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 webnews 07/12/14 (金) <前へ次へindexへ>
再び国立へ。川崎、初タイトルへ!
第87回天皇杯全日本サッカー選手権大会 5回戦 川崎フロンターレvs.ヴィッセル神戸

2007年12月8日(土)13:01キックオフ 神戸総合運動公園ユニバー記念競技場 観衆:4,702人 天候:晴
試合結果/川崎フロンターレ3−0ヴィッセル神戸(前3−0、後0−0)
得点経過/[川崎]森勇介(2分)、鄭大世(31分、35分)


取材・文/貞永晃二

 鹿島のドラマティックなJ1優勝から1週間。いよいよシーズン最後のビッグ・タイトル、天皇杯の戦いが本格化した。

 関塚隆監督就任以来、躍進の続く川崎だが、ACL(ベスト8)、ナビスコカップ(準優勝)、J1リーグ(5位)と目指していた初タイトル獲得にはいずれも届かず、まさにラストチャンスがこの天皇杯となった。特にG大阪に惜敗し悔しい思いをしたナビスコ決勝の地、国立のピッチに新年元旦に立つというモチベーションは並々ならぬものがる。

 一方、J1復帰1年目での最低目標であるJ1残留を悠々と決め、1ケタ順位を目指した神戸は惜しくも10位でのフィニッシュとなった。しかし松田浩監督はじめ選手たちが十分にやれる手ごたえを感じとったシーズンだけに、こちらも天皇杯で暴れてやろうという思いは強い。



 開始2分、電撃的なゴールでペースを握ったのは川崎だった。右サイドの森勇介にボールがわたる。「ドリブルするスペースがなく、最初だからシュートで終わった方がいい」と特に狙いすましたシュートではないと話した森だったが、右足から放たれたボールは左ポストを叩き神戸ゴールに飛び込んだ。住み慣れたユニバー競技場にかけつけた神戸サポーターを一瞬凍りつかせる一発だった。

 早々と動いた試合だったが、その後川崎はジュニーニョが左右のスペースに流れて起点となり、神戸は左SH古賀誠史のクロスから攻撃を組み立てようとするが、ともにミスから大きなチャンスを作れない。そして20分を過ぎるころからファウルをめぐって選手が冷静さを欠く場面が続くと、27分、29分と中盤の要ボッティがイエローを2枚受け、神戸は10人での戦いに追い込まれてしまう。
 
 そんな神戸のスキに乗じて31分に川崎がリードを広げる。自陣で奪ったボールを受けたジュニーニョが高速ドリブルで持ち上がり右スペースの中村憲剛へ。中村はルックアップから持ち前の精度の高いキックでファーサイドから侵入した鄭大世のヘッドにピタリと合わせたのだ。

 そしてこの若き新エースは4分後、同様のカウンターからのチャンスをまたも見事に締めくくってみせる。今度は配役順が逆だった。中村のスルーパスでゴールラインまで切り込んだジュニーニョのラストパスを今度は右足ダイレクトで合わせ3点目としたのだ。

 3点のリードでさらに伸び伸びした攻めを仕掛ける川崎は、終盤にも連続2本のヘッドで相手GK徳重健太を脅かす。対する神戸はPKか?とも思えるシーンもありフラストレーションが高まっていた大久保嘉人が2度のシュートチャンスを決められず、重い3点のビハインドを抱えてハーフタイムを迎えた。

 後半、神戸はガブリエルを、川崎は黒津を投入した両チームだったが、川崎優勢は動かない。ジュニーニョや中村が「個」の力で神戸ゴールを襲い、GK徳重は前半同様大忙しとなる。反撃したい神戸だが要所をきっちりと締める川崎のチームディフェンスにチャンスさえ作れず時間を浪費していく。
 
 64分、川崎は前線に我那覇和樹を登場させ、遠来のブルー・サポーターを喜ばせる。しかしその我那覇もフリーの場面も迎えながら決められず、ややゲーム勘に欠けたプレーぶりだった。その後、無理をしない川崎と攻めきれない神戸という展開は続きタイムアップとなった。



 ハーフタイムで松田監督は「自分達で崩れたり、自分たちらしくないサッカーになって、今年やってきたことを台無しにしないように」と選手に伝えていたという。その言葉通り、全員がファイトする姿勢を無くさない戦いぶりだったといえるが、それが空回りしてファウルが多くなったのは残念ではあった。

 J2とは違い、「個の力でやられる(田中英雄)」のがJ1である。レアンドロ不在の試合で、ボッティの早々の退場が大きな分岐点となったが、外国人選手依存からの脱皮のために、在籍日本人選手の成長と新戦力の補強が急務だと感じられた。

 勝った川崎の次なる相手は思わぬ伏兵・愛媛FCとなった。元々前年王者の浦和がいるゾーンだっただけに、タイトル獲得に必要な「時の運」は川崎にあるようだ。油断さえなければベスト4は間違いないだろう。元旦に再び青に染まる国立を楽しみにしてもよさそうだ。


(川崎フロンターレ) (ヴィッセル神戸)
GK: 川島永嗣 GK: 徳重健太
DF: 箕輪義信、寺田周平、伊藤宏樹 DF: 石櫃洋祐、北本久仁衛、坪内秀介、エメルソン・トーメ(27分/小林久晃)
MF: 森勇介、河村崇大(73分/大橋正博)、谷口博之、村上和弘(HT/黒津勝)、中村憲剛 MF: 朴康造(HT/ガブリエル)、田中英雄(81分/酒井友之)、ボッティ、古賀誠史
FW: 鄭大世(64分/我那覇和樹)、ジュニーニョ FW: 大久保嘉人、近藤祐介
SUB: 相澤貴志、佐原秀樹、井川祐輔、養父雄仁 SUB: 紀氏隆秀、松岡亮輔、ディビッドソン純マーカス、近藤岳登
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