| |top|news|column|history|special|f-cafe|about 2002w|BBS|mail to|link| |
| 第29回全日本女子サッカー選手権大会 | <前へ|次へ|indexへ> |
なでしこジャパン候補生に、アサヒナ「全国レベル」を痛感。
佐々木のゴールを皮切りにメニーナは大量11得点。
第29回全日本女子サッカー選手権大会 2回戦 日テレ・メニーナvs.鹿児島鴨池FCアサヒナ
2007年12月8日(土)11:00キックオフ ひたちなか市総合運動公園陸上競技場 観衆:56人 天候:晴
試合結果/日テレ・メニーナ11−0鹿児島鴨池FCアサヒナ(前7−0、後4−0)
得点経過/[メニーナ]佐々木(2分)、高橋(7分、32分、65分)、田中(19分、21分)、岩渕(26分、79分)、岸川(39分)、嶋田(41分)、木下(60分)
取材・文/西森彰
九州リーグ2連覇の実績を引っさげて、なでしこリーグの準加盟を勝ち取った鹿児島鴨池フットボールクラブ・アサヒナ。この全日本女子サッカー選手権には、九州第2代表として臨んでいる。リーグ正式加盟までにはチーム強化を第一として、なでしこリーグから指摘を受けたさまざまな検討課題をクリアしなければいけない、謂わば仮免許取得中の立場。「まだチャレンジできる機会を与えていただいただけ。(正式加盟までの道のりは)決して簡単なものだとは思っていません」と出口泉監督は語る。
この日の対戦相手である日テレ・メニーナは、なでしこリーグの最強チーム、日テレ・ベレーザの下部組織である。メニーナの寺谷真弓監督は、前日に行われていた、クラブワールドカップの開幕戦を例に挙げ、スタートからフルに入ることを指示していた。
「確かにセパハンとワイタケレ・ユナイテッドでは、もちろんチームとしての力差もありましたけれども、あれだけ一方的な展開になったのは、最初にガツンと1点を取ったから。『この試合でも先手を取れればラクになるけれども、点がなかなか入らないようだと苦しい試合になるよ』と選手たちに言ってありました」(寺谷監督・メニーナ)
「この試合に勝ちたい!」
来年からディビジョン2へ挑戦する、鹿児島鴨池FCアサヒナ。
「いいサッカーをしたい!」
試合前に組んだ円陣の中で声を出し、自らの目標を確認したメニーナの選手たちは、寺谷監督の言葉どおり、キックオフからアサヒナにぶつかっていった。それがアサヒナの混乱を誘う。そして3分、GKからDFへの弱いパスを狙った佐々木繭が、これインターセプト。そのまま自分でゴールに流し込む。ミスを突かれての失点にアサヒナは浮き足立った。
逆に、メニーナは勢いに乗った。選手が互いにポジションを入れ替わり、ボールに飛び込もうとする相手をダイレクトパスで交わす。マンツーマン気味にマークを掴もうとするアサヒナの守備はこれでパニック状態に陥った。それを尻目に緑のユニフォームが最終ラインの裏に飛び込んでは、面白いようにネットを揺らした。前半を終えたところでスコアボードには7対0と記されていた。
「先週は引かれたこともあって、あまり良いゲームができなかった。今日は『まず、シンプルに裏へ』という狙いが機能したとは思います。しかし、それ一本になり過ぎてしまいましたので、後半からは『もう少し中盤でボールをつないで作っていこう』と。それが逆に、みんながみんな良いことをしようと大事になりすぎて迷いが前半よりも出てしまいました」
そうは言っても後半とて4得点、前半と合計11得点はたいしたものである。「昨年までの主力が抜けて、今回のチームを立ち上げた時には『全国大会』にはひとつも出られないかも知れないと思っていました」という劣等生たちは、寺谷監督でさえ驚くほどの成長を見せている。なでしこジャパンの面々がどれだけの努力をしているか、日常的に観察できる環境というものが大きいだろう。
アサヒナは、これまでの対戦相手とのレベル差に面食らった部分が大きい。自分たちのミスから献上した先制点。キャプテンマークを巻いた山口陽子が僅か10分間しかプレーできなかったこと。そして「まだまだ波がある」(寺谷監督)メニーナのデキが良い時に対戦したこと。悪条件も重なっていた。それでも出口監督は、この結果を厳粛に受け止める。
岩渕(中央・緑10)はリーグカップでも活躍を見せた。
「日頃の選手たちのサッカーに取り組む姿勢など、すべての面でメニーナさんが上だったんだと思います。ですから、今いる選手たちについては、これからそのあたりを改善していきたいと思っています」
この日は高校生、中学生も混じったメンバー構成だったが、来年以降は補強メンバーを含めて社会人主体のチームになる予定だ。
「正式加盟に必要な条件等は、まだリーグからいただいていませんが、いただいた条件をクリアするようにとにかく頑張るだけです。特にチーム強化の部分ですね。現在の実力というのは、こうしてメニーナさんに大敗を喫してしまったように、ディビジョン2でも最下位争いをしてしまうレベル。チャレンジ精神を持って正式加盟できるところまで持って行きたいです」
全国の舞台で戦えるかどうかを決定するのは、来年1年間限定のトライアウト。この日の第2試合に登場したASエルフェン狭山FC、入れ替え戦のジェフユナイテッド市原・千葉レディースの充実振りを見ると、ディビジョン2のレベルアップは顕著だ。現時点のチーム力で上位争いをできるかと問われれば「ノー」と言わざるを得ない。
しかし、寺谷監督が頭を抱えていた劣等生たちが、たった1年間で目覚しい成長を遂げたように、死に物狂いの努力は必ず何かを産み出す。1年後のアサヒナの姿も断言はできない。
| (日テレ・メニーナ) | (鹿児島鴨池FCアサヒナ) | |||||||
| GK: | 鈴木望 | GK: | 中元美沙 | |||||
| DF: | 佐々木繭(71分/長澤優芽)、吉田百合奈、小林海咲、小林海青 | DF: | 山口陽子(10分/松本真美)、中村麻衣、池増菜緒子、坂元彩華(79分/川崎志帆) | |||||
| MF: | 岸川奈津希、木下栞(77分/中里優)、岩渕真奈、嶋田千秋 | MF: | 荒川幸子、腰あずさ、有村美咲(53分/堀川玲奈)、梛木綾乃 | |||||
| FW: | 高橋彩織、田中美南(65分/村松智子) | FW: | 直原愛、野崎あゆみ | |||||
| <前へ|次へ|indexへ> |