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| 頑張れ!女子サッカー 07/01/17 (水) | <前へ|次へ|indexへ> |
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| 雪に覆われたピッチに入場する両チームの選手たち。 |
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神村学園、日テレ・メニーナをPKで降し、前年度の雪辱を果たす。 取材・文/西森彰 |
第10回全日本女子ユースサッカー選手権準決勝 日テレ・メニーナvs.神村学園高等部女子サッカー部
2007年1月7日(日)10:30キックオフ 桃太郎スタジアム 観衆:100人 天候:雪
試合結果/神村学園高等部女子サッカー部1−1日テレ・メニーナ(前1−0、後0−1、延前0−0、延後0−0、PK5−3)
得点経過/[神村学園]成合(29分)、[日テレ]嶋田(63分)
今年は岡山県で開催された全日本女子ユースサッカー選手権大会。その準決勝第1試合は、日テレ・メニーナと神村学園高等部女子サッカー部の対戦である。これは埼玉スタジアム2002で行われた前年度の決勝戦と同じ顔合わせだ。
GKの鈴木望と右サイドバックの小林海青以外の9人が前年の決勝戦を経験している日テレに対し、来夏の全日本高校女子サッカー選手権を見据える神村学園は、3年生が抜けて1、2年生による新チームに切り替えて参加している。年齢的にも約1年成長した日テレと、約1年若返った神村学園。昨年よりも、両者の年齢差は縮まっていた。今回よりも平均で2歳の差があった昨年でさえ、日テレが2対0で勝っていた。前年度の経験値までを付加すれば、日テレの優位は揺るぎないようにも思えた。
ただ、この紙の上で見て取れる不利を補う、大きな天の利が神村学園にはあった。温暖な瀬戸内海気候では珍しいほどの雪が、朝から岡山市内に降っていたのである。桃太郎スタジアムのピッチは真っ白に覆いつくされていた。
「雪の影響があったんじゃないですかね。どうしてもこうなってしまうと日テレのやりたいサッカーはできませんから」(池畑辰徳監督・神村学園)
雪解けとともに日テレが反撃を開始する。 PK戦では5番の成合瞳がGKを務めた。
立ち上がりから、神村学園の出足が日テレのボール処理能力を上回る。鋭くボールホルダーを追い回し、奪うとそのまま縦に突き進む。4−5−1と中盤を厚くした効果もあり、数的優位にも立っていた神村学園は、1トップの堂園彩乃を起点に、日テレのゴールに迫っていく。日テレは、その圧力にジリジリと戦線を後退せざるを得ない。
先制点は、ゴールまでかなり距離のある地点から蹴った成合瞳のFKが、風に乗ってゴールバー真下の良いコースに飛んだ幸運なものだった。しかし、そのタナボタ的な1点を差し引いても、前半の45分間に関しては、試合内容の面からも神村学園が上回っていたことは間違いない。
ところがハーフタイムを境にして、両チームは攻守ところを変えることになる。試合が開始してから顔を出した太陽が、ピッチ上の雪を急ピッチで溶かしていったのだ。後半戦を戦うため、両チームがピッチに出てくる頃には、青々とした芝が復活していた。日テレのパスサッカーを蘇生させた。
「日テレの選手たちはやっぱりうまいですよね。典型的だったのが後半。一方的にやられてしまった」(池畑監督)
その波状攻撃で中盤が押し込まれる。雪でイレギュラーバウンドしていたボールが正しく弾み、狙ったとおりにコントロールできる。緑のユニフォームはサッカーができる喜びを実感しながら、神村学園のチェックをかいくぐる。63分、ショートコーナーから生まれた混戦で嶋田千秋が同点ゴールを奪った後も、波状攻撃を繰り出す。
たまらず、池畑監督は4−4−2にシステムを変更し、中央エリアを厚くして凌ぎ切ろうとする。ズタズタにされているサイドでの攻防をある程度放棄しながら、ゴール前を固める。そして一方的な展開にされながらも、しっかりとこの時間帯を耐え抜き、延長戦に持ち込んだ。
日頃から大学生と真剣勝負をやっているとは言え、日テレは中学生も多いメンバー構成。対する神村学園は、TASAKIペルーレFCのゴールを守る佐々木香織が「質的な部分は別にして、走る量だけを比べれば高校時代のほうが走っていました」というほど走りこんでいる高校生たち。延長戦では、神村学園が主導権を奪い返したのは当然のこと。しかし、ここもしっかりと日テレが受けて、前後半の20分を戦ってもゴールは生まれない。決勝進出のチケットはPK戦に委ねられた。
ここで、神村学園はGKを交代する。それまでGKを務めていた坂下佳奈に代わって、DFの成合が向かったのだ。「(坂下佳奈が)これまでサッカーをやったことのない子だったので、PK戦になってからは、いつも代えるようにしているんです。(成合は)中等部の時にちょこちょこGKをやったことがありますし」と池畑監督は説明してくれたが、先制点を挙げてチームに貢献している成合には、過度な責任感もなかったはず。逆に、日テレには決めて当たり前という蹴りにくさが生じたのではないだろうか。
「PKは大会が始まる前から毎日やっているので、自信を持って蹴れたと思います」という神村学園が先蹴りで5人全員成功させたのに対し、日テレは左隅を狙った3人目・松原萌のキックがバーの上を越してしまい、PKスコア5対3。神村学園が昨年度の借りを返して、決勝の舞台へ歩を進めた。
粘り勝った池畑監督が「走りこみの量だけがウチの取り柄ですから。日テレが1枚も2枚も上だったけれども、良く耐えたと思います」と言えば、日テレの松田岳夫総監督も悔しさなど微塵も見せずに「(『雪が痛かったですね?』)いや、そういう運もサッカーのうちですから」とニッコリ。1対1からPKというのはフェアな結果だろう。
昨シーズンの女王は3位に終わった。
ユース世代の選手たちにとって、この大会は終着点ではなく、ひとつの通過点である。この日、涙を流しながら銅メダルを受け取った日テレの選手たちには、ベレーザへの昇格、そして、なでしこジャパンを目指す厳しいトレーニングの日々が待っている。
(神村学園高等部)
GK: 坂下佳奈
DF: 福野理香、宮迫たまみ、成合瞳、上江洲由夏
MF: 下川沙織、大本倫、山根ひかり(81分/稲員愛)、高良亮子、大屋夏希
FW: 堂園彩乃
(日テレ・メニーナ)
GK: 鈴木望
DF: 小林海青、松原萌、吉田百合奈、藤澤真凛
MF: 岸川奈津希、小林海咲(32分/高橋彩織)、原菜摘子、岩渕真奈
FW: 永里亜紗乃、嶋田千秋
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