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 webnews 06/06/13 (火) <前へ次へindexへ>
グループリーグ注目の対戦はオランダが制す
FIFA WORLD CUP GERMANY 2006 第3日目ハイライト


文/中倉一志

 大会3日目最大の注目カードのオランダvs.セルビア・モンテネグロは互いに譲らない睨み合いのような試合を展開。両者一歩も引かない展開は、18分にロッベンが挙げたゴールが決勝点となりオランダが勝利を飾った。セルビア・モンテネグロはグループリーグ突破のために16日に行われるアルゼンチン戦との戦いに全てをかける。

 ニュルンベルグで行われたメキシコvs.イランは、立ち上がりのイランの攻勢を凌いだメキシコが先制。イランもセットプレーから同点に追いついて勝負の行方は後半に持ち越されたが、後半に入ってペースを握ったのはメキシコ。76分に2点目を決めて再びリードを奪うと、続く79分には駄目押しの3点目をゲット。順当にイランを下した。

 そして、この日3試合目にはポルトガルと初出場のアンゴラが登場。開始4分にフィーゴ、パウレタのベテランコンビの活躍で早々とポルトガルが先制。しかし、この日のポルトガルはフィニィッシュが決まらない。ボールを回して主導権を握り、フィーゴの活躍で何度もチャンスを掴んだが追加点は奪えず。勝利は手にしたが課題を残した。



■グループC セルビア・モンテネグロ代表vs.オランダ代表

2006年6月11日(日)15:00キックオフ ライプツィヒ/ツェントラルシュタディオン 観衆:37216人
試合結果/セルビア・モンテネグロ代表0−1オランダ代表(前0−1、後0−0)
得点経過/[オランダ]ロッベン(18分)

 4−3−3の布陣からゴールを狙うオランダは立ち上がりからボールをキープ。最終ラインでゆったりとボールを回してセルビア・モンテネグロの隙を窺う。攻撃の起点となるのはロッベンだ。対するセルビア・モンテネグロのフォーメーションは4−4−2。はハーフウェイライン近くにゾーンを敷いてオランダを待ち受ける。そして縦に入ってくるところを挟み込んで、奪ったボールを素早く前へ運ぶ。しかし、オランダも早いつぶしでセルビア・モンテネグロを自由にさせず。一進一退のせめぎ合いが続く。

 一瞬の隙も見せない。一瞬の隙も見逃さない。互いに睨み合うような展開の中、最初にチャンスを作ったのはセルビア・モンテネグロ。14分、15分とミロセビッチのシュートがゴールを襲う。しかし、先にゴールを奪ったのはオランダ。右サイドの低い位置からのパスをファン・ペルシーがワンタッチでラインの裏へ。そこへ飛び出したのはロッベン。GKとは1対1から、落ち着いてゴールに流し込んだ。その後はオランダのペース。ピッチを左右広く使うパスワークにセルビア・モンテネグロはプレスの的を絞れない。

 セルビア・モンテネグロは後半に入るとミロセビッチに代えて2メートル2センチのジキッチを投入。前線にパワーを加えて後方から積極的に押し上げる。そして、自由自在に突破を許していたロッベンには右サイドのコロマンと右SBのドゥリャイで対応。オランダの武器を抑えにかかった。中盤でボールを動かせるようになったセルビア・モンテネグロはジワジワと前に出る。オランダもこれは想定内。途中から最終ラインに人数を残してゲームをコントロールし始めた。

 セルビア・モンテネグロがやや主導権を握りながら過ごした後半も、基本的には押しつ、押されつのこう着状態。互いに最後まで拮抗した状態を崩すことが出来ず、前半にロッベンが挙げたゴールが決勝弾となった。「この1勝は我々にとってとても大きい。相手チームはとてもタフだったので勝てて満足している」とはファン・バステン監督(オランダ)。グループリーグ突破に向けて大きな一歩を踏み出した。

