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 webnews 08/11/26 (水) <前へ次へindexへ>
勝つしかないC大阪、逆転で仙台と「4」差に!
2008Jリーグ ディビジョン2 第43節 セレッソ大阪vs.湘南ベルマーレ

2008年11月23日(日)15:34キックオフ 大阪長居スタジアム 観衆21,200人 天候:晴
試合結果/セレッソ大阪2−1湘南ベルマーレ(前1−1、後1−0)
得点経過/[湘南]アジエル(5分・PK)、[C大阪]酒本憲幸(31分)、香川真司(46分)


取材・文/貞永晃二

 J1昇格のためにはどちらも勝たなくてはならない注目の試合。この試合を前に4位湘南は勝ち点62、6位C大阪が60。そして前日の試合で3位仙台が横浜FCに引き分けて67としたため、敗れた場合、2試合を残してC大阪は昇格レース脱落が決まり、湘南もC大阪に抜かれ勝ち点でも5点差と相当に厳しい状況になってしまう。逆にC大阪が勝った場合勝ち点は4点差だが、湘南が勝てば2点差と迫り、仙台にとっては湘南の勝利が最も望ましくない結果ということになる。

 C大阪はカイオが出場停止、湘南もトゥットが足の負傷で帯同できないというハンディを背負っている。攻撃の控え選手の層の厚さを試される試合となった。



 湘南はキックオフからC大阪の攻撃の生命線、香川真司&乾貴士コンビへのパスの出所にフタをしようと、高い位置から激しくチェイシング&プレッシングを仕掛ける。それが奏功しボックス内で軽率なドリブルをしたジェルマーノからボランチ田村雄三が奪うと、その足をDF羽田憲司が引っかけてしまい判定はPK。5分、これをアジエルが右スミに決めて湘南が先制した。

 リードした湘南は再び奪ったボールからアジエルがドリブル、原竜太がフィニッシュと攻勢を強める。しかし残り時間はたっぷりあり、C大阪は焦ることなく反撃に出る。左サイド・ジウトンの低く鋭いクロスに小松塁が飛び込みボールが右ポストをかすめた場面に続き、乾が香川のパスでボックス深く侵入し右足で狙うが、湘南GK金永基が阻む。

 さらにC大阪は湘南のバイタルエリアを侵食して得たFKを26分酒本憲幸、30分ジェルマーノとワクをとらえるが、GK金は完ぺきな反応でゴールを割らせない。しかし31分、2本よりも遠い位置からのFK、酒本のセカンド・チャレンジが豪快に右上スミに突き刺さる。相手GKのファインセーブが続き、しかも小松が負傷治療中とC大阪にとっていやなムードが漂っていた時間帯だけに、チームに大きな勇気を与える値千金の一発となった。



 ハーフタイム、菅野監督の注意は「もう一度試合の入りをしっかりと」。しかしその甲斐なく湘南は早くも46分に逆転ゴールを浴びてしまう。右サイド酒本のパスを乾が中央で受け香川へ預けスペースへ走る。ファーストタッチで田村のタックルを飛び越え右へ、そして乾の走り込みで空いた左へとドリブルのコースを変えた香川はDF斉藤俊秀を振り回し、左足でゴール右上スミに叩き込む。「前半は(得点が)入る気がしなかったから着ていなかったけど、後半は着た」という背番号8の『モリシユニフォーム』をバックスタンドに詰めかけたサポーターに見せた香川は祝福するチームメートの輪に包みこまれる。田村と斉藤は前半にイエローを受けていて、ファウルで止められず「失点に影響が出たのかな(斉藤)」と前半のボディブローが効いた形となった。 

 前半、古橋達弥が小松に代わって入ったことで、ますますパスワークにスピードが出たC大阪。その後も、濱田武のパスから小松に代わった古橋が、さらに香川とのワンツーで乾が、そしてジウトンがドリブルからシュートと激しく攻め立てるC大阪。

 「今のC大阪に1点では、勝利は難しい」と試合後湘南・菅野監督は振り返ったようにC大阪に逆転されることもある意味では想定内だったはず。しかし想定外だったのは、香川が「選手一人一人の守備意識はすごかった」と振り返ったC大阪の全員守備だ。湘南の反撃はセットプレーだけに限定されてしまう。その後もC大阪は乾、濱田、ジェルマーノとフリーに近い形でシュートチャンスを得るがGK金の奮闘もあり、どうしても決められない。

 湘南は加藤望、阿部吉朗、永里源気と交代選手を投入し、最後はジャーンを前線に張りつかせるが、トゥットの欠場は大きく、1点は遠い。このわずか1点だけのリードにC大阪の集中力は途切れずホイッスルが晩秋のスタジアムに響いた。



「今日のような試合を、ずっと長い間待っていた。素晴らしいサッカーで勝てた」レヴィー監督はチームを絶賛した。そう、こんな試合ができればとっくにJ1昇格を手にしていたはずなのだ。こんなコメントが今季の数多いふがいない戦いを思い出させた。

 とにかく、これでC大阪は3位仙台に勝ち点差4の4位につけた。しかし仙台が残り2試合で勝ち点3を積み上げればそれでジ・エンド。「(仙台は)鳥栖に負けてほしい」と香川が本音を漏らしたように厳しい状況は少しも変わらない。奇跡を呼び込むためにも残る草津、愛媛戦には点差をつけて勝利し、得失点差も逆転しておくことが必要となる。幸い次節は仙台の試合の前日に草津戦を迎える。勝ち点差を「1」として仙台にプレッシャーを与えたい。

 一方、この1敗でC大阪以上に追い込まれたのが湘南だ。岐阜、福岡に連勝して仙台だけでなくC大阪の取りこぼしをも待たなければならなくなった。もちろん、C大阪同様に得失点差も大きくしておきたい。いずれにしても、「J2は最後の最後までわからない」という歴史は今年も繰り返されつつある。


(セレッソ大阪) (湘南ベルマーレ)
GK: 山本浩正 GK: 金永基
DF: 前田和哉、羽田憲司、藤本康太 DF: 鎌田翔雅(80分/永里源気)、ジャーン、斉藤俊秀、鈴木伸貴
MF: 酒本憲幸、濱田武、ジェルマーノ、ジウトン(86分/平島崇)、香川真司 MF: アジエル、田村雄三、坂本紘司、菊池大介(60分/加藤望)
FW: 乾貴士、小松塁(33分/古橋達弥) FW: 石原直樹、原竜太(73分/阿部吉朗)
SUB: 相澤貴志、山下達也、黒木聖仁 SUB: 伊藤友彦、山口貴弘
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