| |top|news|column|history|special|f-cafe|about 2002w|BBS|mail to|link| |
| 頑張れ!女子サッカー 07/10/15 (月) | <前へ|次へ|indexへ> |
| 会場では各都道府県の応援のぼりが選手たちを迎える。個性的な応援メッセージに心がなごむ。 |
![]() |
なでしこたちの、もう一つの戦い 第62回国民体育大会 女子1回戦 取材・文/中倉一志 |
全日本選手権が個人(チーム)としてチャンピオンを目指す大会なら、国民体育大会は県代表として日本一を目指す大会。少し大袈裟かもしれないが、サッカーで例えるなら前者が世界クラブ選手権、後者はワールドカップということになるだろうか。各種目ごとの順位を得点化し、その総合点で県別の順位を争う大会は、総合優勝(男女)には天皇杯、女子には皇后杯が与えられる。都道府県の代表として戦う名誉はトップアスリートにとっては特別な意味を持つ。
厳格なアマチュア規定に縛られていることや、都道府県代表になるには居住地区などに厳しい制限が与えられていることから、プロ化が進む男子サッカーにおいては必ずしもトップアスリートが集う大会ではなくなっているが、多くの競技においては国体の価値は全日本選手権と同等の価値を持つ。それは女子サッカーにおいても変わるものではなく、国体は、なでしこリーグ、全日本選手権と並ぶ3冠と位置付けられている。今大会にも、一部の出場資格のない選手と、AFC U-19女子選手権中国2007の代表選手を除いて、ほぼ全員が顔を揃えた。
各都道府県で開催地を持ち回りして行われる国体は、今年は秋田が舞台。女子の部は10月1日から4日まで、由利本庄市(西目カントリーパークサッカー場)、にかほ市(仁賀保運動公園多目的広場)で行われた。会場となった両グラウンドの芝生は見事なまでに青い。「例年はもっと寒いし、雨が降るんですけれどね。今年は期間中だけ天候に見舞われました」(運営関係者)。献身的に運営を補助する大会ボランティアの姿にサッカーの神様が打たれたのだろう。
【徳島県vs.埼玉県】
激しく競り合う埼玉(赤)と徳島(白)。埼玉は優勝候補にふさわしい戦いぶりを見せた。
2007年10月1日(月)9:30キックオフ(35分ハーフ) 西目カントリーパークサッカー場 観衆:400人 天候:曇
試合結果/徳島県0−10埼玉県(前0−5、後0−5)
得点経過/[埼玉]若林(9分、21分)、堀田(24分)、岩倉(33分)、堀田(34分、40分、56分)、窪田(58分)、佐藤(69分)、北本(69分)
参加16チーム中、なでしこリーグのチームがない都道府県が6チーム参加しているが、徳島県はそのうちのひとつ。大学、高校、中学から選抜された選手で構成されており、先発メンバーは中学3年生3人を含む平均年齢18.09歳の若いチームだ。迎え撃つのは今大会の優勝候補のひとつである埼玉県。浦和レッズレディスのメンバーにAS狭山エルフェンFCから佐藤舞を加えている。なでしこジャパンの山郷のぞみ、安藤梢、矢野喬子、柳田美幸の4名が参加していないが、錚々たるメンバーが並ぶ。
そんな両チームの対戦だったが、さすがに互いの間にある実力差は大きかった。立ち上がりから一方的に試合を支配する埼玉は9分に先制。その後、徳島が粘りを見せるものの、21分に浦和が追加点を挙げると、ここからはゴールラッシュ。前半を5−0で折り返し、後半も攻撃の手を緩めずに5点を追加。なでしこリーグの貫禄を見せつけて徳島を下した。しかし、徳島にとっては、試合をする機会がほとんどない「なでしこリーグ」所属チームと公式戦を戦えたのは貴重な体験になったはず。この中から将来のなでしこ戦士が生まれることを期待したい。
