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| webnews 06/07/27 (木) | <前へ|次へ|indexへ> |
退場によってもたらされた転機と皮肉。川崎、浦和に破れ首位陥落
2006Jリーグ ディビジョン1 第14節 川崎フロンターレvs浦和レッズ
2006年7月22日(土) 19:04キックオフ 等々力陸上競技場
観衆:23.005人 天候:曇
試合結果/川崎フロンターレ0ー2浦和レッズ(前0ー1、後0ー1)
試合経過/[浦和]田中(30分)永井(76分)
取材・文/砂畑 恵
人生では自分にいい風が吹くこともあれば、風向きが変わってアゲインストにもなる。出来るなら何事も順調に進みたいと考えるのが人情だが、不運に見舞われることもある。面した時は「ツイてない」と嘆く逆境も、ともするとそれががよい転機をもたらすこともある。人生がそうであるようにそれはピッチでも起こりうる。
等々力競技場は首位に立つ川崎と3位・浦和との大一番ということもあって超満員でキックオフの時を迎えた。開始からお互いが譲らず、スピーディーでアグレッシブな攻防が交わされる。その両チームの均衡が崩れたのは30分のことだった。
マルコンを狙った相澤のゴールキックを闘莉王が最終ラインを離れてヘディングでカット。ドイツvsイタリアの2点目の起点となったカンナバーロばりのプレーで小野にボールを繋げると、そのままタッチラインを駆け上がった。パスを受けた小野は内に切り込むと見せ掛けて再びボールを闘莉王へ。それを闘莉王はダイレクトで田中へパスを預けた。小刻みなドリブルでトップスピードに乗った田中がゴールに迫る。ゴールに戻りながらの応対となったDFは既に田中の風下に回らされていた。ペナルティーエリアの外から放たれたシュートは芝を舐めるような低い弾道で、右ポスト脇を通り過ぎ、ゴールネットへと突き刺さった。去年の10月15日から9ヶ月あまり。大怪我を乗り越えての復帰第1号にアウェイスタンドは狂喜乱舞となった。
ところがそのわずか4分後、浦和に不運が忍び寄る。33分に相手にファウルがあったと主張し、主審に異議と取られてイエローカードを受けていた山田が、1分も経たずにラフプレーで警告となり退場を命じられる。浦和にとっては青天の霹靂。破壊力抜群の川崎を相手に前半で10人の闘いを強いられる状況は、吹き荒れる逆風の中へ放り出され、もろに被るも同然に思えた。ところがこのことが川崎を後々苦しめる要因を作るのだから皮肉なものだ。
もともと川崎と浦和のゲームは点の取り合いになることが多い。お互いが前に出て行く分、守りの際にどこかしらスペースが生じる。その穴を突き崩すことで得点が産まれるわけだ。
しかしハンデを負った浦和は先制をしていることもあって守り重視のスタイルにシフトしてしまった。ゴール前を完全に固められるとそれをこじ開けるのは、そう簡単ではない。しかも浦和はJ1最小の失点を誇るチーム。川崎は左右にボールを振ってなんとか相手にギャップを作ろうとするが、それに浦和が乗ってこない。サポーターの歓声を浴びて浦和陣内に進軍する川崎ではあったが、バイタルエリアは赤い人垣で埋まり、結局はミドルシュートで攻撃を終わるしかないままに前半を過ごすこととなった。
そこで関塚監督は50分に黒津を投入したのに併せ、米山を右サイドバックにコンバートし、マルコンを左サイドバックの位置に下げ4ー3ー3に変更。60分には松下をボランチとしてピッチに送り出して中村が攻撃に専念しやすい環境を整え、また谷口の決定力を活かすために2列目へと上げる。更に64分には鄭も入れ、早め、強気の采配を振った。
それに対しブッフバルト監督は73分、気になっていたスペースをカバーするため相馬を守備的MFとして起用。小野と鈴木でトレスボランチを組ませる。それに伴い先に投入していた内舘を右アウトサイドへ移し、引き気味の位置取りで3バックの援護をさせる。
こうなると浦和のゴール前は一層、スペースがなくなった。川崎の攻撃の特徴はボールと人を素早く縦に動かすことにある。前の選手を追い越すように後ろから人が上がってくるにはスペースは不可欠。それも加速を付けてゴール前に切り込むにはある程度の距離も必要である。だが浦和は守りに人数を割いている上に、前へと比重が傾いてる川崎の選手が入り乱れてゴール前はごった返し。後半の半ばから疲れの見える相手のマークが解けて中村が生き生きしはじめるが、ゴール前は込み合って決定的なパスが通らない場面も。「最後、自分たちで入りすぎてスペースをなくなってしまった」(中村)。
そんな中で浦和が75分に2点目を奪う。アレックスのボール奪取から川崎ゴール前で3対2の絶好機。途中出場の永井が伊藤と箕輪の間を斜めに走り抜け、DFの裏でボールを受けた。GK相澤の動きを瞬時に読み取り、左足で豪快なフィニッシュ。これで重荷を降ろした浦和は川崎の猛攻を落ち着いて対処し、無失点で試合終了のホイッスルを聞いた。
| (川崎フロンターレ) | (浦和レッズ) | |||||||
| GK: | 相澤貴志 | GK: | 山岸範宏 | |||||
| DF: | 箕輪義信 米山篤志 伊藤宏樹 | DF: | 堀之内聖 田中マルクス闘莉王 坪井慶介 | |||||
| MF: | 長橋康弘(50分/黒津勝) 谷口博之 中村憲剛 マルコン マギヌン(60分/松下裕樹) | MF: | 平川忠亮(73分/相馬祟人) 鈴木啓太 長谷部誠(67分/内舘秀樹) 三都主アレサンドロ 小野伸二 山田暢久(34分/退場) | |||||
| FW: | 我那覇和樹(67分/鄭大世) ジュニーニョ | FW: | 田中達也(75分/永井雄一郎) | |||||
| SUB: | 吉原慎也 佐原秀樹 井川祐輔 飛弾暁 | SUB: | 都築龍太 酒井友之 黒部光昭 岡野雅行 | |||||
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