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逃した勝ち点2。日本、クロアチアと引き分ける
FIFA WORLD CUP GERMANY 2006 第10日 日本代表vs.クロアチア代表
2006年6月18日(日)15:00キックオフ ニュルンベルク/フランケンシュタディオン 観衆:41000人
試合結果/日本代表0−0クロアチア代表
文/中倉一志
自分たちのサッカーが出来ずに敗れたオーストラリア戦。日本にとって、クロアチア戦で求められているものは、自分たちのサッカーを余すことなくぶつけることだった。高く保った最終ライン、前線からのプレッシング。そしてパスワークを駆使した両サイドからの攻撃。それを恐れることなくぶつけることが、グループリーグ突破に必要な勝ち点3を手に入れることにつながる。もちろん、相手との力関係もある。しかし、戦うことに臆病になれば、オーストラリア戦を繰り返す。
クロアチアにとっても大事な一戦であることは変わらない。初戦のブラジル戦に敗れたことで、グループリーグの争いを有利に進めるためには、この日の日本戦で勝ち点3は欲しい。もちろん、引き分けでも可能性は残すことになるが、何が起こるかわからないのがサッカーであることは誰もが知っていること。まずは足固めをしてから最終節のオーストラリアとの戦いに備えたい。クロアチアもまた勝ち点3しか頭にはない。
立ち上がり激しく前に出たのは日本。最終ラインを高く保ち、前からプレスをかけて、奪ったボールをすばやく前に運んでゴールを目指す。その気持ちが現れたのは8分のプレー。ボールを持った相手に隙があると見るや、中田と福西が出足鋭く襲い掛かってボールを奪取。そのままカウンターを繰り出した。ふがいない戦いに終わったオーストラリア戦の反省からか、暑さを気にすることなく激しくボールを追い、激しく動き回る日本。勝利にかける気持ちが伝わってくる。
対するクロアチアはゆったりとした立ち上がり。高い位置からボールを追わず、日本が自陣に入ってくるまではボールを持たせてくれる。しかし、マイボールになってからが早い。クロアチアの狙いは日本の左サイド。徹底してスルナにボールを集めて守備の弱い三都主に勝負を仕掛ける。日本の最大のピンチは22分。宮本のファールでPKを奪われたシーンだ。しかし、ここは川口がスーパーセーブ。そして空に向かっておたげびをあげた。
ここから間への圧力を増すクロアチアと、すばやい攻撃を仕掛ける日本は、互いにシュートを打ち合う展開に。数なら日本。しかし危険な香りならクロアチア。とちらにも得点チャンスがある。そして日本の決定機は36分。やや遠い位置から中田が右足を振り抜いた。ここしかないというところへ意図を引いたように飛んでいくボール。しかし、GKプレティコサが横っ飛びで、このボールをはじき出す。スタンドからは日本サポーターのどよめきが起こった。
クロアチアの圧力は時間とともに増していく。右サイドからの徹底した攻撃を三都主はまったく止められず。日本が劣勢に追い込まれるシーンが増えていく。しかし51分、この試合で最大のチャンスが日本に訪れる。加地が高原との湾ツーで抜け出してペナルティエリアの中へ、そしてファーサイドでフリーになっていた柳沢へとボールを送る。目の前に広がる大きなゴール。しかし、次の瞬間、アウトサイドであわせた柳沢のシュートは、まるでリターンでもしたかのようにゴールを外れた。
どちらにもチャンスがある時間帯を過ごした65分ころからクロアチアの足が止まる。しかし、日本はこのチャンスに畳み掛けられなかった。ボールを持たされ、楔のボールを入れたところを狙われてカウンターを食らうシーンが増えていく。さらに75分を回ったあたりからクロアチアの足が完全に止まった。しかし、疲労の色は日本にも。ビルドアップのところでのミスが目立ち始め、ボールを前へ運べなくなっていく。
やがて日本の足も止まる。満足に動けない両チームは、ただ気力だけで試合を進めていく。そして3分のロスタイムが経過したところで試合終了を告げるホイッスルがスタジアムに響き渡った。いくつかの問題を残しながらも選手たちは猛暑の中でよく戦ったといえる。しかし、すべてを出し切って戦った満足感はどこにもない。オーストラリア戦同様、勝てた試合。そして勝たなければいけなかった試合。日本は勝ち点2を失った。
これで日本のグループリーグ突破は限りなく可能性が低くなった。しかし、可能性がある限り戦うのが選手。それに、第1戦に比べれば戦う気持ちを表せたとはいえ、それはまだ十分ではない。途中交代ながら運動量が少なかった選手。前に向く姿勢を見せられなかったFW陣。そして、徹底して左サイドを攻められながら、それに対応できずに、ただ、やられっ放しだったMF。それらは、何も今に始まったことではないが、ここはW杯。そういうものを跳ね返す強い意志がなければ勝利は手にできない。
残すところは1試合。自分たちのサッカーを余すことなくぶつけ、勝利に対するあくなき執念を見せて欲しい。次の試合は夜の試合ということもあって、気候に悩まされることもない。日本は何も恐れることなく、何にも制限されることなく、自分たちのサッカーを追求できるはずだ。ブラジルは強い。しかし、その相手から勝利をもぎ取って欲しい。
| (日本代表) | (クロアチア代表) | |||||||
| GK: | 川口能活 | GK: | プレティコサ | |||||
| DF: | 加地亮 宮本恒靖 中澤佑二 三都主アレサンドロ | DF: | シミッチ ロベルト・コバチ シムニッチ | |||||
| MF: | 中村俊輔 福西崇史(46分/稲本潤一) 中田英寿 小笠原満男 | MF: | スルナ(87分/ボスニャク) トゥドール(70分/オリッチ) ニコ・コバチ バビッチ クラニツァール(78分/モドリッチ) | |||||
| FW: | 高原直泰(85分/大黒将志) 柳沢敦(61分/玉田圭司) | FW: | クラスニッチ プルショ | |||||
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