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| webnews 08/05/27 (火) | <前へ|次へ|indexへ> |
見えた攻撃の手応え。日本代表、キリンカップ初戦を制す。
キリンカップサッカー2008 ALL FOR 2010 日本代表vs.コートジボワール代表
2008年5月24日(土)19:20キックオフ 愛知・豊田スタジアム 観衆:40710人 天候:雨
試合結果/日本代表vs.コートジボワール代表
得点経過/[日本]玉田(27分)
取材・文/中倉一志
W杯3次予選のオマーン戦を6月2日に控える日本代表がキリンカップを戦う。対戦相手は2006W杯ドイツ大会に初出場を果たしたアフリカの新興勢力・コートジボワールと、南米の強豪・パラグアイ。キリンカップ2連覇はもちろん、海外組を加えた代表チームの強化の場所として絶好の機会になる。岡田武史監督も「チームコンセプトを試す絶好の機会」と捉える。その初戦のコートジボワール戦。松井大輔、長谷部誠の海外組を加えたイレブンが、岡田監督のコンセプトをどう表現するかに注目が集まる。
一方、初戦であいまみえるコートジボワールは主力組7人を欠き、バヒド・ハリルホジッチ監督もキリンカップ直前に就任したばかり。さらに中1日での試合ということもあって決して万全の態勢とは言い難い。それでもなお、先発メンバーに名を連ねるフィールドプレーヤー全員が欧州の有名クラブでプレーする布陣は強力。日本にとって簡単な相手ではない。バヒド・ハリルホジッチ監督も「(初戦に続いて)再びいい試合をできる力を持っていると思う」と話す。
試合前から降り続く雨の中での試合となったが、4万人を超えるサポーターの声援に押されて、立ち上がりから日本が主導権を握る。そして6分最初の決定機が訪れる。起点となったのは闘莉王のオーバーラップ。そこから大久保嘉人、玉田圭司、長友佑都が絡んで流れるようにダイレクトパスをつないで左サイドを突破すると、最後はゴール前に飛び込んだ大久保が右足で合わせる。ゴールはならなかったが、積極的に仕掛ける姿勢が表れたシーンだった。
その後も主導権を握り続けるのは日本。中盤での激しいプレスでコートジボアールに攻撃の形を作らせず。奪ったボールはバイタルエリアに積極的に打ち込み、そして両SBの裏のスペースを巧みに突いていく。岡田ジャパンに初召集となる松井と長谷部はねその実力をいかんなく発揮。そして左サイドからは長友佑都が思い切りのいいオーバーラップを繰り返す。中盤の守備から、素早く切り替える連動性のある攻撃。随所に岡田ジャパンのコンセプトが見える。
そして21分、日本の先制点が生まれる。長谷部、松井、今野泰幸とつないでコートジボワールの中盤のプレスをかいくぐると、今野から右サイドを駆け上がる長谷部へ。「中でフリーだっので合わせるだけだった」(長谷部)。長谷部の右足から繰り出されたクロスボールは、大久保がニアへ走りこむことで作った中央のスペースに飛び込んできた玉田の足元へドンピシャリ。GKの股間を抜けたボールがゴールに吸い込まれた。高い個人技と、多くの選手が連携して奪い取ったゴール。見事なゴールシーンだった。
後半に入ると、試合の流れが変わる。「ある選手に聞いたところ、後半に疲れるといけないので、最初はゆっくりやっていたと言うんだ。それで、もっとアグレッシブに、もっと前でプレーし、そして組織的にやれと檄を飛ばした」(バヒド・ハリルホジッチ監督)。その言葉に刺激されたのか、コートジボワールの動きが変わった。前半は低い位置にとどまっていたファエとティエヌが交互に高い位置に上がってサノゴをフォロー。そして、サイドに開くエブエとアカレのサイドアタックが活性化する。
この動きに日本は後手を踏んだ。コートジボワールの攻撃の前に受けに回ってしまった日本は、前半に見せた中盤でのプレスが利かなくなり、局面で相手に後れをとり、そしてミスが増えていく。59分、ゴール正面からボカが放ったシュートはGK楢崎正剛の逆を突いてゴール左隅へ。しかし、ここは素早く切り返した楢崎がゴールの外へはじきだして事なきを得る。しかし、試合の主導権はコートジボワールに移っていたのは明らかだった。
「押し込まれる前のマイボールのときに一発で狙いすぎたり、やはり疲れからミスが出てきた。シンプルにプレーするためには回りが速くサポートしなくてはいけないが、ボールを保持できないところからズルズル下がらざるを得なかった」(岡田監督)。そして最大のピンチは90分。途中出場のドゥンビアがペナルティエリア内にこぼれたボールに右足を一閃。誰もが目をつぶった瞬間だったが、楢崎が右手一本で触ったシュートはコースを変えてクロスバーにはじき返された。結局、後半は押されっぱなしの苦しい展開も、日本が1−0で逃げ切った。
前半は日本。そして後半はコートジボワールの試合だった。岡田監督は、その試合を「ディフェンス、攻撃に関して、やろうとしていることを選手たちは積極的にトライしてくれたと思う。ただ、まだまだ前半においても自滅するような場面があったり、後半足が止まって押し込まれることもあったが、最後まで体を張ってがんばってくれた」と振り返った。強豪相手に90分間を支配するのはあり得ないこと。総論でいえば、W杯予選に向けて手ごたえの感じられる試合だったと言っていいだろう。特に前半に見せた展開は、岡田監督の意図がチームに浸透しつつあることを示すものだったと言える。
ただ、それでも後半の戦い方には物足りなさが残った。完全に引いてしまった終盤は、ロングボールを前線に送るしか方法がなくなり、空中戦を制されて連続攻撃を受けるシーンも見られた。国際試合では、どんな相手と戦っても90分の中には必ず苦しい時間帯があるもの。飛車角抜きとはいえ、ヨーロッパのリーグで活躍する選手ばかりのチームに勝利したことは評価できるが、もう少しうまく守れればという印象も残った試合だった。
この日の勝利について感想を求められ、「我々はコートジボワールとワールドカップで勝負しているのではなく、今日の相手に対してベストを尽くしたということ。今日勝ったことはうれしいがそれがすべてではないと思う」と答えた岡田監督。照準はあくまでもW予選の突破。手にした手応えと、見えた課題を整理して、次のパラグアイ戦で、どのような戦いを見せるのかに注目したい。
| (日本代表) | (コートジボワール代表) | |||||||
| GK: | 楢崎正剛 | GK: | ゾクボ | |||||
| DF: | 中沢佑二 田中マルクス闘莉王 駒野友一 長友佑都 | DF: | ドメル(67分/ロロ) ゾロ メイテ ボカ | |||||
| MF: | 遠藤保仁 松井大輔(75分/香川真司) 今野泰幸 長谷部誠 | MF: | ゾコラ ファエ(83分/ドゥンビア) ティエヌ | |||||
| FW: | 玉田圭司(75分/矢野貴章) 大久保嘉人 | FW: | アカレ(75分/トラオレ) サノゴ エブエ | |||||
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