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 webnews 07/12/16 (日) <前へ次へindexへ>
待ってろ、ミラン!浦和、アジア王者の貫禄見せてセパハンに完勝!
TOYOTAプレゼンツ FIFA Club World Cup Japan 2007 準々決勝 セパハンvs.浦和レッズ

2007年12月10日(月)19:30キックオフ 豊田スタジアム 観衆:33,263人
試合結果/セパハン1−3浦和レッズ(前0−1、後1−2)
得点経過/[浦和]永井雄一郎(32分)、ワシントン(54分)、OG(70分)[セパハン]カリミ(80分)


取材・文/貞永晃二


 3回目を数えるFIFAクラブワールドカップ。Jリーグから初めて今大会に出場する栄誉に浴したのは浦和レッズとなった。しかも「開催国枠」などに甘えるのではなく、自力でACLを制覇し、奪取した大会出場権だけに高く評価されるべきだ。

 しかしこの栄誉の代償は大きなものだった。ACLを勝ち進むたびに試合日程はますます過密なものとなり、負傷者は増え、疲労は深まった。ついにJ1リーグの最終節、すでにJ2降格の決まっていた最下位横浜FCに敗れ、鹿島アントラーズにリーグ優勝をさらわれるという大きな屈辱を味わったのだった。

 その悪夢から1週間あまりが経過し浦和に出番がやってきた。ACL決勝で激突(1−1、2−0)したイランのセパハンと三度目の対戦となった浦和。勝てば、ヨーロッパ王者ACミランとの真剣勝負が待っている。目の前にこれほどの「おいしいニンジン」がぶら下がるチャンスはめったにないはずだ。

 一方、セパハンはオセアニアの代表・ワイタケレとのプレーオフを完勝し、豊田スタジアムに姿を現したが、慣れない国でしかも中2日と疲労回復も難しく、相当なハンディを抱えこんでいると想像できた。



 負傷のためポンテと田中達也を欠く浦和。セパハンも攻撃の担い手モハメド・ナビドキアとエースのマフムド・カリミの二人がスタメンリストになく、サブでのスタート。

 まずセパハンが浦和の右サイドを突く。一方、浦和も右に永井雄一郎、左に相馬崇人を置いてワイドから攻めを仕掛ける。そして11分に最初のチャンス。細貝萌のクロスをワシントンのヘッドがとらえるが、右に外れる。直後セパハンはエーサン・ハジサフィの2度のロングスローで浦和ゴールに迫るがこれもシュートはワクをとらえられない。

 この日ボランチを組んだ鈴木啓太と阿部勇樹のコンビは、たびたび読みのいいパスカットを見せ、守から攻への切り替えの基点となった。25分もパスカットした阿部からワシントンにパスが出る。ワシントンはドリブルでセパハンDFを翻弄しカーブボールで狙うがこれも右にそれた。押され気味のセパハンも左から右への大きなサイドチェンジでエマド・モハマドが受け、クロスをゴール前へ。しかし詰めたカビル・ベロは合わせられない。

 そして浦和に突然絶好のチャンスが訪れる。30分、ワシントンのパスで相馬がタテに勝負し突破、クロスは永井がコントロールできず落とす形になって長谷部誠がボレー気味に打つとボールはバーを越えていった。頭を抱えこんで倒れた長谷部。

 しかし、直後の32分、ついに均衡が破れる。またも相馬のドリブル突破からのチャンスだ。タテにドリブルし相手GKとDFとの間に入れたクロスに永井が飛び込んでゴールネットを揺らした。0−1、セパハンに重くのしかかる1点だ。

 リードした浦和は、埼玉スタジアムには及ばないものの、あたかもホームであるかのような大音量でのサポートに励まされ、守備意識を高めつつボールを回し、リスクを避けた展開で前半終了に持っていった。



 後半開始からいよいよセパハンはエースを投入する。カリミだ。48分、カリミは早速チャンスを迎えたがシュートはクロスバーを叩く。さらにハジサフィが遠目から狙う。

 1点差ではとても安心できない浦和は54分、追加点を決めセパハンに再びショックを与えた。こんどの主役はこの大会を最後にチームを去ると決意した男だ。ワシントンは阿部からのパスを受けて、ワントラップでDFと入れ違って前進し、追いすがるDFをシュートのフェイクで破り、出て来たGKモハマド・サバリをかわした瞬間にシュートすると鮮やかにゴールに飛び込んでいった。0−2。シュート角度もなく、DFもゴールカバーに戻ってきていただけに高難易度のシュートだった。さすがワシントン。

 2点のビハインドで、もう攻める以外ないセパハンは、カリミの奔放な動きでのチャンスメークに望みを託した。そしてハジサフィのミドル、サイド・モハマド・サレヒの飛び出し、モーゼン・ベンガーの攻撃参加などチャンスの数は前半よりは増えたが、浦和DF陣を脅かすようなシーンは見られない。

 そして70分、浦和のリードは3点に広がり試合は事実上終わった。またも相馬が左サイドでドリブル、DFをかわし切らずに送ったクロスにファーポストの永井が疲れた体を精一杯伸ばしてジャンプヘッド。1バウンドしたボールをヘッドでクリアしようとしたハディ・アギリーがワイタケレ戦を再現するようにまた痛恨のオウンゴール。

 なんとか1点を奪って勢いに追撃態勢に入りたいセパハン。そして交代出場していた小野のパスミスを奪ってカリミへ送る。闘莉王がクリアを失敗し倒れ、フリーとなったカリミはGK都築龍太の足元を抜くシュートで1−3とした。セパハンに残されたのは10分プラスロスタイムだけ。しかしセパハンは何もできないままこの10分強を過ごすしかなかった。1−3、浦和完勝。



 セパハンはアジアの戦場でも世界の舞台でも、ついに浦和には勝てなかった。しかしFIFAの公式大会に出場できた経験はクラブの今後にとって大いに有意義なことだ。昨年までの大会レギュレーションでは出場さえできなかったのだから、大会への不満はたくさんあるだろうが、やはりセパハンは運に恵まれたと自らを慰めるしかないだろう。

 浦和の世界デビュー=ACミランへの挑戦がいよいよ実現することになった。13日19:30横国。歴史的な試合はキックオフを迎える。メンバーはとてもベストとは言えない浦和だが、アジア王者の誇りにかけてキックオフからタイムアップまで全力でファイトしてほしい。それがミランの闘志にも火をつけて試合はヒートアップするはず。レッズvs.ロッソ・ネロ、まさにドリームマッチだ。


(セパハン) (浦和レッズ)
GK: モハマド・サバリ GK: 都築龍太
DF: ジャバ・ムジリ、ハディ・アギリー、モーゼン・ベンガー、ハディ・ジャファリ (46分/サエイド・バヤト) DF: 坪井慶介、田中マルクス闘莉王、ネネ
MF: エーサン・ハジサフィ、ファルシャド・バハドラニ、アブドゥル・ワハブ・アブ・アルハイル(78分/エブラヒム・ロビニアン) MF: 細貝萌(91分/岡野雅行)、鈴木啓太、阿部勇樹、相馬崇人、長谷部誠
FW: サイド・モハマド・サレヒ、カビル・ベロ (46分/マフムド・カリミ)、エマド・モハマド FW: 永井雄一郎(73分/小野伸二)、ワシントン
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