(徳島県) (埼玉県) GK: 八田恵利華 GK: 大谷明香(69分/池田咲紀子) DF: 増田円香 鈴木綾 清井あゆみ 和田津朱理 DF: 森本麻衣子(HT/北本綾子) 田代久美子 笠井香織 西口柄早(HT/窪田飛鳥) MF: 三浦ちあき 木下愛 美馬智子 鶴岡裕子 MF: 木原梢 庭田亜樹子(HT/高橋彩子) 岩倉三恵 保坂のどか FW: 近藤音葉 松下かおる(49分/虎尾美果) FW: 堀田えり子 若林エリ(HT/佐藤舞)
【福島県vs.熊本県】
ベテラン安部(左)と、JFAアカデミー所属の菅澤(右)の競り合い。ベテランの意地と若手の勢いがぶつかり合う。
2007年10月1日(月)11:10キックオフ(35分ハーフ) 西目カントリーパークサッカー場 観衆:400人 天候:晴
試合結果/福島県4−0熊本県(前4−0、後0−0)
得点経過/[福島]森田(2分)、神戸(10分)、菅澤(24分、34分)
開始直後の2分にゴールを挙げた福島が、その後も着々と加点。前半で4点を奪って早々と試合を決めた。マリーゼの若手選手をベテランの青木知里がまとめ上げる福島はスピードと縦の突破が武器。右MFの保格彩乃が積極的に突破を図り、2トップの森田牧子、菅澤優衣香が裏へ飛び出してチャンスを量産した。また、JFAアカデミー福島から3選手が登場。先発メンバーとして登場した菅澤は2得点を挙げる活躍を見せた。
一方、ルネサンス熊本のメンバーに寺澤希(早稲田大学)を加えたメンバーで臨んだ熊本は、中盤の高い位置からプレスをかけて真っ向勝負。福島の裏への飛び出しをオフサイドにかけるなど健闘を見せた。試合内容は4点差がつくほどの差はなかったが、集中力、球際での寄せ、攻守の切り替えなど、勝負どころで後手を踏んだことがスコアの差になって表れた。顕著だったのがボールを奪った時の周りの選手の動き出しの違い。チームが一つ上のレベルに行くためには改善しなれりばならない課題だろう。
(福島県) (熊本県) GK: 内田由布子 GK: 河島佳奈 DF: 青木知里 水野加奈子 村上今日子 池田瑞穂 DF: 峯知美 安部友美 高見恵子 嶋田美香 MF: 保格彩乃 早坂優 神戸成美(39分/岡本悠希) 繻エ沙緒莉 MF: 松元ゆみ子(31分/佐藤恵利子) 奥村紗代 寺澤希 有富明菜 FW: 森田牧子 菅澤優衣香(51分/田子亜貴) FW: 渡辺彩香 塚本舞
【大阪府vs.岡山県】
この日2得点を挙げた岡山の江口(白・中央)
2007年10月1日(月)12:50キックオフ(35分ハーフ) 西目カントリーパークサッカー場 観衆:600人 天候:晴
試合結果/大阪0−3岡山(前0−0、後0−3)
得点経過/[岡山]江口(43分、46分)、宮間(69分)
純然たる選抜チームで国体に臨む大阪府と、岡山湯郷Bellに吉備国際大学の学生を加えた混成チームで臨む岡山との対戦。前半は、1トップの布陣で守りを固める大阪に対して、攻めながらもゴールが遠い岡山だったが、43分に先制点を奪うと、続く46分にも追加点。終了間際には宮間あやがダメ押しの3点目を奪って大阪を突き放した。大阪は、ボランチの位置でプレーした奥田亜希子が攻守の要として随所に好プレーを見せたが、地力の差を跳ね返すことはできなかった。
湯郷Bellと吉備国際大の融合。それが今大会の岡山にとってのテーマだった。一緒に合わせるのは今大会が初めて。戦いながらコンビネーションを整えていくことになる。加えて、両SBを務める山口絢子、神成美紀の2人はなでしこリーグの出場経験がなく、連携面で問題を抱えていたのは仕方のないことだったろう。「点が取れないのはある程度分かっていたこと。1点ゲームをものにする準備はしている。むしろ、課題である早い時間帯での失点がなかったことの方が良かった」(本田美登里コーチ・岡山)。0−0の前半は想定内であったようだ。
