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| webnews 06/03/29 (水) | <前へ|次へ|indexへ> |
チャレンジャー同士の対戦はドロー。
地域が支える甲府。ピッチ看板は120を越える
2006Jリーグ ディビジョン1 第5節 ヴァンフォーレ甲府vs.アビスパ福岡
2006年3月25日(土)18:05キックオフ 山梨県小瀬スポーツ公園陸上競技場 観衆:8,604人 天候:晴
試合結果/ヴァンフォーレ甲府1−1アビスパ福岡(前1−0、後0−1)
得点経過/[甲府]バレー(17分)、[福岡]中村(63分)
取材・文/中倉一志
1勝1分2敗の甲府。3分1敗の福岡。昨年、J2を戦い抜いて最高峰の舞台への昇格を果たしたライバルチームは、いい内容の試合をしながらも、思うように勝ち点を伸ばせない。わずかに見えて中々乗り越えられない壁。しかし、J1で生き残るためには乗り越えなければならない壁。ともに、その最後の壁を破るべくチャレンジを続けている。その両チームが合間見える第5節。互いに勝ち点3は譲れない。
目いっぱいの戦いを続けているからか、それとも必要以上の負荷がかかっているのか、ともにけが人が多い。甲府は杉山新、アライール、藤田健の3人が欠場。福岡に至っては、グラウシオ、田中佑昌、古賀誠史、布部陽功、川島眞也の5人が戦線離脱。さらには久藤清一も先発メンバーから外れた。その苦しい状況の中で、いかに自分たちのサッカーを貫けるか。それがこのゲームで両チームに問われていた。
そんな試合の主導権を握ったのは甲府だった。「甲府の出足が速く、非常に鋭く、それだけではなく考えるスピードが非常に速くて、我々の選手は常にプレッシャーを受ける形で戦わざるを得なかった」(松田浩監督・福岡)。前へ、前へと出てくる甲府は、けが人の影響を少しも感じさせないサッカーを展開する。得意のダイレクトプレーで流れるようにボールをつないで福岡の中盤を切り裂くと、一方的にゲームを支配した。
チームに力を与えるために福岡からやって来た。
そして17分、当たり前のように甲府が先制点を挙げる。松田勉からのパスを受けた長谷川太郎が左サイドを突破。そこからのクロスボールにバレーが頭で合わせた。その後も甲府の勢いは止まらない。組織が整わない福岡に対し、面白いように楔のボールを入れ、それを合図にダイレクトパスをつないで前に出る。そして両サイドを崩して面白いように福岡ゴールを脅かした。「あれだけ縦パスを入れられてしまったらDFラインが大変」(松田監督)。福岡は跳ね返すだけで精一杯だ。
まずはボールをつないで前に出るのが甲府のサッカー。対して、中盤の組織的な守備で相手のボールを絡め取るところから始まるのが福岡のサッカー。自分たちのサッカーが出来たチームと、出来なかったチーム。試合が一方的な展開になるのは当然だった。福岡の放ったシュートは2本。一方、得点シーンも含めて甲府の決定機は4回を数えた。それでも必ずしもゴールが生まれるわけではないのがサッカー。前半は1−0のまま終了した。
前半の内容だけで判断すれば、福岡に反撃する余地はないようにも思えた。しかし、福岡は後半開始から宮崎、有光を下げて林と久藤を投入。前線にアレックスを上げる。そして、林にロングボールを集めると、そのこぼれ球に久藤が絡み、右サイドの中村北斗が高い位置へとポジションを上げて反撃を試みる。「テンポ良くつないだために、足元へつなぐというか、局面を崩すような場面が多かった。そこへ相手は前がかりになってくる。そこで引っかかった」(大木武監督・甲府)。福岡が息を吹き返した。
ゴール裏の甲府サポーター。チームとともにJ1を探検中
福岡の同点弾は63分。左サイドを崩したアレックスがゴール前へ。低く、早いボールがGKとDFラインの間を絶妙にすり抜けていく。そして中央で林がつぶれると、右サイドから走りこんできた中村が合わせた。狙い通りの形から奪い取った同点弾。中村が珍しく派手なポーズでゴール裏に陣取るサポーターを煽る。「負けられない試合。0−1だったんでCBに伝えて高い位置でプレーした」(中村)。勝利に対する気迫が表われたシーンだった。
同点になったことで再び前に出る甲府。林にボールを集めてこぼれ球を拾いにいく福岡。勝負を決める次の1点を目指して両チームは激しくぶつかり合う。そして、その攻防を制したのは中盤の組織力で勝る甲府。前半同様、福岡を押し込んでは決定機を作りだす。しかし、シュートはゴールを捉えられない。終了間際には、43分、44分、45分と決定的な場面を作り出したが、2本はGK水谷のスーパーセーブにあい、そして1本はわずかにクロスバーを超えていった。
結局、試合は1−1のドロー。勝ちに等しい内容に甲府にとっては勝ち点2を失ったと言える試合でもあった。「相手も必死だし、うちはチャンピオンチームでもないし、これを糧にしたい。これはこれで仕方ない。もっともっと中盤が良くなるようにやっていきたい」とは倉貫一毅(甲府)。そして大木監督も「そんなに簡単にはいかない。ただ、全然、悲観はしていない。まだまだ行けるなという気がしている」と試合を振り返った。今シーズンはチャレンジする立場。落とした勝ち点を悔やむより、課題を受け止めて前へ進むことこそが大事なことだ。
今は我慢と辛抱のとき。チームを信じて声援を送る。
一方、「同点に追いついた後に勝ち越すチャンスもあったが、今日は勝てたと言える試合ではなかった」とは松田監督。選手は現在の持てる力を発揮したが、主力の半数近くが抜けたチームでは引き分けに持ち込むのが精一杯だった。そして「けが人が戻ってきて得点力が上がってくれば勝ち点3は見えてくる。とにかくそれを信じて、いまは我慢して、辛抱する時期。今までのやり方をやめるわけにはいかないし、やめるべきじゃない」とも。どんなチームにも苦しいときはある。現状を受け止めた中で、全員が一丸となって目の前の試合にぶつかっていくことが大切だ。
●松田浩監督(アビスパ福岡)記者会見 ●大木武監督(ヴァンフォーレ甲府)記者会見 ●試合後の選手コメント
| (ヴァンフォーレ甲府) | (アビスパ福岡) | |||||||
| GK: | 阿部謙作 | GK: | 水谷雄一 | |||||
| DF: | 山本英臣 ビジュ 秋本倫孝 松田勉 | DF: | 中村北斗 金古聖司 千代反田充 アレックス | |||||
| MF: | 林健太郎 倉貫一毅(82分/鶴見智美) 石原克哉 | MF: | 山形恭平(61分/宮本亨) ホベルト 松下裕樹 宮崎光平(45分/山形恭平) | |||||
| FW: | 大西容平(70分/山崎光太郎) バレー 長谷川太郎(64分/堀井岳也) | FW: | 薮田光教 有光亮太(45分/林祐征) | |||||
| SUB: | SUB: | |||||||
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