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| webnews 07/12/14 (金) | <前へ|次へ|indexへ> |
日ノ本学園、攻め勝つ!
今年も女王を決める大会が始まった。
第29回全日本女子サッカー選手権大会 1回戦 ルネサンス熊本F.Cvs日ノ本学園高校
2007年12月2日(日)11:00キックオフ 加古川運動公園陸上競技場 観衆:300人 天候:晴
試合結果/ルネサンス熊本F.C 0−1 日ノ本学園高校(前0−1、後0−0)
得点経過/[日ノ本]小道(29分)
取材・文/ハヤシ ヒロヒサ
「なでしこリーグ所属クラブ」vs.「高校女子サッカー部」という図式だけ考えるなら波乱と呼ぶのだろう。しかし、実際は日ノ本学園高校(以下、日ノ本)の順当勝ちだった。それはスタッツを見れば明らか。シュート数がルネサンス熊本F.C(以下、熊本)の4本に対して、日ノ本が28本と7倍。CKの数にしてみても1本と14本。日ノ本が圧倒的に攻めたことが数字だけでも判る。試合終了後、日ノ本の上嶋監督が「シュートはどうしたら決まるんですかね」と苦笑していたが、つまりはそれだけ攻めた証拠である。この試合の直前に修学旅行があったため練習不足だった日ノ本だが、「相手の分析はした」(上嶋監督・日ノ本)上で臨んだ試合でしっかりと結果を出した。
この日、試合会場には多くの声援があった。日ノ本はベンチ入り出来なかった部員が応援歌を大合唱。熊本も数は少ないもののコールリーダーを中心にサポーターが声を嗄らした。そんな恵まれた雰囲気の中、試合開始の笛が鳴る。直後から、日ノ本の3トップ(小栗、小道、田上)が積極的にドリブルで仕掛け、シュートを放ち続ける。
日ノ本学園高校の勢いの前に沈んだルネサンス熊本。前半の戦いが悔やまれる。
しかし、ゴールが遠かった。最初の数分で迎えた2度の決定機をポストに当てるなどしてものに出来ず。その後も一方的に攻め続け、るな日ノ本ペース。
熊本のディフェンスはクリアが精一杯で、ボールをなかなか繋げられない。3バックでスタートしたものの、日ノ本にサイドを突かれたため、5バックの状態になってしまう熊本。それでも日ノ本はサイドを崩して、中でフィニッシュのパターンを繰り返した。しかし、ゴールが決まらない。最初の数分で迎えた2度の決定機をポストに当てるなどしてものに出来ず、序盤は3分に1本のペースでCKを蹴ったが、それもなかなか決まらない。
それでも日ノ本の攻撃はとまらない。20分には小道が立て続けにシュートを放つ。そんな日ノ本に対して熊本は守備に人数を割いてゴールを守ることを選択。CKの際はペナルティーエリア内に11人が戻った。そんなゲームが動いたのは29分。一気にラインを押し上げた熊本DFの裏を一本のパスで簡単に突いた。小栗が独走して放ったシュートはGKに阻止されたが、そのこぼれを小道が押し込んで先制。苦労しても抉じ開けられなかったゴールが、カウンターであっさり陥落する辺りはサッカーの難しさである。
先制点後も一気呵成の日ノ本。その後もビッグチャンスを重ねる。この試合の日ノ本は、チーム全体として攻めたわけではなく、DF陣は相手のカウンターやロングボール対策で自陣に引いていた。この場合、中盤に広大なスペースが生まれる(実際に生まれていた)ため、熊本にはそこでボールを落ち着かせるチャンスはあった。それを許さなかったのが、日ノ本の中盤3枚とフォアリベロ的な位置取りをした山縣の圧倒的な運動量。ボールを拾いまくり、前線に供給し続ける4人の汗かき役が怒涛の攻撃を支えた。ただし、シュートの精度に欠いたのが惜しまれた。
前半を最小失点で抑えた熊本の山形監督は、ハーフタイム、やはり中盤について指示を出す。「丁寧に繋ぐこと」「サイドハーフにボールを当てること」「サイドハーフは開いてボールを受けること」の3点。この的確な指示が活きて、後半の熊本はMFがボールを落ち着かせられるようになる。なかなか有効な攻めは繰り出せないが、ハーフコートに押し込められることは回避出来るようになる。加えて日ノ本の3トップのスピードも持続力が落ちてきて決定機には至らない。徐々に試合は膠着し始める。
なでしこリーグ勢を破った日ノ本学園高校。2回戦では浦和レッズジュニアユースレディスと対戦する。
セットプレーから追加点を狙う日ノ本だが、ゴール前での工夫が足りない。エリア内でマーカーを剥がす動きや、フリーになるための駆け引きが少ないため、常に相手DFとスタンディングジャンプで競り合うことになっていた。フィジカルに関しては熊本に一日の長があるため、ほとんどの場合競り合いはDFが勝つ。この点は日ノ本に課題とて残った。
そして、相手の攻めのリズムにも慣れた熊本は、支配率を上げて反攻に出る。50分を過ぎた辺りからは流れが熊本に傾いた。だが、ここは日ノ本DFが踏ん張った。バイタルエリアには侵入されるも、前述の通り、裏にはスペースを作らず。1対1や2対2の局面も守りきった。その具体的な要因となったのは一歩目の出足の速さとファーストタッチの上手さ。イージーなミスも起こさないので隙が無い。結局、後半は最後まで淡白な攻撃に終始してしまった日ノ本だが、危ない場面を迎えることなくゲームを終わらせた。
試合後、日ノ本の選手は反省を口にしつつも、高校生らしい快活さでスパッと次への切り替えを済ませていた。1月の全日本女子ユースが楽しみである。
| (ルネサンス熊本F.C) | (日ノ本学園高校) | |||||||
| GK: | 河島佳奈 | GK: | 鈴村茉莉 | |||||
| DF: | 嶋田美香、島田佳由子、峯知美 | DF: | 菊地由香里、武田ありさ、横川莉奈、山縣尚実 | |||||
| MF: | 松元ゆみ子、安部友美、佐藤恵利子、有富明菜、奥村紗代 | MF: | 堀井千裕、今中悠莉、藤田のぞみ | |||||
| FW: | 竹内佐智佳、塚本舞 | FW: | 小栗麻緒、小道都、田上夏実(76分/太田ふみ) | |||||
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