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 頑張れ!女子サッカー 07/07/14 (土) <前へ次へindexへ>
この日、2得点を奪った中田(中央)。

 岡山湯郷、大量得点を奪って4連勝!
 

 取材・文/西森彰
mocなでしこリーグ2007 ディビジョン1 第9節 大原学園JaSRA女子サッカークラブvs.岡山湯郷Belle
2007年7月8日(日)12:00キックオフ 南長野運動公園総合球技場 観衆:300人 天候:晴
試合結果/大原学園JaSRA女子サッカークラブ0−6岡山湯郷Belle(前0−1、後0−5)
得点経過/[岡山湯郷]宮間(23分、48分)、中田(52分、78分)、中野(59分、61分)


「今日は、あのふたりに『個』の力を思い知らされました」

 大原学園JaSRA女子サッカークラブ・種田佳織監督が口にしたあのふたりとは、アウェーにも関わらず、キックオフ前に激励の場を設けてもらい、試合終了後、即席サイン会の席についた岡山湯郷Belleの福元美穂と宮間あやだ。



 試合開始から20分くらいまでは、大原学園は五分以上の戦いを見せていた。今季初先発の芥川岬を宮間あやにマンマークで付けて、その横で新甫まどかがボールを拾う。前線でも浦崎優香と谷川有花のニューフェースがタテの関係を築く4−2−3−1。暑いピッチコンディションの中、精力的な走りもキックオフから続いていた。

 その優勢をたった一発でひっくり返したのが宮間だった。最終ラインから中盤へつなごうとするところでボールをインターセプトすると、一瞬寄せが甘くなったところを前に進み、前節のINACレオネッサ戦と同じように、ゴールへきれいなループシュートで先制する。「たった一瞬、スペースとコースを与えてしまうと、ああいう結果が待っている」とは種田監督。

 しかし、まだ1点差。大原学園も中川千尋のスピードを活かし、右サイドから反撃を試みる。そして26分、ここから岡山湯郷ゴールの奥へ、絶妙の速さ、高さのボールが上がった。しかし、福元美穂は全く慌てることなく、タイミングを合わせて跳躍。両手でガッチリとキャッチする。

「あの場面では、ゴール前にウチの選手がたくさん走りこんでいた。パンチングで弾いてくれたら、詰められたかもしれない。でもあの難しいボールをこぼさずにキャッチするんですから。やっぱり、そこが代表選手なんですよね」。



右サイドを疾走する中川は、チャンスを演出した。
 後半開始直後の48分にも、宮間が追加点をもたらす。「1点目は取られ方のダメージが大きかったんですが、2点目は時間帯が重かった」(種田監督)。前半途中から中盤の底に入った北岡幸子が大原学園の2次攻撃を封じ、徐々に形勢は一方的なものとなっていった。

 そして勝敗が決したのは52分の3点目だった。DFの裏にこぼれてきたボールへ判断良く飛び出した福元のクリアが、そのまま大原学園のゴール前まで飛んでいく。「あの場面もウチのFWと競り合いながらのキック1本で、あそこまで飛ばせる福元選手のキック力から、ウチの連携ミスが生まれた」。背走するCBとGKで処理をもたついたその間隙を突いて、中田がゴールへとプッシュした。

「私が点を取れたのも、周りの選手が走ってくれたから」と中田は謙遜したが、チームのために走った彼女へ、サッカーの神様がプレゼントをくれたのだろう。「テクニックはまだまだ向上の余地があるけれども、この暑さの中であそこまでボールを追えるのが彼女の良い所ですね」と本田美登里監督も目を細めた。

 この後、岡山湯郷はバランスを崩した大原学園から、確実に点を奪っていく。4、5点目は昨季まで大原学園にいた中野真奈美。そしてダメ押しの6点目は、宮間のFKがGKとバーに弾かれたところへ、両軍で唯一人詰めていた中田。中断後の3試合で合計11ゴールを奪っていた岡山湯郷は、この日も6点の荒稼ぎを見せた。



代表組は即席のサイン会に協力した。
「ウチがオフサイドを取りに来るかどうかを確かめていましたね。この暑さの中での終盤、しかもあれだけ点差がついている試合なのに。やっぱり、意識の高さを感じました」

 大量点差がついた後のFKでフェイクを挟み、DFラインの動きを確かめる宮間のプレーに種田監督は脱帽したという。前節のINAC戦終了後「できるだけ多くのプレーに顔を出すことが、自分を高めるトレーニングにもなる」と語っていたが、なるほど、今日のゲームだけを睨んでのプレーではない。勝った岡山湯郷の本田監督も「前半はふたりに助けられた」と振り返ったように、代表組の果たした役割は確かに大きい。

 だが、ふたりだけで勝ったのかというとそれは違う。それまで受身に立たされていたチームに主導権をもたらしたのは、DFラインの前で攻撃を弾き返した途中出場の北岡だった。そして中田のフォアチェックも、息を入れさせるタイミングを奪った。互いに自分の長所を出し合うことで、個々の能力の総和以上にチーム力を高めている。これが連勝しているチームの勢いというものだろうか。

 次節、4連勝中の岡山湯郷は、開幕9連勝中のTASAKIペルーレFCを美作に迎え、未だに白星のない大原学園は、これまた未勝利のアルビレックス新潟レディースが待ち受ける糸魚川に乗り込んでいく。どちらにとってもビッグゲームである。



(大原学園JaSRA女子サッカークラブ) (岡山湯郷Belle)
GK: 鈴木理紗 GK: 福元美穂
DF: 濱垣香菜、井上稚子、高木奈央、津波古友美子 DF: 安田邦子、保手濱理恵、城地泰子、杉山紫乃(31分/北岡幸子)
MF: 新甫まどか、芥川岬、中川千尋、谷川有花(70分/竹内真菜美)、渡邉真結子(64分/住江真祐子) MF: 赤井歩、田畑沙由理(81分/神成美紀)、松田望、宮間あや
FW: 浦崎優香(H.T/有町紗央里) FW: 中田麻衣子、中野真奈美(64分/シンチア・エレーナ・ソアーレス)
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