、左サイドを駆け上がった川村が中央へ折り返すと光成がヘディングシュートを決めて駄目押しゴールをゲット。光成はハットトリックを達成した。この後はアンクラスがゲームをコントロール。ロスタイムに迎えた決定的なピンチも守りきって5−0で試合を終えた。



得点王争いを独走する川村真理(オレンジ・23)。この日も1ゴール、2アシストと活躍した。
 狭山にとっては4点目が全てだった。中盤のバランスを崩したアンクラスを押し込んでいただけに先にゴールが欲しかった。前半は何もさせてもらえなかったが、後半のサッカーの内容はアンクラスを上回るほど。違いがあったのはゴール前での力強さだろう。大半の時間帯をアンクラス陣内で過ごした後半に放ったシュートは5本。しかし、アンクラスには12本のシュートを浴びた。上位陣との対戦は新潟、大原との試合を残しているが、ひとつ上のレベルへ上がるためにも、なんとしても上位チームを喰いたいところだ。

「チームにとって大きな勝利。内容はいろいろあると思うんですけれど、結果が5−0、そして完封と自信につながる。あとは修正しながらやっていけばいい」とは河島美絵選手兼任監督。全勝するしかないアンクラスにとっては何よりも結果が大事。後半のばたつきは気になるところではあるが、それ以上に、勝利を積み重ねることで得られたものの方が大きい。残り試合は5つ。1年でディビジョン1昇格という目標に向け、アンクラスの挑戦は続く。








(福岡J・アンクラス) (エルフェン狭山FC)
GK: 田上未希 GK: 大谷明香
DF: 板谷麻美 内堀律子 藤陽子 堤晴菜 DF: 秋吉秀美(57分/佐藤舞) 安田有希 森香央里 菅野久美子 橋口あい(16分/井上友利恵)
MF: 渋谷由美子(61分/松窪裕子) 河島美絵 正手亜希子 MF: 山崎円美(80分/市川千昌) 三好麗 増田明子
FW: 深澤里沙 川村真理 光成芳恵(80分/花田亜衣子) FW: 櫛笥葵 関根めぐみ
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