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長崎、新日鐵に辛勝し、新日鐵に「奇跡」託す
大分市営陸上競技場、バックスタンドとゴール裏は芝生席のまま
第35回九州サッカーリーグ(Kyuリーグ)第20節 新日鐵大分vsV・ファーレン長崎
2007年9月9日(日)13:00キックオフ 大分市営陸上競技場 観衆:800人 天候:晴
試合結果/新日鐵大分0−2長崎(前半0−1、後半0−1)
得点経過/[長崎]立石(44分)福嶋(82分)
文/ふかえ まさひろ
北九州との直接対決に破れ、自力での地域リーグ決勝大会出場の可能性がなくなったV・ファーレン長崎。その後、何とか全国社会人の出場権は獲得し、全社枠の可能性は残ったものの厳しいことに変わりはない。
そして天皇杯も2年連続での出場を決め、約1ヶ月ぶりのリーグ再開は4位の新日鐵大分とのアウェイゲーム。同時に北九州vs.ホンダロックの首位攻防戦があるだけに、本城の経過も気になるところ。
試合会場の大分市陸に来たのは何年ぶりか。その当時見たのはJFL時代の大分vs.サガン鳥栖で、両チームのサポーターがメインスタンドに陣取れた悠長な時代。大分のチームは大きく変わり、スタジアムも九石ドームに移りホームゲームでは常時2万人前後の動員を誇るチームとなったが、大分市陸は、いまだに大半が芝生席であのころと大して変わってない様子。長崎でもそんな夢物語を紡ぐのはいつの日か。
そんな古びた会場で、いつの間に声だしサポが4人になっていた新日鐵大分相手の試合。新日鐵のキックオフシュートで始まったものの、新日鐵は開始早々から5バックとも6バックとも言える超守備的布陣を引いてきた。それに対し3バック、原田をトップ下という新布陣で臨んだ長崎も積極的に仕掛け、11分に有光がペナルティエリア内で倒されPKを獲得。しかし佐野がGKの逆は突いたものの右ポストに当ててしまい先制ならず。
その後も、長崎のセットプレーに対しては二宮か、元長崎の今泉のどちらか1人を残して全員が引いて守り、長崎2トップに対し3バックがマンマーク、左ウイングに入った竹村にもマンマークと徹底して守る新日鐵。そのため、長崎は中盤では数的優位を保ち、トップ下に入った原田や佐野が再三攻撃に絡むものの、いかんせん前線を固められ、FWに自由を与えてくれない状況では、ラストパスの出しどころがなく手詰まり感が漂う。そうこうするうちの43分、新日鐵のスローインからのリスタートの場面で、安藤に角度のないところからゴール前を横切るシュート性のパスを出され、二宮が足を伸ばして触れば1点というピンチを迎えてしまう。
ようやくの先制点はロスタイム1分表示が出た直後。佐野から右ウイングに入った立石にパスが渡ると、切り込んでペナルティエリア外からのシュートで生まれた。前線が封じられた中、2列目からの攻撃がようやく実ったシーンだった。0−1での折り返し。同時開催の北九州vs.ホンダロックは0−0との情報がスタンドで飛び交う。
90分勝ちしか道は開けない長崎。後半も4連続CKや田上のFKなどから好機を作るものの、前半同様前に前に出てこない新日鐵の守備に苦しみシュートまで持っていけない。69分、有光がペナルティエリア内で完全に倒されたかに見えたが、ダイブとの判定で有光にイエローカードが示された。一方、今期は失点癖が付いた感のある長崎守備陣だが、この日は集中。72分、二宮のカウンター攻撃から中央の今泉がシュート、これをGK近藤が横っ飛びでキャッチしたのが新日鐵の後半唯一の決定機、かつ、唯一のシュートだった。
82分、CKから途中投入の福嶋(オレンジ23番)のシュートがネットを揺らす。
新日鐵も76分に岩城を投入し、中盤に人をいれ同点のチャンスをうかがったものの、82分、佐野のCKを途中出場の福嶋が頭で合わせて長崎が2−0。試合を決定付けた。
後半ロスタイムには、ゴール前の混戦から新日鐵DFがドリブルしたままゴールラインを割る珍事があったものの、審判は気づかずノーゴール。長崎にとって得失点差は問題じゃない展開なだけに場内失笑で済んだが。
試合終了と同時に、スタンドではホンダロック携帯サイトをチェックする長崎サポーターが多数。4573人と北九州ホームの最多動員となった本城の試合は、終了間際にホンダロックが先制も北九州が追いつき、PK戦の末北九州が制した。
この結果、勝ち点はホンダロック49、北九州48で残り1試合少ない長崎が47。北九州は残り2試合下位相手だけに、10月27日13時、ホンダロックが新日鐵大分相手にPKでも勝ったら、長崎の3位以下が確定する。一方、ホンダロックが敗れれば、最終節の最終戦の直接対決で雌雄を決することになる。新日鐵には大いに期待したいものの、厳しい状況に変わりはない。なお、七隈トンビーズの県リーグ降格が決定した。
一方、10月13日から大分で行われる全国社会人の組み合わせも発表。順当なら10月14日の2回戦で北信越リーグを制した松本山雅との対戦となる。5日で5連勝して大会2連覇が全社への残されたもうひとつの道。なんとか、とは思いたいが、どうなるか。
天皇杯3回戦までと全国社会人を消化した後、Kyuリーグの最終2節は10月27日と28日、北九州市の本城陸上競技場と隣の競技場で全チーム集まっての集中開催(27日は長崎、28日はOSUMI NIFSが試合なし)。クライマックスがいよいよやってくる。その先にあるのは失意か、それとも奇跡か。
| (新日鉄大分) | (V・ファーレン長崎) | |||||||
| GK: | 四辻隆道 | GK: | 近藤健一 | |||||
| DF: | 甲斐幸治 吉川哲平 古園純一郎 古園康彦(76分/岩城隆治) 吉原弘明(86分/黒岩源史) 徳永拓也 | DF: | 加藤寿一 久留貴昭 梶原公 立石飛鳥 | |||||
| MF: | 後藤一利 安藤 繁 | MF: | 田上渉 佐野裕哉 竹村栄哉(88分/石川高大) 原田武男(86分/小田幸司) | |||||
| FW: | 今泉和己 二宮崇裕(83分/西村英郎) | FW: | 有光亮太(86分/首藤啓祐) ブルーノ・カルバリョ(76分/福嶋洋) | |||||
| SUB: | GK柴北亮洋 DF首藤英俊 岡部範智 田崎貴廣 | SUB: | GK丹野研太 DF大久保龍太 伝庄優 | |||||
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