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| 頑張れ!女子サッカー 07/03/30 (金) | <前へ|次へ|indexへ> |
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| 11時50分、フェアプレー旗を先頭に、両国選手が入ってきた。 |
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標高2,600mの戦い 〜その2 2007FIFA女子W杯・中国大会 プレーオフ第2戦 メキシコ女子代表vs.日本女子代表 取材・文/西森彰 |
やや時間より早めに入ってきた両チームの選手たちを、やや空席が目立つスタンドが迎えた。メキシコの立場で考えると「先に2点とってようやくスタートラインに立てる」極めて難しい状況だ。メキシコ人たちが諦めているのかと思ったら、そうではなかった。「メキシコ国歌が外に聞こえてきた時に、列に並んでいたメキシコ人がいっせいに口笛を鳴らしたんですよ。『早くしてくれ』と」。グアダラハラ在住の三浦さんも、イライラしながらチケット購入の列に並んでいた。
入場券の販売窓口数が少ないと感じていたが、やはりそのせいだったらしい。長い列が伸びていっても、運営サイドの対応に変化はなかった。「まあ、このあたりがメキシコらしいというか、アバウトなんですよね。週末のリーグ戦のチケットも週半ばにようやく売り出すし。日本がしっかりしているだけかも知れませんが」。当日のチケットは50メキシコペソ(約500円)、25メキシコペソ(約250円)の2種類で売り出されていた。来場意欲を高める価格設定だったが、それに耐えうる窓口数が用意されていなかった。
空席が目立つ中、両国国歌の演奏をはじめ、ゲーム前のセレモニーはスムーズに進行し、キックオフ予定時刻の12時よりも1、2分、前倒しで第2戦は始まった。キックオフをとったのは日本。タテへ長いボールを送り、GKの手前で弾んだボールを荒川恵里子がプッシュしようと狙う。決して悪いゲームの入りではなかった。
メキシコ人は、右手を水平に胸へ当て、国歌を口ずさむ。 君が代で精神統一を図る日本の選手たち。
だが、2分過ぎに宇津木瑠美が上がったウラへエブリン・ロペスが走り込み、岩清水梓のチェックを振り切ってシュートを放つ。そして、続くCKでもマーリーン・サンドバル、そしてゴンサレスのマークが空いてしまう。幸い、シュートはいずれもミートしなかったが、日本の最終ラインに嫌な雰囲気が垂れ込み始めた。日本はGKの福元美穂がひとつひとつのプレーに、ゆっくりと時間をかけて、チームに息を入れる。
第1戦で手の内がわかった日本のDFがもう少しやれるかと思っていたが、メキシコのアタッカーの動きが良い。「一度やっていたので、自分でももう少し相手FWの動きが感覚として残っているんじゃないかと思っていました。しかし、高地でこっちが苦しんだ分だけ、相手のスピードが増したように感じました」(岩清水)。初戦と同じようにゴンサレスが右サイドで起点になり、そこからのクロスに2トップと左サイドのオカンポが飛び込んでくる。
6分には、マリベル・ドミンゲスのロングシュートを福元が再びパンチングで逃げたが、その後のCKからモニカ・ベルガーラ、そしてドミンゲスと連続してゴールを脅かされる。極めつけは、宮間あやの左FKにあわせて前がかりになったところから食ったカウンターである。好守の切り替えで一歩遅れた日本は、DFラインの裏に出たボールにあわせて走り込んだドミンゲスにゴールを割られた。だが、贔屓目に見ても際どいオフサイドをスウェーデンの副審がとってくれた。
このプレーオフを通じて日本にはいくつかの幸運があったが、しっかりとしたジャッジのできる審判に当たったことは大きい。第1戦はドイツセットで、第2戦はスイス&スウェーデン。UEFAから派遣されたふたつの審判団は、極めてイーブンなジャッジを下した。この360度ほとんどが敵の状況で、少なくとも3人の審判は冷静さを保っている。そこに日本は救われた。
試合開始後僅か10分間で、メキシコに5回の得点チャンスを与えていた。第1戦に続いて日本の両SBは近賀ゆかりと宇津木。豊富なスタミナ、そしてファーサイドまで一発で持っていけるクロスを買って起用されたはずのふたりは、守備に追われて前に出て行けない。たまに前へ出て行こうとすると、その空いたスペースを抜け目なく、メキシコの選手が突いてくる。
「経験豊富な安藤(梢)と矢野(喬子)で、2点のリードを守りきる布陣にしても良かったんじゃないか」
防戦一方の展開に、焦りを感じ始めた、まさにその時だった。FKから宇津木の蹴ったボールが、前線の荒川へ通った。
(続く)
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