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 第86回全国高校サッカー選手権大会 <前へ次へindexへ>
津工業、終盤に決勝点!那覇を下して8強へ。
第86回全国高校サッカー選手権大会 3回戦 津工業高校vs.那覇高校

2008年1月3日(木)12:10 三ツ沢球技場 観衆:5,500 天候:晴
試合結果/津工業高校2−1那覇高校(前0−0、後2−1)
得点経過/[津工業]中野真人(42分)、[那覇]吉田嗣尚(68分)、[津工業]飯田裕之(77分)


取材・文/貞永晃二

 那覇は福井商との初出場同士の1回戦、神戸科学技術との2回戦と2試合とも前半早い時間帯に先制し、そのまま1−0で接戦を制した。上間貴一ら中学全国ベスト8の小禄中出身者が主力となったチームだ。

 一方、2回戦から登場の津工業は北信越の名門・富山第一を相手に前半にあげた3得点で3−1と快勝、3年前盛岡商に敗れた2回戦を突破した勢いでベスト8入りを狙う。

 那覇はスタメンの平均身長が168.8cm、津工業は同じく169.1cmと小柄で技術が高い選手の揃った特徴が似通ったチームだ。



 陽射しがまるで春のように暖かく差し込む三ツ沢球技場。風もなくまさしくサッカー日和。第2試合に地元神奈川代表・日大藤沢と優勝候補・藤枝東との好カードが組まれていることもあって、観客の出足も好調だ。

 そんな中キックオフされた試合は、予想どおりパスの回るスキルフルな試合となった。まず仕掛けたのは那覇。最初のCKからの混戦からゴールなったかと思ったが、オフサイド。さらにカウンターからFW吉田嗣尚が抜け出すチャンスも津工業のGK小倉景規が阻む。

 津工業も負けていない。右からのクロスに2回戦で2得点と暴れたFW中野真人がヘッドで合わせる。また本来のサイドではなく、FW起用されている松葉司が小気味よいドリブルで那覇DFをひらりひらりとかわし、スタンドを沸かせる。

 両チームともに短いパスをミスなくつないで、敵陣までスムーズに入り、そこからアイデアを活かした攻撃を仕掛け、「人もボールも動く」スタイルが徹底されている。30分前後から津工業は左サイドを崩せるようになるが、那覇DFも粘って対応し効果的なクロスは入れさせない。前半終了間際のFK、津工業DF秋月和英が左足カーブボールで右上スミを狙うが、GK平良真人が見事に弾き出しスコアレスで前半が終わった。

 ほぼポゼッションは互角ながら、津工業の方がシュートで終わろうとする意識が強く感じられた前半だった。 



 ベスト8をかけて始まった後半、いきなり津工業が鮮やかな展開で先制する。42分、右サイド荒井拓真から中野へのパス。中野が軽く触れて松葉へ預けてボックス内をタテに抜ける。松葉のスルーパスを中野はダイレクトで那覇GK平良の右下を抜いた。

 先制した勢いに乗って那覇を攻め立てる津工業。主役はテクニシャン松葉だ。ドリブルで2人3人と突破し、きらりと光るスルーパスを出し、あるいは自らシュートで締めくくる。惜しむらくはキックのパワーが足らず、シュートに威力がない。後半だけで4本打ったシュートも決まらなかった。那覇はDF仲間貴一を中盤に上げ同点を狙う。

 追加点を取れない津工業に、悪夢が襲ったのは68分。交代したばかりの中山雄登が不用意なファウルで与えたFK。那覇・古波藏拓也の左足カーブボールを津工業DFはクリアしきれず吉田が左足を豪快に振り切り決めたのだ。

 津工業はやや攻め疲れ、那覇にも追いついた安堵感が漂う。ともにチャンスを作れず時間が経過し両チームのベンチもスタンドのファンもPK戦を頭に浮かべ始めた77分、津工業が歓喜の瞬間を迎える。左サイドからのグラウンダーパスを中野がスルー、走りこんだ花木真佐雄がフリーでシュート、ゴール前反応した飯田裕之がコースを変えるとDFに当たってこぼれ、再度飯田がプッシュし試合は決着した。



 初出場ながらリアクションではなく、美しいパスサッカーを見せた那覇が大会を去った。前後半でシュート数5本というのはやはり少なすぎた。ゴールへの意欲をもっと見せられれば結果は異なったのではないだろうか。
 
 勝った津工業はついにベスト8に到達した。三重県は四中工(四日市中央工)だけという印象はこれで消えることだろう。準々決勝は昨年もベスト8入りした広島皆実と対戦となった。守備に定評のある相手に、松葉たちのテクニックがどんな展開を見せてくれるだろうか。


(津工業高校) (那覇高校)
GK: 小倉景規 GK: 平良真人
DF: 宮本竜雅、秋月和英、佐々木伸悟、田中裕二 DF: 當銘健也、山里択湖、仲間貴一、古波藏拓也
MF: 花木真佐雄、鈴木雄太、飯田裕之、荒井拓真(66分/中山雄登) MF: 三浦彰文、盛島大地、新城知輝、 尾冨祖光
FW: 松葉司、中野真人 FW: 吉田嗣尚(78分/宮村昌樹)、上間雅文
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