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三鷹、“ホーム”国立で開幕戦勝利!
第86回全国高校サッカー選手権大会 開幕戦 三鷹高校vs.高知中央高校
2007年12月30日(土)13:10 国立競技場 観衆:15,854 天候:曇
試合結果/三鷹高校3−1高知中央高校(前0−0、後3−1)
得点経過/[高知中央]仲田知生(43分)、[三鷹]白井豪(56分、68分)、山崎壮太(71分)
取材・文/貞永晃二
開幕戦は東京B代表の都立三鷹と高知中央という初出場同士の対戦となった。開会式直後の試合という衆目の集まる試合に出場できる喜び、しかも聖地・国立で戦える感激を両チームの選手・監督は生涯忘れることはないだろう。
「思ったとおり(選手は)舞い上がった(三鷹・山下正人監督)」。当然だろう。全国大会、しかも開会式直後、場所も国立競技場なのだ。それは三鷹だけでなく高知中央も同じだったはずだ。キックオフから互いにバタバタした落ち着かない展開がつづく。
降り出した雨が次第に強まる中、15分前後にまずは三鷹が左サイドから何本かのクロスを相手GKとDFラインの間を狙って入れる。シュートでは終われないが、攻撃の狙いは明確なようだ。
対する高知中央にもあわやという場面があった。左からの鋭いクロスがゴール前に飛ぶ。三鷹・炭谷翔がかろうじて触るとボールは右ポストをかすめるようにアウトし、三鷹大応援団をヒヤリとさせる。しかしこの後は三鷹がゲームをほぼ支配していく。しかし得点機が作れず、勝負は後半に持ち込まれることになった。
「前半は不完全燃焼。後半はやるしかない」と選手を送り出した山下監督。「だんだん落ち着いてきてパスもつながるようになったなと思った矢先に点をとられた」と苦笑した。43分(試合は40分ハーフ)、高知中央の左CK、三鷹DFのクリアが小さくしかも正面へ、FW仲田知生が逃さず思い切りよくボレーで叩きボールは激しくネットを揺らした。
先制された三鷹は「先にとられても、あわてるな」という監督の指示を忠実に実行する。「とても力になった(山下監督)」という大応援団がそれを力強く支えた。FW吉野康次朗が二度三度と高知中央ゴールに迫るがオフサイドをとられたり、サイドネットにぶつけたりと惜しくも同点とはならない。
しかしサッカーは恐い。「ああいうミスをやらないヤツが・・・(高知中央・保明栄治監督)」という高知中央DFのGKへのバックパスを前線に残っていた三鷹FW白井豪にカットされてしまったのだ。予想外のプレゼントをもらい、フリーでゴールに向かう白井。最初のシュートはブロックしたGK田中俊輔も2度目のシュートは止められなかった。56分、試合は振り出しに戻った。
こうなると追いついた方が勢いづくもの。三鷹は高知中央を自陣に釘付けにし、猛攻を繰り出していく。それでも必死に耐える高知中央。しかし三鷹のプレスにビルドアップは許されず、クリアがやっとの時間が続き、68分三鷹がついに逆転に成功する。右コーナー付近から玉江裕貴が上げたクロスをまたも白井が胸トラップからシュート、DFがなんとか体で止めるが、こぼれがまた白井の前に。今度はGKの足元をグラウンダーで抜いた白井。勝因の一つに、相手のミスにつけこんだ「白井のソツのなさ」をあげた山下監督の信頼にエースは2得点でこたえたのだ。
リードした三鷹は3分後、左から打った炭谷のシュートをGKがはじくところを、「いつもはキックが下手なので、頭でよかった(山下監督)」という山崎壮大が決めダメ押しの得点とした。
せっかくの先制点を、イージーなミスのために追いつかれ、三鷹に奪われたイニシアチブを奪い返すことができず、逆転を許してしまった高知中央。休部状態だったサッカー部を再建してきた1年生が最終学年となった年度に見事に県を制覇し全国へとコマを進めることができたが、勝利にはまだ力不足だったうようだ。
国立初勝利を飾った三鷹高校。今大会の台風の目となるか?
選手にサッカーを続けてほしいという思いを「サッカーをやめられなくしたい」と独特の表現で話した保明監督。全国を知った選手たちは監督の思いを受けて高校サッカーで燃え尽きることなく成長していってほしいものだ。
都立高としては56年ぶりに勝利をあげた三鷹。長時間の練習は定時制があるために許されず、部員数は148名と多い。こんな厳しい状況下での指導では、ある1本のパスについても他の選択肢がなかったのかを指摘するなど、「考えさせる」ように仕向けてきたきたという。
また他の参加校が大会直前に練習試合で調整するのに対して、対外試合としては12月22日の静岡産業大学サブチームとの対戦を最後に、紅白戦だけでこの日を迎えたという。夢の舞台である冬の選手権にケガで出場できなくなることを避けたいのと、層が厚いチームではないだけにベストメンバーで大会を戦いたいというのがその理由だ。「うれしい。(越年という)目標を達成しちゃった」と勝利の感激を満面の笑顔で表現し「最後まであきらめないでやれた」のがもう一つの勝因と振り返った山下監督。ユーモアと包容力あふれる監督が率いる三鷹は、今大会に旋風を巻き起こす予感がするチームだ。
| (三鷹高校) | (高知中央高校) | |||||||
| GK: | 山下連 | GK: | 田中俊輔 | |||||
| DF: | 繁澤健太、酒井大樹、堂尾拓史、林真人 | DF: | 星野匡俊、内田雄一、高木亮太、本山貴平 | |||||
| MF: | 山崎壮太、北見拓也、玉江裕貴(76分/及川慧竜)、炭谷翔 | MF: | 後藤晃太朗(51分/宮本拓征→71分/中元秀人)、坂本大河、大田卓湖(76分/山下剛史) | |||||
| FW: | 白井豪、吉野康次朗(68分/大木大輔) | FW: | 仲田知生、近藤健一朗、鎌田純輝 | |||||
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