「勝ち点6という目標はまだ残っている。いいサッカーが出来たのに敗れたのは不運だった。金曜日のアルゼンチン戦までは4日あるので、疲れを取って鋭気を養う時間はある」とはケジュマン(セルビア・モンテネグロ)。グループリーグ突破を果たすために、まずは16日のアルゼンチン戦で勝利を目指す。ここまで見る限り、3チームの実力は横一線。最後まで戦ってみない限り、結果は分からない。「死のグループ」は、まだ1試合しか終わっていない。


(セルビア・モンテネグロ代表) (オランダ代表)
GK: イェブリッチ GK: ファン・デルサル
DF: ジョルジェビッチ (43分/コロマン) ガブランチッチ クルスタイッチ ドラグティノビッチ DF: ヘイティンガ オーイエル マタイセン(86分/ボラルーズ) ファン・ブロンクホルスト
MF: スタンコビッチ ドゥリャイ ナジィ ジョルジェビッチ MF: ファン・ボンメル(60分/ランザート) スナイデル コクー
FW: ケジュマン(67分/リュボヤ) ミロセビッチ(46分/ジキッチ) FW: ファン・ペルシ ファン・ニステルローイ(69分/カイト) ロッベン


■グループD メキシコ代表vs.イラン代表

2006年6月11日(日)18:00キックオフ ニュルンベルク/フランケンシュタディオン 観衆:41000人
試合結果/メキシコ代表3−1イラン代表(前1−1、後2−0)
得点経過/[メキシコ]ブラボ(28分)、[イラン]ゴルモハマディ(36分)、[メキシコ]ブラボ(76分)、シーニャ(79分)

 立ち上がり、イランが一気に攻撃を仕掛けた。とにかく前に出る気持ちの強いイランは、これでもかとばかりに押し上げてメキシコゴールに襲い掛かる。メキシコがボールを落ち着かせようとしても2人、3人で 囲い込んで自由を与えず。そして右サイドからはミドルレンジのシュートをマハダビキアが狙う。12分にはハシュミアンが決定的なヘディングシュート。これはGKサンチェスのスーパーセーブに阻まれたが、その攻撃は迫力満点だ。

 しかし、この時間帯を凌いだメキシコが先制点を挙げる。時間は28分。右サイドからのFKをパルドがマイナスに送ると、飛び込んできたフランコがヘディングでゴール前へ。このボールにブラボが合わせた。だがイランも引かない。36分、右からのCKにレザイーがヘディングシュート。GK三チェスが再びファインセーブを見せたが、そのこぼれ球をゴルモマハディが豪快に蹴り込んだ。その後も試合は五分と五分。縦に早いイランと、ボールを細かくつなぐメキシコが、それぞれの特徴を出す中、試合は後半へと折り返した。

 互いに一歩も引かない展開から、やがてメキシコが自分達のリズムを掴んでいく。後半に入るとメキシコはペレスとシーニャを投入。システムを3−4−3から3−5−2に変えると、ショートパスをリズミカルにつなぐメキシコのサッカーでボールを支配。時間帯のほとんどをイラン陣内で過ごす。メキシコの対応に追われるイランは前に出て行けず。その様子を見たマルケスが、最終ラインから再三前線まで上がって攻撃参加を見せる。イランはしぶとく粘るが、次第に運動量が落ちていく。

 メキシコが一気に勝負をかけたのは残り15分を切ってから。31分、イランの最終にラインのレザイーにプレッシャーをかけてボールを奪ったシーニャがスルーパス。これに反応したブラボが、この日、自身2点目となるゴールで勝ち越した。駄目押し点は34分。シーニャが右サイドのメンデスにボールを預けてゴール前へ。そしてメンデスからのクロスボールに頭で合わせた。これで勝負あり。戦意を失ったイラン相手に余裕で試合をコントロール。3−1で勝利を手にした。

「後半になって、ようやくリラックスして動けるようになってきた。今日の後半で見せたような、コンパクトな陣形を維持できるなら、今大会ではメキシコは上位まで行けるだろう」とはリカルド・ラボルペ監督(メキシコ)。初戦ということで立ち上がりは硬さが見られたが、その言葉通り、後半はメキシコらしいサッカーを展開。グループリーグ突破に弾みをつけた。次節の相手は初出場のアンゴラ。そのメキシコサッカーで2連勝を狙う。


