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開幕、W杯!開催国ドイツがコスタリカを下す
FIFA WORLD CUP GERMANY 2006 グループA ドイツ代表vs.コスタリカ代表
2006年6月9日(金)18:00キックオフ ミュンヘン/FIFAワールドカップスタジアム 観衆:66000人
試合結果/ドイツ代表4−2コスタリカ代表(前2−1、後2−1)
得点経過/[ドイツ]ラーム(6分)、[コスタリカ]ワンチョペ(12分)、[ドイツ]クローゼ(17分、61分)、[コスタリカ]ワンチョペ(73分)、フリンクス(87分)
文/中倉一志
世界最大の祭典が再び我々の前に戻ってきた。今年で18回目を迎えるW杯。世界中のサッカーファンの注目を集める31日間が今日から始まる。その記念すべき開幕戦のピッチに登場するのは14大会連続、16回目の出場となる開催国ドイツ。開催国が開幕戦に出場するのは36年ぶりのことだ。「特別なことを達成できると信じている。力を出し切り、少しばかりのウンがあればすべてが可能だ」とはクリンスマン監督(ドイツ)。若返ったメンバーで4回目の優勝を狙う。
同じくピッチに姿を表したのはコスタリカ。北中米予選を5勝1分4敗の3位で勝ち抜き、2大会連続3回目の出場を果たした。グループリーグで敗退した前回大会の雪辱を果たすためにも、今大会はグループリーグ突破が当面の目標になる。ドイツとの自力の差は明らかだがサッカーは何があるかわからない。「初戦で何かを起こせば、その後、何か起きてもおかしくない」とギマラエス監督は語る。立ち上がりのドイツの攻撃を凌いで、少ないチャンスをエース・ワンチョペに託す。
ドイツサポーターの大声援を受けて立ち上がりからドイツが前に出る。ファーストシュートは3分。フリンクスの右足から放たれたボールがクロスバーをかすめる。そして6分、今大会初ゴールが生まれる。決めたのはラーム。前線のクローゼが粘ってこぼれたボールを出足鋭く奪取して、ペナルティエリアの左角から右足を一閃。無回転のボールがゴール右上に突き刺さる。ここしかないところへ決まるビューティフルゴールだった。
その後も、ボールと人を動かすドイツのペース。左サイドのシュバインシュタイガーにボールを集めて左サイドから崩していく。しかし12分、コスタリカが一瞬の隙を突いた。高い最終ラインを敷くドイツの裏へワンチョペがワンツーから飛び出すと、そのままゴールへ独走。鮮やかな同点ゴールを決めた。これがコスタリカの初シュート。ドイツはオフサイドを取りに行ったようだが、ラインが揃わず仕留めることが出来なかった。
しかし、ドイツもやられたらやり返す。17分、シュナイダーの折り返しを中央へ走りこんできたシュバインシュタイガーがシュート気味にゴール前へ。これをゴール前に詰めていたクローゼが押し込んだ。ここからは一方的なドイツのペース。高い位置からプレスをかけてコスタリカの自由を奪い、中へ絞ってくるシュバインシュタイガーと、その後方からオーバーラップしてくるラームを起点にしてチャンスを作り出す。前半は、そのまま2−1のドイツリードで終えたが、その内容はドイツの力を十分に見せ付けるものだった。
コスタリカにとってはドイツに押し込まれるのは想定の範囲内。守備に割く時間が多くなること自体は問題ではなかった。しかし、それにしてもドイツのプレスをまともに受けすぎた。中盤でキープしても前を向いてプレーさせてもらえず、やむを得ずボールを下げることの繰り返し。何とかワンチョペにボールを預けようとするが、攻撃パターンが乏しい中では、やすやすとドイツの守備網に捕まってしまう。もはや反撃の糸口は残っていなかった。
ドイツの3点目は61分。ポドルスキのポストプレーを起点に左サイドへ展開したドイツはオーバーラップしてきたラームが、ゆったりとしたリズムからゴール前へ。これをファーサイドでフリーになっていたクローゼがヘディングシュート。これはGKポラスに防がれたのが、そのこぼれ球を再びクローゼが押し込んだ。緩めることなくプレスをかけ続け、丁寧にサイドからの攻めを繰り返すドイツらしい攻撃からの追加点だった。
コスタリカは73分、自身の1点目と全く同じ形からワンチョペがゴールをゲット。再び1点差に迫ったが試合の流れは変わらず。ドイツ63%、コスタリカ37%というボール支配率が示す通り、内容そのものはドイツが圧倒していた。そして87分には、フリンクスがコスタリカの息の根を止める強烈な25メートル弾を叩き込んだ。最後は動けなくなったコスタリカを尻目にゲームをコントロールして試合を終わらせた。
「いくらか緊張感が見えたのは当然。W杯の開幕ゲームということを考えれば素晴らしい試合だった」とはクリンスマン監督。90分間に渡って実直にプレーし続けたドイツらしさで手に入れた勝ち点3だった。とはいえ、高い最終ラインの裏を簡単に破られての2失点は課題も残した。いずれもオフサイドを取りに行ったような形だったが、ボールホルダーにプレッシャーをかけられないままラインを上げ、その裏を突かれた形だった。ギリギリの勝負で最後にものを言うのは守備の安定感。戦いながらどうやって修正するかが鍵になりそうだ。
さて、敗れたコスタリカのギマラエス監督は「良く戦ったが結果が伴わなかったということ。今日のように戦い続ければ、エクアドルとポーランドに勝つチャンスは十分ある」とコメント。主導権を90分間にわたって奪われる中、ワンチャンスあればゴールを奪えることも示した。2得点を挙げた「コスタリカ史上最大のスター」と呼ばれるワンチョペの決定力は相手にとっては脅威になるだろう。相手の攻撃を凌ぎきるという自分達の持ち味が出せれば、グループリーグ突破は達成できない目標ではない。
| (ドイツ代表) | (コスタリカ代表) | |||||||
| GK: | レーマン | GK: | ポラス | |||||
| DF: | フリードリヒ メルテザッカー メツェルダー ラーム | DF: | ウマニャ セケイラ マリン | |||||
| MF: | シュナイダー(91分+/オドンコー) フリンクス シュバインシュタイガー ボロウスキ (72分/ケール) | MF: | マルティネス(66分/ドラモンド) フォンセカ ソリス(78分/ボラニョス) ゴンザレス センテノ | |||||
| FW: | クローゼ(79分/ノイビル) ポドルスキ | FW: | ゴメス(91分/アソフェイファ) ワンチョペ | |||||
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