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熊本で感じた時の流れ
JFLガイドブックとロッソ熊本マッチデープログラム
2006JFL 前期第2節 ロッソ熊本vs佐川急便大阪
文/ふかえ まさひろ
2006年3月26日(日)12:00キックオフ 熊本県民総合運動公園陸上競技場(KK WING) 観衆:2,379人 天候:雨のち曇
試合結果/ロッソ熊本1−0佐川急便大阪(前1−0、後0−0)
得点経過/[熊本]熊谷(30分)
退場/[熊本]米山(89分)
「日本フットボールリーグ」となって今年が8年目のJFL。今年は愛媛FCがJ2に昇格して、地域リーグからはFC琉球、ジェフユナイテッド市原千葉アマチュア改めジェフ・クラブ、ロッソ熊本の3チームが昇格。その他、デンソーの運営母体が変わりFC刈谷に、FCホリコシがアルテ高崎に名称が変わり、仙台から沖縄まで全国18チームがリーグ戦を行います。
また、Jリーグ準加盟クラブの募集も発表され、ヴァンフォーレ甲府の劇的なJ1昇格にも触発されてか各地から具体的動きが報じられるようにもなってきました。その中でも有力視されているのが、Kyuリーグからオールプロ選手という体制で昇格してきたロッソ熊本。3月26日(日)、そのロッソのホーム開幕戦となる佐川急便大阪戦を見に熊本に行ってきました。
この日は熊本に近づくにつれ雨脚が強まり、気温も下がるというあいにくの天気。会場のKK WINGはメインとバックスタンドに屋根がついている巨大国体スタジアムながら、地元のテレビ地上波で1時間ディレイの中継があることや、熊本市内でテレビ局のイベント(このイベントには臨時バスが多数出てた)もあってか、観客の出足はいまいち。会場まで乗ったタクシーの運転手はロッソの存在はよく知ってても、今日試合があることは知らなかったし。
グッズの品揃えは豊富
会場についたらまずはJFL公式パンフレット(1000円)とロッソのマッチデープログラム(100円)を購入。情報の少ないJFLでは、こうした資料は貴重。パンフレットは体裁こそ毎年変わらないが、以前は「チーム1の大食い」なんて項目もあったなぁ、などと昔を懐かしんでみる。
マッチデーはホームゲーム2節連続開催のため共通号。新キャプテンの熊谷のインタビューや試合レポもあったが、ウルトラアルデラスのコラムには「この舞台に戻ってきた」の言葉が。ロッソの前身のアルエット熊本がJFLから降格したのが2002年。それ以来のJFLの試合に、その頃からのサポの姿もちらほら。
その2002年4月、アルエットに2点差をひっくり返され負け、熊本で勝った事が無い佐川急便大阪。というネタは、JFL名物の佐川大阪サポが配布した「(自称)ネタ紙」からの情報。メインスタンドではロッソサポもフリーペーパーを配布し(こちらはサポ座談会など)、手作り感があふれ面白い。
赤いキャップ(体育の紅白帽でも可)をかぶった小学生は入場無料ということだったが、大人も赤帽をかぶっている人が多く、メインスタンドは不思議な空間に。ロッソサポはジッタリンジンの「夏祭り」、佐川サポは佐川急便社歌(1番)を歌うなか、選手入場。
試合のほうは、6分に中央でフリーの加納がシュートも右、8分には左サイド嶋田の折り返しを中村がシュートもGK正面、と、立ち上がり早々に佐川大阪の決定機が相次ぐ。開幕戦から先発5人を入れ替えた影響もあってか、ロッソは中盤を佐川に自由にやられている感じ。
整列する両チームイレブン ホームで初勝利をあげ、サポーターに答えるロッソイレブン
ロッソも13分、右からのクロスが左に流れたところを福嶋が詰めてシュートもサイドネット、2分後に鈴木のクロスを福嶋がシュートを狙うもGK正面。前半は佐川の右サイドの山崎が、いいタイミングからの抜け出しやドリブル突破、ボールキープなどで再三再四チャンスをつくり、佐川の先制も時間の問題か、と思った。
ゴールは突然だった。
