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 webnews 08/04/06 (日) <前へ次へindexへ>
お待たせ!C大阪遅まきながらのホーム初勝利!
Jリーグ ディビジョン2 セレッソ大阪vs.ベガルタ仙台

2008年3月23日(日)13:04キックオフ 大阪長居スタジアム 観衆6,069人 天候:曇
試合結果/セレッソ大阪2−1ベガルタ仙台(前1−0、後1−1)
得点経過/[C大阪]アレー(12分)、[仙台]中島裕希(70分)、[C大阪]ジェルマーノ(81分)


取材・文/貞永晃二

 今季のJ1昇格を争うライバルであるC大阪と仙台が早くも激突した。昨季の順位は4位と5位、最後まで昇格争いに絡んだだけに、今年こそは、という思いは当然強い。両チームのここまでの3試合の結果は、ホームC大阪が1勝2敗、仙台が2勝1敗。全勝同士でぶつかると予想した向きもあったが、予想通りいかないのがJ2のJ2たる所以だ。

 チーム状況も似たり寄ったりで好調とはいえない。C大阪は選手流出がほとんどなかったにもかかわらず、昨季終盤の好調時のスタイルが再現できていない。攻撃陣が好機を決め切れない間に守備陣が耐え切れず失点するという状態。一方の仙台も守備は安定感があるが、得点がオウンゴールとPKの2点だけと攻撃の中枢ロペスとエース萬代宏樹の放出が影響し、決定力不足に苦しんでいる。

 昨季の対戦成績はC大阪の1勝、仙台の3勝。C大阪にとって札幌、東京V、湘南と同様に「苦手」とするチームだった。しかしC大阪DFを苦しめたロペスが移籍したこと、U-20ワールドカップや警告累積のために仙台戦には1試合だけの出場だった香川真司がフル稼働できることが試合にどう影響するかが注目された。



 システムは同じドイスボランチをおく4−4−2。C大阪は前節鳥栖戦と同一メンバー、仙台は梁勇基をボランチに、右SHには佐藤由紀彦が移籍後初のスタメンで登場した。

 いつもどおり香川が自由にポジションを変えながら攻撃をリードし、ポゼッション重視で攻撃に入って行くC大阪。一方の仙台はアウェーを意識して「しっかりした守備からの攻撃(手倉森誠監督)」が狙いだった。しかし仙台のゲームプランは12分に崩れた。アレーがキックフェイントで一人かわして打ったカーブボールの左足ミドルがGK林卓人を避けるように決まったのだ。そしてリード後も攻撃の手を緩めないC大阪。

 仙台は優位に立てるハイボールで勝負と、トップの中原貴之へのクロスを狙ったが、アーリー気味のクロスではさすがにC大阪の脅威とはならなかった。そして35分を過ぎてからのC大阪はまさに猛攻といっていい内容。セットプレー、左右からのクロス、中央突破とあらゆる攻撃のバリエーションを披露したが、ゴールは割れずに前半を終えてしまう。前半だけで12本という多くのシュートを放ちながらも追加点を奪えず、後半の展開に影をさした。 



 手倉森監督の「積極的に前に仕掛けろ」という指示を受けた仙台は、前半とは打って変わって大阪を圧倒していく。攻勢に転じられた理由はシステム変更だった。ボランチの梁をトップ下に、千葉直樹を1ボランチとするダイヤモンド型への変更によって不思議なほど選手の動きがイキイキとしてきた。中島裕希、中原の2トップは交互に引いてきてボールを引き出し、佐藤由紀彦と関口訓充の両ワイドは高い位置を維持し、サイドバックの押し上げが効果的になり、展開はスムーズさを増した。ことごとくC大阪は後追いの対応しかできなかった。
 
 そして目立ったのは佐藤だ。2トップにチャンスボールを供給していく。ガマンの時間が続くC大阪。逆に追加点を入れて試合を決めてしまいたいところだが、カウンターのチャンスもミスでつぶし、ミドルレンジからのシュートがやっとという劣勢が続く。しかし仙台は同点とはできない。

 そして60分を過ぎて両監督が手持ちの札を切った。仙台は飛騨暁と平瀬智行が、C大阪は丹羽竜平と柿谷曜一朗がピッチへ送り込まれた。柿谷の投入でC大阪はボールポゼッションを盛り返し、一方飛騨はいきなりシュートを放った。そして70分、ついに仙台は左CKから同点に追いついた。相手のCK時の守備を「ニアサイドの守備をぼかす」と判断した佐藤の正確なキックを中島が鮮やかにヘッドでゴールに流し込んだのだ。

 同点となってからは互角の攻め合いが続いたが、82分、C大阪が勝ち越し点を決める。右サイド柿谷のクロスがDFにクリアされるところ、胸トラップからジェルマーノの左足がうなる。強烈なシュートはネットに突き刺さった。歓喜のジェルマーノがベンチに走る。残り時間もなく、1点リードしたC大阪は俄然優位に立ったと思われた。ところが、ゴールの瞬間、左サイドで尾亦弘友希が腿を痛めて転倒、そのままピッチから運び出されたのだ。森島康仁を投入し交代ワクの残っていないC大阪は、10人での戦いを強いられることになった。仙台はシンプルにサイドからのクロスを連発する。C大阪はスクランブルで香川を左SBに下げ、逃げ切りを図る。前線にCB岡山一成を上げて同点を狙う仙台だが、C大阪はゴールエリアからの平瀬のシュートをGK相澤貴志が神がかりのスーパーセーブで防ぐなど、なんとかロスタイムをしのぎ切ってホーム初勝利を決めた。



 開幕戦に続いて苦しい10人での戦いを勝利で終えたC大阪。レヴィー監督は前後半で別のチームのようだった試合を「まだ90分安定した試合運びができていない」と振り返った。そして「第5節から第10節くらいの間にはもっと安定してくると思う」と今後の見通しを口にした。これはカレカのチームへの順応に時間が必要という意味を含んでいるのだろう。しかし、10節といえば4月の末である。自らの戦力に大きな自信を持つのも結構だが、少し悠長すぎるのではないか。今季は3回戦制で試合数も減っているのだ。そしてカレカに関して、「期待したけれど、ダメだった」ではすまない。他のFWにもっとチャンスを与えて欲しい。
 
 敗れた仙台。ロペスがいなくなったことで攻撃は一本調子となってしまっている。攻撃時の「タメ」をどこで作るかは仙台の大きな課題となりそうだ。守備面では進歩が顕著なだけに、このまま日本人だけのチームで乗り切るのか、あるいは途中で補強を考えるのかで、このチームの今季の結果は大きく異なってくる気がする。


(セレッソ大阪) (ベガルタ仙台)
GK: 相澤貴志  GK: 林卓人
DF: 柳沢将之(62分/丹羽竜平)、前田和哉、羽田憲司、尾亦弘友希 DF: 菅井直樹、木谷公亮、岡山一成、田村直也(87分/田ノ上信也)
MF: 酒本憲幸(79分/森島康仁)、アレー、ジェルマーノ、香川真司 MF: 千葉直樹、佐藤由紀彦、梁勇基、関口訓充(61分/飛弾暁)
FW: 古橋達弥、カレカ(62分/柿谷曜一朗) FW: 中原貴之(65分/平瀬智行)、中島裕希
SUB: 山本浩正、江添建次郎 SUB: シュナイダー潤之助、渡辺広大
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