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21分、セットプレーからドグラス(4番)が貴重な、本当に大きな先制点を決めた
TO THE NEXT STAGE ニューウェーブ北九州、大逆転でJFL昇格

2007年12月2日(日)13:15キックオフ 熊谷スポーツ文化公園陸上競技場 天候:晴 観衆745人
試合結果/ニューウェーブ北九州2−0バンディオンセ神戸(前半2−0、後半0−0)
得点経過/[北九州]ドグラス(21分)森本(35分)


文/ふかえ まさひろ

 岡山が1−0で勝利した第1試合の結果を受け、この時点での順位は次のとおり。

1  ファジアーノ岡山 (勝ち点6 得失点差+1)
2  FC Mi−OびわこKusatsu (勝ち点4 得失点差0 総得点2)
3  バンディオンセ神戸 (勝ち点4、得失点差0 総得点1)
4  ニューウェーブ北九州 (勝ち点1 得失点差−1 総得点1)

 バンディオンセ神戸(以下B神戸)は勝つか、PK戦に持ち込めば自力で2位以内となり悲願の昇格決定。北九州がJFL昇格を果たすためには90分勝ちしか道は無く、1−0なら3位(Mi−Oと並ぶが直接対決結果により)、2点以上取っての勝利なら総得点で2位という状況。決勝ラウンド2試合で失点1のB神戸相手に、そもそも今大会決勝ラウンドで2点とったチームがない中で、ここ2試合の得点は小野のPK1点のみの北九州が2点取れるのか。奇跡を信じて始まった、NW北九州史上最大の決戦。



ゴール前での競り合い、この日はKyuリーグでの堅い守りが生きた
 試合は勝つしかない北九州が立ち上がりから再三、小野のセットプレーなどでペースを握る。守勢に回るB神戸の前半のシュートは1本のみ。川崎のFKからのこぼれ球を川淵がシュートし、GK正面に飛んだものだけだった。

 そして21分、左サイドからの小野のCKを中央で北九州の選手が倒れこみながら頭であわせ、浮かせたボールを最後はドグラスがヘッドで押し込み、北九州が先制した。一気に歓喜に包まれる選手にサポーター。

 そして35分にはゴール前中央で中嶋のパスを受けた森本が20m強の位置からロングシュート。「ミスキック」と試合後にいったループシュートが、前目のポジションにいたGKを越えそのままゴールへと吸い込まれた。これでMi−Oの3位が確定。この時点で北九州には総得点で及ばず、B神戸が追いつけばB神戸に勝ち点で及ばないからだ。そして北九州に残された可能性は2位か4位。自動昇格か残留か。その差は天国と地獄ほどの差がある。

 2点を失ってすっかり意気消沈したB神戸。そして後半も北九州が攻め続ける。50分には藤吉がペナルティエリアでDF2人抜き。最終的にはマイナスのパスを中嶋が押し込めず決定的な3点目は入らなかったが、場内を大いに沸かせた。

 その後も北九州ペースは続くものの追加点は上げられず。逆に終盤15分間はB神戸が猛攻を仕掛けたがシュートまでには至らず。八柄のヘッドがポストに嫌われたこともあって北九州が2点のリードを守り抜いた。耐え抜いた後の89分には、北九州がカウンターからGKとの1対1のチャンスを作り出したところを川口が後方からのタックルで止めて一発退場となり、決着がついた。



琉球についで2度目のJFL昇格となる藤吉、サポーターにこの笑顔。右(JFLシャツ)は2点目のループシュートを決めた森本
 2対0の90分勝ち。昇格への唯一の条件を見事達成した北九州が、グループ最下位から大逆転での念願のJFL昇格を果たした。喜びを爆発させる北九州の選手とサポーター。第1試合から残った岡山サポーターとも喜びを分かち合っていた。一方、B神戸の選手の多くが終了と同時にピッチに崩れ落ち、サポーターとともに涙に暮れた。

 結果として、初戦の岡山戦で前半から10人での戦いを強いられた厳しい状況から、後半終了間際に得たPKで追いついて得た勝ち点1が、北九州に非常に大きな結果をもたらした。前日の敗戦でがけっぷちに追い込まれたが、試合後のミーティングで与那城監督の言葉で切り替えたのか、この試合は完勝と言っていい試合だった。

 1勝2敗の北九州が自動昇格し、PK戦で2勝を挙げて昇格に王手をかけていたB神戸が最後の1敗で今年も絶望のどん底に叩き落される。この大会の怖さは去年、身をもってわかったつもりだったが、今年はまた別の緊張感と怖さをまざまざと味わった。だからこそ病み付きになるコアなファンも多いが、当事者からすれば選手やクラブの体力をいたずらに消耗しかねない。何年も挑戦して上がれなかったヴォルカ鹿児島や沖縄かりゆし、今年では静岡FCやB神戸を見ているだけに、余計にそう思う。だからと言って、他に妙案があるわけでもないが。

 最後に個人的な話。友人に誘われて北九州の試合を初めて見に行ったのは2002年だったか。過去の観戦記にもいくつか載せてるが、その当時はホームゲームでさえサポーターは数人。地域決勝どころか全国社会人の出場権さえ遠い存在だった。その後はKyuリーグに後からやってきたチームに追い抜かれるのを見てきたが、北九州が昇格する日がくるとは、その当時からすれば夢のような感じで感慨深いものがあった。天皇杯県予選で弱いのは相変わらずだが。

 去年はミュンヘンで元コーチに偶然会ったりもしたが、1年前からつけていた私のサッカーノートの最後のページにこの結果を書き込むことになったのも、きっと何かの縁だろう。そして、とにかく来年は全国リーグとなる。夏までのしばらくの間は、改修工事のために本城競技場が使えないことや、経済面などの体制強化が必要なことなど課題は山積だが、だからこそ大いなる可能性もある。さあ、胸を張って羽ばたけ、次のステージへ。


(ニューウェーブ北九州) (バンディオンセ神戸)
GK: 水原大樹 GK: 西川充
DF: ドグラス 吉野慎治 永野 諒 小野信義 DF: 烏谷聞多(60分→秋田正輝) 川口健二 神崎亮佑 八柄賢一(89分→小林雄太)
MF: 古賀宗樹(77分→楠亮平) 森本惟人(68分→水越潤)日高智樹 桑原裕義 MF: 山道高平 川崎元気 森岡茂 下松裕
FW: 藤吉信次 中嶋雄大 FW: 川淵勇祐(HT→石田雅人) 松田喬志
SUB: GK船津佑也 DF森田真司 FW宮川大輔 SUB: GK近藤祐輔 DF李晟賢
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