そして迎えた後半。GKからのフィードをインターセプトした赤井から前線へ。ボールを受けた江口なおみが左足で流し込む。前半は、ややミスが目立った江口だったが、これで硬さがとれたのか、その直後の46分には宮間からのパスを、そのままドリブルで持ち込んで2点目叩き出した。ところが、ここからは大坂のペース。ゴール前でのセットプレーやCKで岡山を押し込んだ。「お約束と言えばお約束。あれがBellの弱さ」(本田コーチ)。しかし、大阪もこの時間帯でゴールをものにすることができなかった。
最後は「あれは決めないと失礼」(宮間・岡山)という中川理恵からのボールを宮間が決めて3−0で勝利。終わってみれば岡山が順当に1回戦を勝ち上がった。「年間でひとつはタイトルが欲しい」とは本田コーチ。目標はもちろん一番高い位置に置いている。兵庫、埼玉の2強が反対側の山にいるというくじ運にも恵まれており、吉備国際大との融合を図りつつ、フィジカル面を上手くコントロールできればチャンスはある。
(大阪府) (岡山県) GK: 海堀あゆみ GK: 福元美穂 DF: 有馬由貴子(HT/村川紗貴) 高橋千帆 長船加奈 堀本律子 DF: 山口絢子 西田明美 城地泰子 神成美紀 MF: 島村裕子 乃一綾 奥田亜希子 白井杏奈 MF: 中川理恵 赤井歩 坂本珠梨(60分/杉山紫乃) 宮間あや FW: 石野由果(50分/尾崎永里子) 山内典子 FW: 江口なおみ(50分/南野亜里沙) 中田麻衣子
【新潟県vs.秋田県】
1点に泣いた秋田。しかし、そのアグレッシブな姿勢はサッカーの原点を教えてくれた。
2007年10月1日(月)14:30キックオフ(35分ハーフ) 西目カントリーパークサッカー場 観衆:1100人 天候:晴
試合結果/新潟1−0秋田(前0−0、後1−0)
得点経過/[新潟]上尾野辺(51分)
スタジアムが大歓声に包まれた。秋田国体に備えて作ってきた地元チームが挑むのは、なでしこリーグ・ディビジョン1に所属するアルビレックス新潟の単独チーム。「おらが町のチーム」を後押しするためにスタンドを埋めた観衆は1100人。サッカー関係者以外に、地元のお年寄りの姿も多く、小旗片手に最後まで地元チームに声援を送った。その声援に応えて、前へ、前へと仕掛ける秋田。彼女たちはベストパフォーマンスでそれに応えた。
とにかくアグレッシブ。ボールを早めに高い位置に入れると、ポジションに関係なく全員がゴールに向かって突進する。スタンドにいても手に取るように伝わってくる気迫に新潟はたじたじに。そして最終ラインの3人が激しく相手にぶつかってカウンターを防ぐ。先制点を奪われた後も力の限りに前に出る姿勢を失わず、あわやというシーンも作り出した。終了間際には3人が足をつらせてピッチにうずくまったのは、力の限りボールを追い続けた証。0−1でトーナメントから姿を消すことになったが、スタンドからは大きな拍手が送られた。
(新潟県) (秋田県) GK: 轟奈都子 GK: 曽山加奈子 DF: 日置ちはる 片桐ひろみ(57分/井上光保) 江橋桂 野村千枝子 DF: 室井麻美 武者宏美 森くら MF: 牧野愛美 田中桜 吉本宏美 上尾野辺めぐみ MF: 松元美保 岡見奈々 松長朋恵 吉田美乃 吉田麻衣 FW: 中島未来 田辺友恵 FW: 山田雅奈恵(66分/大山百合子) 岩崎めぐみ(48分/山縣史子)
【その他の1回戦の結果】 三重県 4−0 千葉県 福岡県 4−1 高知県 兵庫県 9−0 神奈川県 福井県 1−2 北海道
| <前へ|次へ|indexへ> |
| |top|news|column|history|special|f-cafe|about 2002w|BBS|mail to|link| |