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| 頑張れ!女子サッカー 08/06/06 (金) | <前へ|次へ|indexへ> |
| 優勝した大阪桐蔭 |
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ライバル対決、大阪桐蔭が制す! 平成20年度大阪高校春季女子サッカー大会 決勝 大阪桐蔭vs.大商学園 取材・文/ハヤシ ヒロヒサ |
大阪の高校女子サッカーシーンに火がついて3年。その牽引役、大阪桐蔭と大商学園も遂にサッカー部に3学年が揃った。この2年間も、極端にどちらかの高校がリードすることなく、拮抗した実力関係が続いていた。府内に切磋琢磨する学校がある事は当然有益であり、より多くの中学生年代の選手の受け皿にもなり、良い意味でのライバル関係にあると言える。
決勝を戦うこの2校の、全日本高等学校女子サッカー選手権関西予選への進出は決定している。関西予選の組み合わせ抽選次第だが、2校が全国で旋風を巻き起こす可能性もある。しかし、全国の前に、関西の前に、眼前のライバルを倒すことのみに選手は集中していた。
そして、互いが激しく勝利を希求する熱い勝負となった。
雨という天気予報がかなり気掛かりであったが、試合終了まで何とか曇天であった事は両校にとって有難かったであろう。府大会決勝とは言え、舞台は土のグラウンド。これでもし強い雨が降れば、女子のキック力ではしんどい展開になり、練習の成果も出ない恐れがあったためだ。
両校ともスタメンの中心はやはり3年生であり、去年から見慣れた名前が並ぶ。何度も戦って癖を知り尽くしているどころか、小学生年代から互いを知る選手も少なくないため、戦い難さは感じていただろう。
試合開始のホイッスルと同時に、互いがフルパワーで激突する。球際の激しい競り合いなど接触プレーも多く、勝利への執念が窺えた。得点を取りたいという気持ちと失点はしたくないという恐れから、ボールを簡単に敵陣へ蹴りこむ流れが続く。ハートだけではなく、頭もかなり熱くなっている事が伝わって来る。しかし、両校のサッカーがセーフティーである事と、意図のある崩しが見られないため、シュートまで辿り着かない。実際、前半は両校合わせて1本のシュートしか放たれていない。
前半、両校に共通していた特徴がある。それは我武者羅なまでのチェイシングとかなり高いDFラインの設定である。結果的にはその特徴によりスペースを失ったため、両校が中盤で膠着するのだが、攻撃側でクールになれている選手がいれば、敵陣の広大なスペースを突く事が出来ただろう。ボールに絡まず、虎視眈々とラインの裏を狙うピッポ・インザーギのような狡猾なプレーヤーは、日本サッカーや女子サッカーという生真面目な土壌には生まれないのだろうか。前半は、よく怪我人が出なかったと安心するくらいの激しさの中、0−0のスコアで終えた。
後半に入り、スペースを狙う動きが少し見られるようになって来る。
狭い局面でぶつかる大阪桐蔭(グレー)と大商学園(緑)
最初の10分は、大商学園が意図的にテンポアップして攻撃的に仕掛けた。その時間帯を凌いだ大阪桐蔭は、シンプルな崩しで、大商学園DFの裏を取り始める。MFがボールをキープすると、トップの柴田に当てる。柴田が体を張ってポストになり、再度ボールを後ろに落とすと同時に、第3の動きでサイドハーフの村川が前線へダッシュ。そのスペースへ中盤からボールが配球される。フリーでボールを受けた村川がラストパスやクロスを供給する役割を担う。難しいことは何もしていないが、実に効果的な攻めである。
得点には直結しなかったものの、これでリズムを取り戻した大阪桐蔭は、前日に確認したCKなどのセットプレーから大商学園ゴールを脅かし始める。大阪桐蔭からゴールの雰囲気は強く漂い始めたが、大商学園も体を張って粘り抜く。ここは負けられない意地である。
ここで両校に見られた課題を1つ挙げておきたい。全国でしたたかな相手と戦うためには不可欠であろうと思われるもの。それはシンプルに横パスをつないで遅いサッカーをする時間帯を作る事である。例えば、押している大阪桐蔭であれば、フリーの選手に簡単に預けて、自分がまたフリーでボールをもらえるポジションに移動する。それを繰り返しながら、手詰まりになれば、後方にボールを戻しサイドを変えてゆく。この連続でリズムは掴める。そして、相手にストレスを与え、崩すべきポイントを作ってゆける。全てがインサイドキックで出来るシンプルなプレーだが、それだけで試合をより圧倒的に支配出来たはず。
同様のプレーを大商学園がすれば、危機回避をしながらリズムを取り戻せただろうし、両校の戦いぶりを見ると、格下相手には、この手のパスワークは見せ付けているので、出来るはず。意識の問題だろう。
試合に戻って。
後半も双方に得点が入らず、10分ハーフ(トータル90分)の延長戦に縺れこむ。
終始、大阪桐蔭ペースになってはいたものの、ゴールまで後一歩で防がれる場面も多く、PK戦が頭に過ぎり始めた。
ここで試合を決したのが、大阪桐蔭のFW佐藤。引き気味の位置でゲームをコントロールしていた佐藤の足下にこぼれ球が転がって来たのは85分の事。前線で両校の選手が潰れていたため、ゴールマウスは空いている。しかし距離は25メートル。佐藤に迷いは無く右足を振り抜く。綺麗な円弧を描いたシュートがゴールに吸い込まれ、大阪桐蔭が先制。そしてこれが決勝点となった。
涙が止まらない大商学園の選手と、歓喜の大阪桐蔭。そのコントラストは残酷だったが、この試合は帰着点ではない。両校とも、関西で、全国で、もっと強烈なアドレナリンを味わうことになるのだから。
| (大阪桐蔭) | (大商学園) | |||||||
| GK: | 倉田 | GK: | 松永 | |||||
| DF: | 佐々木、山田、田中(由)、田中(姿)→吉田 | DF: | 谷口、福岡、小野、溝口 | |||||
| MF: | 齋藤、松井→六車、村川→宮本→新町、古木→坂口 | MF: | 網城→百済、今西、岡島、北浦 | |||||
| FW: | 佐藤、柴田 | FW: | 藤本→高橋、宮村 | |||||
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