(メキシコ代表) (イラン代表)
GK: サンチェス GK: ミルザプール
DF: マルケス オソリオ サルシド DF: カエビ ゴルモハマディ レザイー ノスラティ(81分/ボルハニ)
MF: メンデス パルド トラード(46分/シーニャ) ピネダ MF: マハダビキア ネクナム テイモーリアン カリミ(63分/マダンチ)
FW: ブラボ ボルヘッティ(52分/フォンセカ) フランコ(46分/ペレス) FW: アリ・ダエイ ハシェミアン


■グループD アンゴラ代表vs.ポルトガル代表

2006年6月11日(日)21:00キックオフ ケルン/FIFAワールドカップスタジアム 観衆:45000人
試合結果/アンゴラ代表0−1ポルトガル代表(前0−1、後0−0)
得点経過/[ポルトガル]パウレタ(4分)

 開始13秒、パウレタのシュートが右ポストの数センチ外側を通過する。その興奮が冷めやらない4分。ポルトガルは今度は確実にゴールネットを揺らすことに成功した。ドリブルで持ち込んだフィーゴが対峙するヤンバを振り切ったところで勝負あり。折り返したボールにパウレタが左足で合わせた。その後も地力に勝るポルトガルはボールを保持して試合をコントロール。決して無理をせず、そしてボールを動かして時計の針を進めていく。

 ただし、この日のポルトガルには怖さがなかった。確かにボールは良く回っている。フィーゴの見せる仕掛けの数々は何度もポルトガルにチャンスをもたらした。だがゴールが生まれない。当面の目標はグループリーグの突破。そういう意味ではリスクを回避する戦い方も選択肢の一つであることに間違いはない。しかし、それにしてもフィニィッシュの部分での積極性に欠けていた。やがてそれは相手にリズムを与えることにつながっていく。

 それでも35分、45分にはC.ロナウドが決定的なシュートを放つ。だが、リズムが悪いときとはこんなものなのだろう。シュートはクロスバーに阻まれ、GKのセーブにあってゴールネットを揺らすことが出来ない。相変わらず主導権はポルトガルが握っているのだが、相手を突き放すことが出来ない展開はポルトガルにとっては嫌な流れ。アンゴラにとっては「戦える」手応えを感じる流れ。勝負の行方が見えないまま、試合は前半を終えた。

 流れを変えたいポルトガルは後半に入ると、ボランチのティアゴが高い位置でプレー。それに伴い、攻撃に厚みが生まれボールが流れるようにつながっていく。アンゴラとの地力の差を見せ付けるポルトガル。あとはゴールを奪うだけでよかった。ところが、やはりゴールは生まれない。一方的なボールキープもフィニィッシュに持ち込む力が足りず、相手を崩すことが叶わない。ゴールが生まれない展開にポルトガルの閉塞感が高まっていく。

 やがて、アンゴラにリズムが生まれボールが回り始める。シュートミスでゴールに結び付けられないシーンもあるが、ジワジワとアンゴラがリズムを手繰り寄せていく。勝敗の行方は全く分からなくなった。しかし、それでも両チームの間にある地力の差は明らか。試合は、そのまま動くことなく終了のホイッスルを聞くことになった。結果を見ればポルトガルの順当勝ち。しかし、ポルトガルにとっては後味の悪いゲームとなった。


(アンゴラ代表) (ポルトガル代表)
GK: リカルド GK: リカルド
DF: ロコ カリ ヤンバ デルガド DF: ミゲル R.カルバーリョ F.メイラ N.バレンテ
MF: ゼカランガ(70分/エドソン) アンドレ フィゲイレド(80分/ミロイ) メンドンサ MF: ペチート(72分/マニシェ) ティアゴ(83分/ヴィアナ) C.ロナウド(60分/コスティーニャ) フィーゴ サブロサ
FW: マテウス アクワ(60分/マントラス) FW: パウレタ
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