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| 頑張れ!女子サッカー 06/10/29 (日) | <前へ|次へ|indexへ> |
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優勝へのサバイバルゲーム。浦和、唯一のゴールでTASAKIを奈落へ落とす 取材・文/砂畑 恵 |
mocなでしこリーグ ディビジョン1 プレーオフ第1日目 浦和レッドダイヤモンズレディースvsTASAKIペルーレFC
2006年10月22日(日) 11:04キックオフ 熊谷スポーツ文化公園陸上競技場 観衆:1.254人 天候:曇
試合結果/浦和レッドダイヤモンズレディース1ー0TASAKIペルーレFC(前0ー0、後1ー0)
試合経過/[浦和]北本(50分)
プロ野球のパシフィックリーグが採用し、日本でもお馴染みとなったプレーオフ制。その制度をなでしこリーグも今年から採用することになった。ただ野球のそれとは全く違う。上位4チームと下位4チームの2グループに分かれてそれぞれ1回総当たりした成績に、レギュラーシーズンの成績を加えて順位決定を行う(勝ち点が並んだ場合は、得失点、総得点も勝ち点の方式に準ずる)。
プレーオフ上位グループのレギュラーシーズン勝ち点のみを見るとトップの日テレは勝ち点35である。それを追う浦和が32、そしてTASAKIは30。4位の湯郷は少し水を開けられて23とプレーオフ全勝でも勝ち点は32までしか伸びず、自動的に優勝の可能性があるのは先の3チームに絞られる。更にプレーオフで勝ち点が並んだ場合、重要になってくるのは得失点差なのだが、日テレは既にレギュラーシーズンで得失点は38と残りの2チームとは3倍弱の差を付けているため、2位の浦和でさえプレーオフを全勝しても他力を利用しなければ優勝はない。プレーオフ第1日目で対戦する浦和とTASAKIには、まずこの試合の勝利は必須条件。逆転優勝のために背水の陣で臨む。
「失点をしないサッカーをしよう」と意思統一をして選手をピッチに送り出した浦和の永井監督。北本綾子のワントップに、安藤梢を低く構えさせて中盤を厚くしてきた。中でも目を引いたのはボランチの柳田美幸の相棒に百武江梨を組んできたこと。それは敗北を喫した第10節TASAKI戦の反省が活かされていた。TASAKIは前線に長い楔を打ち込んでサイドに展開を図るサッカーをしてくるわけだが、あの試合はロングボールの競り合いに問題点があった。そこで永井監督はその競り合いに負けない、ヘディングの強さがある百武に白羽の矢を立て、初のスターティングメンバーに抜擢したのだ。
その百武は開始2分に大きな仕事をする。大谷未央のクロスに阪口夢穂と山本絵美が飛込んだ場面でバックラインのカバーに入り相手のチャンスを阻止。百武のみならずそれをリードする柳田、2人背後に控える田代久美子と笠島由恵の浦和センターの4人衆は高い集中力で相手の攻撃を跳ね返した。正直、前半はTASAKIが優位だった。20分には大谷がオフサイドをくぐり抜け、23分にも浦和ゴール前で誰かのあと一押しあればというチャンスもあった。その度、4人衆はゴールという砦に鍵を掛けた。TASAKIも中盤の左右を流動的に入れ替え、相手に穴を作って勝機を探っていたが、浦和の守備陣からは絶対にゴールは割らせないというオーラが放たれている。それに力を吸い取られていくように時間を追ってTASAKIの攻撃は徐々にリズムが衰退していった。
ただし浦和も守備の堅さと引き換えに攻撃は順調にいかなかった。そのことはある程度、織り込み済みとは言っても、やはり守備のバランスに気を配るあまり前線のサポートが遅れがちとなれば、身体を張ることを厭わない北本でも苦しい。何と言っても日本代表でもある下小鶴綾と磯ア浩美が手ぐすね引いて待つTASAKIの守備は要塞並だ。
ただ岩倉三恵が攻撃に絡んでくるとにわかにゴールが生まれそうな予感。事実、4分の北本、19分には安藤と浦和の決定的な2つのシュートは攻撃参加した岩倉のパスからだ。そしてその予感は50分、現実のものとなった。岩倉がドリブル突破でチャンスメーク。高橋彩子を経由したボールは安藤へと渡り、TASAKIのバックラインを切り裂くスルーパスに姿を変えた。受け手となった北本はGK佐々木香織を外にかわすとほとんど角度のないところからゴールを流し込む。これが決勝点となって浦和はTASAKIを退けた。
唯一のゴールを守り切ってサバイバルゲームに勝った浦和は逆転優勝に望みを繋いだ。この試合では最後まで守備が安定しており、TASAKIの反撃も凌ぎ切った。それでも勝ちしかないという切羽詰まった心理で臨む試合では、少しでも心の余裕があるに越した事はない。それには1つでも多くの得点が有効だ。そういうことでは点を奪ってから後、同点を狙って前に出てきたTASAKIに対して有効なカウンターが上手く仕掛けられなかったことは課題として挙げられよう。
さて最後に、優勝の夢が潰えたTASAKIについて。FW・大谷、鈴木智子の頑張りが上手く実らなかったのは中盤が浦和に抑えられてしまったことが原因だろう。中岡麻衣子はよくやっていたが、山本、阪口、新甫まどかが本来の力を鑑みるとやはり物足りなかったのは確か。仲井監督も個人で突破出来る選手がいる中で、判断の遅れや意欲的に自分で仕掛けるなど改善しなくてはいけない部分があることを述べるていた。TASAKIはこれから先、リーグから全日本女子優勝へと標準を移す。今シーズンラストを飾るためにTASAKIはチームを修正し、巻き返してくるはず。敗戦を糧にどう成長をなすか。楽しみに待っている。
| (浦和レッドダイヤモンズレディース) | (TASAKIペルーレFC) | |||||||
| GK: | 山郷のぞみ | GK: | 佐々木香織 | |||||
| DF: | 田代久美子 笠島由恵 | DF: | 甲斐潤子 磯ア浩美 佐野弘子 下小鶴綾 | |||||
| MF: | 木原梢 岩倉三恵 高橋彩子 安藤梢(89分/笠井香織) 法師人美佳(66分/若林エリ) 柳田美幸 百武江梨(60分/保坂のどか) | MF: | 山本絵美(89分/田頭陽子) 新甫まどか 阪口夢穂 中岡麻衣子 | |||||
| FW: | 北本綾子 | FW: | 大谷未央 鈴木智子(88分/大石沙弥香) | |||||
| SUB: | 小金丸幸恵 森本麻衣子 | SUB: | 河上恵実子 白鳥綾 清原万里江 | |||||
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