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| webnews 08/10/11 (土) | <前へ|次へ|indexへ> |
候補・埼玉、三重を下して順調に決勝戦へ
2ゴール、1アシストと全得点に絡んだ若林エリ(赤・12)。
第63回国民体育大会サッカー競技(女子) 準決勝 埼玉県vs.三重県
2008年10月1日(火)11:30キックオフ(35分ハーフ) 三光総合運動公園多目的広場 観衆:400人 天候:晴
試合結果/埼玉県3−0三重県(前2−0、後1−0)
得点経過/[埼玉]若林(20分)、窪田(23分)、若林(60分)
取材・文/中倉一志
雨の影響で最悪のピッチコンディションの中で行なわれてきた第63回国民体育大会女子サッカー。それでも、ベスト4には大会前から優勝候補に挙げられていたチームが順当に勝ち上がってきた。優勝を目指して戦うのは、埼玉県、三重県、兵庫県、岡山県の4チーム。いずれもなでしこリーグDiv.1で戦うチームを中心に編成されたチームで、この4チームが揃ってベスト4以上に駒を進めるのは3年連続のことになる。
その第1試合で顔をあわせるのは埼玉県と三重県。埼玉県は1回戦では思わぬ苦戦を強いられたものの、準々決勝では本来の力を発揮して快勝。優勝候補の一角にふさわしい強さを見せた。その攻撃を担うのは窪田飛鳥、若林エリの2トップ。準決勝でも2人のプレーに注目が集まる。
そして三重県は前々回大会で優勝、前回大会では準優勝と国体で結果を残しているチーム。伊賀FCくノ一の単独チームで大会に臨んでいるが、なでしこリーグでは苦しい戦いが続くだけに、この大会で好成績を残して弾みをつけたいところだ。トップ下を務める堤早希の働きが鍵を握る。
最初に仕掛けたのは三重。いつものように、堤早希が高い位置で仕掛けて攻撃のリズムを作ると、1トップの村岡夏希がスペースへ飛び出し、永留かおるが2列目から2人のプレーをサポートする。そして、10分には村岡が、12分には永留が決定的なシュートを放った。しかし、あと一歩に迫りながらゴールが奪えない。「攻めている割にはシュートも少なかった。シュートで終わって早い時間帯に点が取れたら自分たちのリズムになったと思うが・・・」(大須賀まきコーチ・三重)。そして埼玉の攻撃が始まる。
三重の攻撃は堤早希(右)の仕掛けから始まる。
埼玉の攻撃はシンプルだ。「まだまだ通常のピッチコンディションとは違うので、そこのところを意識して狙わせた」(村松宏監督・埼玉)。前日までの雨の影響が残るピッチ状況に合わせて、マイボールをシンプルに相手の裏へ放り込み、窪田飛鳥の強さと、若林エリの速さを生かす。20分の先制点は、まさしく狙い通りの展開から。自陣からの庭田亜樹子のロングフィードに対応して裏へ飛び出した若林エリが独走。GK大野摩耶の動きを見極めて右足でゴールネットを揺らした。
そして、埼玉の2点目は先制点から3分後に生まれる。再びロングフィードを受けて裏へ飛び出した若林が右サイドを突破。ゴール前へ折り返すと、中央で待つ窪田飛鳥が右足ダイレクトで合わせた。ここからは一方的な埼玉のペース。右SBの裏のスペースへ徹底的にボールを送り、三重がラインを下げると、今度は中盤でボールを回して守備陣を翻弄する。その勢いの前に三重は全くサッカーをさせてもらえない。
その流れは後半に入っても変わらない。高い位置からボールへプレスをかける埼玉の前に、三重は前へ出られず、試合はハーフコートゲームの様相を呈した。しかし、サッカーとは90分間通してリズムを握ることは難しいスポーツ。攻め続けていた埼玉の運動量が落ち、少しずつリズムが乱れはじめた。こうなると試合の流れは三重へ。それまでボールに触ることができなくなっていた堤に再びボールが集まりだした。
2列目から堤、村岡をフォローする永留かおる。三重の攻撃の一翼を担う。
そして59分、この日最大の決定機が三重に訪れる。堤のロビングボールに飛び出したのは大歯裕子。ラインの裏でボールを受けてそのままゴールへ突進。GK小金丸幸恵との1対1から右足を振り抜いた。しかし、このシュートは無情にもポストの左へと外れた。「あそこで自分たちの流れに持ってこれなかったのは、まだまだ自分たちの力が足りないということ」(大須賀コーチ)。そして、その1分後、三重を突き放す3点目を若林がゴールネットに叩き込んだ。
それでも最後まで勝負をあきらめない三重は、堤にボールを集めて最後の攻撃を仕掛けたが、勝利を確信した埼玉の守備は崩れない。「Lリーグでも戦っている相手なので、難しい試合になりながらも、やりにくさはなかった。お互いのサッカーのスタイルがベーシックなものなので、そこでの対応力で何とか守れた」(村松監督)。埼玉が後半に放ったシュートは2本に留まったが、それでも最後まで三重にゴールを許すことはなかった。
激しい雨の中での準々決勝。そして、雨の影響がピッチに残る準決勝。決して簡単な状況ではなかったが、埼玉はピッチ状況に合わせたシンプルなサッカーを徹底して決勝戦へと駒を進めた。その意思統一された戦い方は、今大会では最も安定感を感じさせる。「出場する大会はすべて、当然一番上を目指してやっている。まずファイナルに残れたということは選手たちを評価できる部分。そして残った以上は、最後は絶対に上に行くことを目的にゲームを進めるべきだし、そこは絶対に外せない」。村松監督の言葉から優勝宣言ともとれる言葉が出たのも当然だろう。
パワーあふれる窪田飛鳥のプレーが埼玉の攻撃を支えている。
そして敗れた三重。立ち上がりの15分、そして後半の10分過ぎからの時間帯でゴールが生まれていれば、結果は違ったものになったかも知れないだけに、悔しさが募る。しかし、それがサッカーだ。「最初のところで相手が来るのを受けてしまったというか、自分たちが行きたかったところを相手に先に仕掛けられて出ていけなかった。気持ちを切り替えて、3位決定戦では、しっかりいい結果を出したいと思う」(大須賀コーチ)。3年連続の決勝戦進出はならなかったが、3位決定戦に、この日の悔しさをぶつける。
| (埼玉県) | (三重県) | |||||||
| GK: | 小金丸幸恵 | GK: | 大野摩耶 | |||||
| DF: | 木原梢 百武江梨(63分/法師人美佳) 笠井香織 竹山裕子 | DF: | 庄子菜摘 池内理紗 佐藤愛 村上真理 | |||||
| MF: | 保坂のどか(HT/森本麻衣子) 高橋彩子 庭田亜樹子(59分/堀田えり子) 岩倉三恵 | MF: | 吉泉愛(45分/作元扶美佳) 清原祐子 大歯裕子 永留かおる 堤早希 | |||||
| FW: | 若林エリ 窪田飛鳥 | FW: | 村岡夏希 | |||||
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