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| 第87回天皇杯全日本サッカー選手権大会 | <前へ|次へ|indexへ> |
湘南と長崎の事情。次につながる勝利と敗戦
平塚までやってきた長崎サポーター、見据える先にはJのピッチ
第87回天皇杯全日本サッカー選手権大会 3回戦 湘南ベルマーレvs.V・ファーレン長崎
2007年10月7日(日)13:00キックオフ 平塚競技場 観衆:1591人 天候:晴
試合結果/湘南3−0長崎(前半1−0、後半2−0)
得点経過/[湘南]原(20分)石原(78分、89分)
文/ふかえ まさひろ
9月9日以来、Kyuリーグこそ10月末まで中断しているが、その間もV・ファーレンは休みではなく、天皇杯、田上などアマ登録の選手は三菱重工長崎との合同チームで秋田での国体、そして全社と毎週末事に大会が目白押し。長崎にとって初出場となった昨年は初戦敗退の天皇杯だが今年は3回戦進出。それ自体は大変名誉なことながら、翌週に迫った全社のほうが今のチームとしては大事なのは明白。でもベストの布陣を組めるのも2週間ぶりで試合感の心配も。
一方、久々にこの時期まで昇格争いに加わっている湘南としても、水曜に因縁の鳥栖戦があるだけに、メンバー構成は悩みどころだ。
その結果、長崎は福嶋とブルーノが出場停止なのを除けばベストといっていい布陣。湘南は前節の京都戦からは中盤中心に先発5人を入れ替えてのスターティングメンバーとなった。
試合は立ち上がりは互いにメインスタンド側(長崎の左、湘南の右)からのセットプレーでゴールを伺うが、次第に湘南が支配するようになってくる。長崎は2トップと佐野に早めに当てることを意図した攻撃だが、湘南の守備陣を抜けない。湘南は先発5人を入れ替えた、と書いたが、斉藤や坂本といったセンターラインはそのままで、特に中盤では唯一京都戦に続いての先発だった坂本がことごとく長崎の攻撃の芽を摘んでいく。
20分、湘南のFKに長崎は有光1人残して全員下がって守る中、斉藤のヘッドはバーの上。28分、湘南が波状攻撃を繰り出したが、原が足元で持ち替えている間にクリアされて得点ならず。しかしその直後、長崎の守備陣のミスから永里が中央にクロス。これを原がヘッドであわせて湘南が先制した。
長崎最大のチャンスは38分、有光が1人でドリブル突破してペナルティアークそばで得たFK。これを佐野が直接狙ったが、ボールは左ポストを直撃。金属音が鳴り響く中、こぼれ球になだれ込むが押し込めず、同点のチャンスを逃した。
この試合の第3者的な注目点としては、元ベルマーレの佐野と竹村の里帰りというのがあったらしく、それに対して意識していないと口では言っていたが、試合では佐野は前線から積極的なプレーが目立った。
前半のシュート数は互いに3本ずつ。しかし後半開始と同時に湘南が石原とアジエルを投入すると、湘南の攻勢が強まって、長崎は防戦一方となっていく。56分や72分の永里のシュートは丹野や加藤が体を張ってとめ、74分アジエルのヘディングシュートはクロスバーに救われたものの、長崎は足が止まりキープできないため展開をかえるに至らない。
平塚に帰ってきた佐野裕哉。Jの舞台へ、戦いは続く。
78分、アジエルと石原のコンビネーションから最後は石原がGKとの1対1を右にはずすが、79分には再びアジエルからのパスを右サイドで受けた石原がゴールを決め2−0とする。その後も長崎の反撃をいなした湘南、ロスタイムには再びアジエルと石原のコンビでいとも簡単にゴールを決めてみせ、3−0で4回戦進出を決めた。
この3回戦、札幌、京都、東京V、仙台とJ2の上位4チームがほぼ全員先発を入れ替えた末に破れ、ACLとJリーグでの川崎のこともあってベストメンバーの問題が取りざたされている。どの大会を重視するかはそれぞれのクラブ事情があることだから、とやかく言うこと自体子供じみてる考えだと思うのだが。天皇杯を勝ちあがればリーグ戦で勝ち点プラスとか、昇格するより莫大な賞金が入るならまだしも。
湘南も5人入れ替え、中には初の公式戦という選手もいたが、中核選手を残すことで少なくともチームの体はなしていた。それでも後半から石原やアジエルを投入したのは、長崎のがんばりと湘南の少しのあせりだろうか。その2人で2点とって試合を決めたのはさすが。10日の鳥栖戦では、この日休ませた加藤望やエドワルド・マルケスなどの活躍で見事勝利し、選択が正しかったことを証明した。
さて長崎、この日最初の交代は負けている時点での久留→堀川というCBの交代。負傷でもない交代だったが、試合後の監督コメントにもあるようにこれはあきらかに全社を睨んだ起用。5日で5連戦、それを全勝することが今年、長崎に残されたJFLへの事実上唯一の道だけに、この試合もそれを見据えた戦いになったことは仕方ない。
公式戦で初めてのJクラブとの対戦、初めての東日本での試合にしては寂しい結果だったし、愛媛相手に延長にもつれこんだ沖縄かりゆし、セレッソ相手に善戦したホンダロックといった他のKyuリーグ勢とくらべても見劣りする結果だが、今の目標は天皇杯ではない。少なくとも、この日平塚に駆けつけたサポーターは裏切られてはいないのではないか。
試合後、湘南サポーターから佐野裕哉コールが起こる中、長崎の選手は試合後こそ悔しい表情を見せていたが、決戦はすぐやってくる。この日出来なかったことのほうが多いが、いかに修正して大分に行くのか、正念場がいよいよやってくる。
| (湘南ベルマーレ) | (V・ファーレン長崎) | |||||||
| GK: | 金永基 | GK: | 丹野研太 | |||||
| DF: | 山口貴弘 田村雄三 斉藤俊秀 尾亦弘友希 | DF: | 久留貴昭(67分/堀川純一) 加藤寿一 梶原公 | |||||
| MF: | 鈴木将太(59分/猪狩佑貴) 坂本紘司 林彗 鈴木伸貴(HT/アジエル) | MF: | 田上渉 原田武男(77分/伝庄優) 佐野裕哉 竹村栄哉 石川高大 | |||||
| FW: | 原竜太(HT/石原直樹) 永里源気 | FW: | 有光亮太(83分/小田幸司) 岩本昌樹 | |||||
| SUB: | GK濱崎陽平 DFジャーン | SUB: | GK近藤健一 MF立石飛鳥 | |||||
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