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| webnews 06/12/08 (金) | <前へ|次へ|indexへ> |
艱難辛苦を乗り越え、クラブ創設14年目にして浦和が頂点へ立つ
2006Jリーグ ディビジョン1 第34節 浦和レッズvsガンバ大阪
2006年12月2日(土) 14:04キックオフ 埼玉スタジアム2002 観衆:62.241人 天候:晴
試合結果/浦和レッズ3ー2ガンバ大阪(前2ー1、後1ー1)
試合経過/[G大阪]マグノアウベス(21分)、[浦和]ポンテ(27分)、ワシントン(44分、59分)、[G大阪]山口(78分)
取材・文/砂畑 恵、
最終節で優勝の権利を有する2チームが直接対決。勝ち点3、得失点差5とG大阪を上回る浦和が優位であり、今期は負けのない埼玉スタジアムで闘えるという地の利もある。それでも浦和の選手はその地位に安住は出来なかった。「試合前の状況がウチにアドバンテージがあるということで、余計に硬さにつながってしまった」と山岸は話す。
重圧という点ではG大阪も同じ様に感じていたに違いない。序盤は気ばかり前に出て足が縺れる選手もいた。それでも3点差以上の勝利という明確な優勝条件がある。厳しくともそれがある分、逆に試合に集中するには時間は掛からなかったのだろう。激しいプレスで浦和の足を止めると、一挙に攻めに転じる。そんな中、いつもながらの雄々しいプレーをしていた播戸が21分、G大阪に先制点をもたらした。橋本が足の長いパスを繰り出すと播戸は足下で止めずにスルー。体を反転してマーカーのネネを置き去ると、右サイドをドリブルで駆け上がった。仕上げはゴール前に飛び込んだマグノアウベス。播戸からのラストパスを交差した右足にヒットさせゴール。得点王を競うワシントンには2点差を付けた。
ところがこの得点が両チームに心理に波を立てる。「いい時間帯に点を取れたし、レッズをナーバスにさせるために慌てないことが大切だったのに全員が急ぎ過ぎた」(西野監督)G大阪に対し、浦和は「ガンバが点を入れてくれて、一発殴られて、目が覚めた感じ」(ブッフバルト監督)となり前線の動きが慌ただしくなる。特に怪我もありなかなか調子に乗れなかったポンテがここにきてベストコンディションと感じさせる身体の切れ。かくしてポンテがカウンターからG大阪に一撃を浴びせた。
マークする宮本を自らに引き寄せたワシントンはくるりと振り向くと、味方のロングパスをスルーパスへと一発変換。それを受けたポンテは迫り来るシジクレイをフェイントでかわし、狙い澄ましたシュートを左ポストギリギリに流し込んだ。失点からわずか6分での同点劇。平川も「ロビーの同点ゴールで自分らしくやれるようになった」と、味方に与えた影響は絶大だった。
浦和にらしさが戻るということは、即ち鉄壁な守備が機能するいうことでもある。同点後もボールポゼッションではG大阪は主導的な立場にいたが、その実、攻めあぐねてボールをただ回すシーンが多くなった。そんな相手をここぞとばかりに浦和は突き放す。44分、鈴木からパスを受けたポンテは相手DF2人にゴールラインに追いやられながらも、目一杯、腰の捻りを効かせて折り返しのパス。それをワシントンがダイレクトで蹴り入れ逆転した。
前半を終わってみれば浦和に更に水を開けられた展開となってしまったG大阪。「サッカーではなかなか4点を取るのは簡単ではない」(マグノアウベス)。だがG大阪の気力は萎えてはいなかった。54分、西野監督は遂に切り札として遠藤を投入。肝炎を患い長期離脱余儀なくされて決して万全ではないが、遠藤がタクトを振るG大阪の攻撃は前半以上にテンポがよくなる。家長、加持も積極的にゴール前へと飛び出した。だがシジクレイに異変が起こりピッチの外へ。浦和はその瞬間を逃さなかった。
59分、ショートコーナーからポンテのクロス。ひと際高くぬっと現れた闘莉王の頭がそのボール捉えた。最後はワシントンが頭で押し込み3点目。自身もトップスコアラーのマグノアウベスに並ぶ、貴重な得点となった。その後は浦和はG大阪の猛攻を受け、78分にCKから山口に意地の一発を見舞われるが、そのまま逃げ切って初優勝の瞬間を迎えた。
リーグ優勝は1シーズの積み重ねで、G大阪はチームに不足する何かがあってそれを達成出来なかったということだろう。だがこの試合だけを振り返れば西野監督をはじめ、選手達も口々に先制点を取った後に攻め急いでゲームをコントロールし損ねてしまったことを敗戦の一因として挙げている。その辺がG大阪の凄さではないかと思う。反省点に付いて共通の意識が持てるということは、別の見方をすれば、ベンチも選手も同じ方向を見て、同じサッカーをイメージ出来ている証。どんな状況に陥っても諦めずに攻め続けた姿勢といい、やはりG大阪は優勝を争うべくチームだったと言えよう。
さてリーグチャンピオンに登り詰めた浦和。この日、浦和サポーターは選手入場の際、チームエンブレムをスタンドに描いて鼓舞した。「この優勝は一番はサポーターのおかげ」と述べた鈴木ほか、多くの選手がクラブ創設から有形無形の愛情を注ぎ、艱難辛苦の中を共に歩んだ戦友を讃えた。「リーグ優勝をいい通過点として、ここから先を目指してやっていかないといけない」(内舘)。人生は決して悪い時ばかりでも、いい時ばかりでもない。だから浦和の名の下に集う人は心を重ね、闘い続ける。いままでも、そしてこれからも。
| (浦和レッズ) | (ガンバ大阪) | |||||||
| GK: | 山岸範宏 | GK: | 松代直樹 | |||||
| DF: | 内舘秀樹 田中マルクス闘莉王 ネネ | DF: | シジクレイ(60分/前田雅文) 宮本恒靖 山口智 | |||||
| MF: | 平川忠亮(83分/岡野雅行) 鈴木啓太 長谷部誠 三都主アレサンドロ(73分/田中達也) 山田暢久 | MF: | 加地亮 明神智和 橋本英郎(54分/遠藤保仁) 家長昭博 二川孝広 | |||||
| FW: | ポンテ(83分/坪井慶介) ワシントン | FW: | 播戸竜二(77分/中山悟志) マグノアウベス | |||||
| SUB: | 都築龍太 相馬祟人 小野伸二 永井雄一郎 | SUB: | 藤ヶ谷陽介 入江徹 實好礼忠 寺田紳一 | |||||
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