30分、中盤で福嶋から横パスを受けた熊谷が右足を振り抜くと、ボールは瞬く間にゴール左に突き刺さった。まさに唐突なロッソの先制劇に観客の喜びのタイミングも少しずれた感じ。その後も佐川ペースは変わらないものの、ロスタイムの御給のヘッドも右にそれ前半終了。
後半は雨こそやんだものの寒さがいっそう厳しくなってきた。後半2分にロッソの高橋、8分には佐川の御給がGKと1対1も決められず点が動かないと、ロッソはFW米山を入れ、福王をボランチからCBに、佐川はボランチの岡村に変えFW米倉を入れるなど、両チームとも前線を多めにするメンバー交代を行う。
この交代は佐川に効果があり、72分中村からパスを受け中央フリーの中野がよく狙ってシュートもバーを越え、直後、ニアサイドのCKに米倉があわせるもポスト左、83分右から入れてきたボールをロッソGKとDFがはじいたところ、そこにいた御給がトゥキック気味でシュートするも右に流れ、場内に安堵のため息が流れる。
終盤20分は、とにかく佐川の攻勢をロッソがしのぐ展開。ベンチレポーターとしてロッソのベンチ裏にいた地元テレビ局のアナウンサーが、ピンチをしのぐたびに小さなガッツポーズをしていたが、後半はその姿が何度も見られました。後半ロスタイム、佐川のファウルか、と思われたところでロッソの米山が一発退場(公式記録は侮辱ということだが)したものの、ロッソがこのまま逃げ切り1−0で初勝利をホームで飾りました。
佐川大阪は内容はあったがゴールと勝利という結果が無く、ロッソは内容は無かったが勝利という結果をつかんだ試合でした。ロッソは相手の情報がなかなか無い中、いかに自分たちのゲームを作っていくかが当面の課題になるかな、と思いました。
オールプロという体制で思い出すのが発足直後の横浜FC、99年は18勝3分3敗、2000年に至っては20勝2分無敗という圧倒的強さでJ2へ駆け上がっていきました。相手の多くは社会人チームで情報が無い、という条件は今とさほど変わりなく、元Jリーガーというだけでは圧倒できないというのは、リーグ全体のレベルが上がっているのかな?と思いました。ガイドブックを見ると、全チームに元Jリーガーがいるのには、時代を感じてしまいました。
JFLの試合後に行われた熊本県リーグ 熊本教員団(白)−鶴屋百貨店(赤)。スタンドにはロッソサポーターも残り、アルエット時代の選手らのプレーを見つめる。
ところで、この試合は正午開始。アウェイチームの帰りの都合とも考えにくく、開始時間の設定を不思議に思っていたら(テレビ中継は13時から)、試合後に答えが。日差しもさしてきた14時30分から、看板やベンチ屋根を撤去したあとのピッチで熊本県リーグ、熊本教員団vs鶴屋百貨店が行われました。鶴屋チームには、現ロッソにはいない元アルエット熊本の選手が数人いるとのことで、アルエット時代からのサポーターら数十人がスタンドに残り、試合を見つめていました。
熊本からJを目指すチームの試合後に、その礎となった選手らが同じピッチでプレーし、サポが見つめる。私自身、久々のJFL観戦でしたが、さまざまな時の流れを感じた試合でした。
| (ロッソ熊本) | (佐川急便大阪) | |||||||
| GK: | 太洋一 | GK: | 真子秀徳 | |||||
| DF: | 朝比奈伸 河端和哉 鈴木祐輔(56分 米山大輔) 鈴木勝大 | DF: | 旗手真也 金明輝 影山貴志 吉崎友二 | |||||
| MF: | 福王忠世 鎌田安啓 熊谷雅彦 濱田照夫(52分 河野健一) | MF: | 嶋田正吾 加納慎二郎 岡村政幸(68分 米倉将文) 山崎貴之(60分 中野隆治 | |||||
| FW: | 高橋泰(86分 町田多聞) 福嶋洋 | FW: | 中村元 御給匠 | |||||
| SUB: | 飯倉大樹 市村篤司 | SUB: | 植田元輝 求衛昭紀 西原幹人 | |||||
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